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  • 賢くあり,より小さい者として行動しなさい
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    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1981
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    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 2012
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    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1961
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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1981
塔81 9/1 16–20ページ

賢くあり,より小さい者として行動しなさい

「あなたがたすべてのあいだでより小さい者として行動する人こそ偉いのです」― ルカ 9:48。

1,2 (イ)かつて地上で生活した最も恵まれた人の中にどんな人がいますか。なぜですか。(ロ)それでも,不思議なことに,そうした人たちの中で,どんなことが幾度となく問題になりましたか。

かつて地上で生活した人の中で,最も恵まれていたのはだれでしょうか。その中に,イエス・キリストが使徒としてお選びになった12人の弟子たちが含まれていることは間違いありません。「都市から都市,村から村へと旅をされ,神の王国の良いたよりを宣べ伝えまた宣明された」イエス・キリストと行動を共にするのは,何と大きな特権だったのでしょう。(ルカ 8:1)山上の垂訓のようなイエスの講話を聴き,イエスが次々と行なわれる奇跡を目撃するのは,大きな喜びであったに違いありません。その上,イエスは彼らに絶えず個人的な教訓をお与えになりませんでしたか。確かにイエスはそうなさいました。

2 ところが不思議なことに,最も恵まれていたそれらの人が,自分たちの中でだれが第一で最も重要であるか,幾度も議論したのです。より小さい者として行動しようとした人は一人もいませんでした。こうした対抗意識は平和や調和や幸福に寄与しましたか。それはエホバ神に喜ばれましたか。それは知恵の道でしたか。そうではありません。ある時イエスは何と言われましたか。幼い子供を自分のそばに引き寄せてから,こう言われました。「だれでもわたしの名によってこの幼子を迎える者はわたしをも迎えるのであり,だれでもわたしを迎える者はわたしを遣わしたかたをもまた迎えるのです。あなたがたすべてのあいだでより小さい者として行動する人こそ偉いのです」― ルカ 9:48。

3 世間には,より小さい者として行動することをいやがるどんな実例がありますか。

3 今日,賢明にも,より小さい者として行動することに満足しているのはだれですか。その数は非常にわずかです。だからこそ,この古い世には混乱や争い,闘い,戦争などが絶えないのです。国々や国家ブロックは各々,上に出たい,先頭に立ちたい,最強の力を得たいと願って競争に余念がありません。勢いそうした国々は,ばく大な軍事費を国民の肩に負わせることになります。女性解放運動の主張の大部分は,その成員が,男性より小さい者として行動することを拒否することにほかならないのではありませんか。そしてそれは,現代の多くの若者たちの間に広がっている態度ではありませんか。彼らは年長者たちが果たす役割を不快に思い,年長者たち,親たちに対し,より小さい者として行動することを好みません。このように,より小さい者として行動することをきらう傾向は,幸福をもたらしましたか。それは賢明なことですか。決してそうではありません。

聖書の例から学ぶ

4 最初にだれが,こうした思い上がった気持ちを持っていましたか。それはどんなことから分かりますか。

4 より小さい者として行動しようとしないことが愚かであることは,あるみ使いがそのように行動することを望まなかったために,この世のありとあらゆる災いが生じ始めたという事実から理解できます。なぜそう言えるのでしょうか。人間の最初の親を罪と死の道へ追いやったそのみ使いは,自分が神のみ子に仕掛けた荒野での3番目の誘惑の中で,その本当の動機を明らかにしているからです。その時そのみ使いはイエスに向かって,1回だけでもサタンに対する崇拝行為を行なえば,世の王国をすべて提供すると述べました。これは何を示していますか。サタンが,エホバ神と同等の者になりたい,エホバ神に対してより小さい者として振る舞いたくはないと思っていたことを示しています。この点は,イエスがサタンに対して,「サタンよ,離れ去れ!『あなたの神エホバをあなたは崇拝しなければならず,彼だけに神聖な奉仕をささげなければならない』と書いてあるのです」と言われたことからも理解できます。より小さい者として行動することをきらったために,サタンは恥と屈辱を被り,最終的には無に帰せしめられます。―マタイ 4:8-10。ヘブライ 2:14。

5 (イ)エバは,自分がより小さい者として行動したくないことを,どのように示しましたか。(ロ)カインも同様に感じたことを,何が示していますか。

5 エバがサタンの悪巧みに屈してエホバ神に背いたのも,より小さい者として行動することをきらったからではありませんか。禁じられた実を食べれば,あなたは必ず神のようになり,善悪を自分で決定できるとサタンはエバに言いました。(創世 3:5)より小さい者として行動したがらなかったことは,エバにとって致命的なことでした。またエバの長子はどうですか。カインが自分の兄弟アベルを殺したのも,カインがアベルに対してより小さい者として行動できなかったからではありませんか。カインにとって,アベルの方が好まれるということはそれほどまでに我慢のならないことだったのです。このごう慢な精神態度のために,カインは最初の殺人者として追放されることになりました。―創世 4:1-16。

6 (イ)ヨセフの異母兄弟たち,(ロ)アロンとミリアム,(ハ)コラとダタンとアビラムは,より小さい者として行動することをきらう態度をどのように示しましたか。

6 それからヨセフの異母兄弟たちがいます。ヨセフは,ヤコブの愛妻ラケルの息子だったためにヤコブから愛されましたが,それゆえに彼らは苦々しい敵意に満たされ,ヨセフを除き去らなければどうにも気持ちが収まりませんでした。(創世 37:3-35)やがて彼らも,理由があって自分たちのした事を悔やむようになりました。それから幾年か後,ミリアムとアロンでさえ年下の兄弟モーセに対しより小さい者として行動することをひどくいやがるようになりました。「ただモーセによってのみエホバは話されたのでしょうか。わたしたちによっても話されたのではないでしょうか」,と二人は不平をこぼしました。ところがその後の記録に示されているように,エホバ神は聴いておられました。エホバは彼らの精神態度を大変不快に感じられました。というのは,この二人の不平家に向かってこのように言われたからです。「どうか,わたしの言葉を聞くように。……わたしの僕モーセ……はわたしの全家を託されている。わたしは口から口に語(る)。……であるのに,どうしてあなた方はわたしの僕モーセに言い逆らうことを恐れなかったのか」。エホバ神は大変不快に感じられたので,ミリアムを打ってらい病にされました。それに,コラとダタンとアビラムも,より小さい者として行動することをはなはだしくきらい,そのために滅びました。―民数 12:1-15,新; 16:1-35; 26:9-11。

7,8 (イ)より小さい者として行動することを望まなかったために,古代のどんな二人の王が災難に遭いましたか。(ロ)使徒時代にはどんな例がありますか。

7 エホバ神の別の僕で,この種の問題を抱えていたのはサウル王です。「サウルは千を討ち倒し,ダビデは万を」というイスラエルの女たちの歌はサウルにとって聞くに堪えないものでした。この歌に腹を立てたサウルは,その日から「ダビデを絶えず疑い深く見るようにな(り)」,何とかしてダビデを無きものにしようとダビデを犬のように追い回しました。ダビデに対し,そのことでより小さい者として行動することをきらったために,サウルの人生は大変惨めなものになりました。その最期は正に悲劇的でした。(サムエル前 18:7-9,新; 31:3-6)それからウジヤ王がいます。この王の軍事面での成功は確かに偉業でしたが,そのために王は心のうちで誇り高ぶるようになりました。それで,国家の業務を扱い,祭司職に関してより小さい者として行動する王の立場で仕えるだけで満足するという賢明な見方がもはやできなくなり,ウジヤ王は神殿の崇拝に関して祭司と同等になることを望みました。ウジヤがそのように僭越であったために,エホバ神は王をらい病で打たれました。ウジヤ王はらい病患者として死にました。―歴代下 26:16-21。箴 11:2。

8 クリスチャン・ギリシャ語聖書に目を転じましょう。イエスが共におられた時の十二使徒が抱えていた問題についてはすでに述べましたが,彼らの中で,より小さい者として行動しようとする者は一人もいませんでした。しかし注目に値するのは,彼らがペンテコステの日に神の聖霊を受けたのち,彼らに関してこの種の問題は何も記されていないということです。とはいえ,西暦1世紀の他のクリスチャンたちはこの問題を抱えていました。コリントにいたクリスチャンたち,少なくともその一部は,使徒パウロに対しより小さい者として行動することに満足していませんでした。また使徒ヨハネは,デオトレフェスを厳しく非難する必要性を感じました。デオトレフェスは第一の地位を得たいと願い,使徒ヨハネが当時のクリスチャン会衆に告げなければならなかった事柄を敬意をもって扱わなかったからです。―コリント第二 10:1-11; 12:5-9。ヨハネ第三 9,10。

問題があるのはなぜか

9 より小さい者として行動したがらない根本原因はどこにありますか。

9 この問題が人類史上いつでも広く見られ,一般の人々や国家や個人だけでなく,エホバ神の僕たちにも影響を与えているのはなぜでしょうか。それは受け継いだ利己心のためです。創世記 8章21節に記されているように,「人の心の傾向はその若い時から悪い」のです。その結果,「心は他の何物にもまさって不信実で,治めにくい。だれがそれを知り得るだろうか」ということになります。―エレミヤ 17:9,新。

10-12 どんな場合に,またなぜこの問題が生じるかをどんな例が示していますか。

10 一般的に言って,エホバの証人は自分よりも明らかに上の立場を占めている人々に対してより小さい者として行動することにはほとんど問題を感じません。ところが自分と同等の人,自分より多少上か下の人たちの間で行動する段になると,問題が生じます。例えば十二使徒の中には,自分たちの主人であるイエス・キリストとの関係においてはより小さい者として行動することに困難を覚えた者は一人もいませんでした。しかし自分を他の11人の使徒たちのだれかと比べるとなると,難しい事態が生じます。みんなの中でより小さい者として行動したいと思った人はいませんでした。

11 今日でも同じように,クリスチャン会衆では,特に才能や立場にあまり隔たりのない人々の間で,ちょっとした対抗心が見られたり,女性特有のちょっとしたねたみが生じたりすることがあるかもしれません。フィリピ会衆にいた二人のクリスチャンの婦人の状況も,これと同じだったのかもしれません。そのために使徒パウロは次のように書きました。「ユウオデアに勧め,またスントケに勧めます。主にあって同じ思いでいてください。そうです,真にくびきを同じくするあなたにもお願いします。これらの婦人を今後とも援助してください。彼女たちは,……わたしのほかの同労者たちとともに,良いたよりのためにわたしと相並んで奮闘したので(す)」。(フィリピ 4:2,3)これらの姉妹たちは共に際立って有能で熱心な「良いたより」の伝道者であり,そのために対抗意識が心の中に入り込んで分裂が生じたものと考えられます。

12 同じように,似たような割当てを受けている兄弟たちの間で時折問題が起きるかもしれません。クリスチャンの組織の中では,例えば奉仕の僕たちが長老たちに対して,長老たちが巡回監督に対して,巡回監督が地域監督に対してより小さい者として行動することには概して問題がありません。ところが,奉仕の僕が別の奉仕の僕に対し,ある会衆では長老が別の長老に対してなど,同等の人に対する場合に,より小さい者として行動するかどうかの試みが生じます。

地的,動物的,悪霊的な知恵

13-15 闘争心とねたみは,なぜ(イ)地的な知恵,(ロ)動物的な知恵と言われていますか。

13 人間の不完全さゆえに,より小さい者として行動することをきらう人が多いため,弟子ヤコブは次のように書き記す必要を感じました。「あなたがたの心の中に苦々しいねたみや闘争心をいだいているなら,真理に逆らって自慢したり偽ったりしてはなりません。それは上から下る知恵ではなく,地的,動物的,悪霊的なものです。ねたみや闘争心のあるところには,無秩序やあらゆるいとうべきものがあるからです」― ヤコブ 3:14-16。

14 ねたみと闘争心は地的,動物的,悪霊的なものであるという弟子ヤコブの言葉は至言と言えます。それは確かに地的,物質主義的であり,利己的で不完全な人間の特徴ですから,上からのもの,天的なものとは対照的です。この同じ霊は動物の特徴でもあるため,動物的なものとも言えます。自然環境の中の動物について研究する生態学者たちは,牛や鶏などの様々な動物の中に,あるものがいつも他のものの先頭に立つ“つつきの順位”として知られているものが存在することを発見しました。

15 一例を挙げると,幾年か前の公の刊行物にニューヨーク市のサーカスで曲芸を行なう12頭のトラのことが載りました。曲芸が終わってトラたちがおりへ向かう通路に進んでいた時,ボスのラージャというトラが突如アイラという雌のトラの喉元に襲いかかりました。サーカスの係員がその2頭のトラを引き離した時には,その雌のトラはすでに致命傷を負っていました。何が問題だったのでしょうか。この雌のトラは,ラージャの後ろにつくという自分の立場を守らず,分を越えてラージャの前に出たため,怒ったラージャに襲われたのです。この雌のトラは,より小さい者として行動することをきらったために命を失う結果になりました。

モーセ,イエス,パウロの優れた模範

16 モーセは,より小さい者として進んで行動する点で,どんな立派な模範を残しましたか。

16 エホバの古代の僕で,より小さい者として行動する面で際立っていた人の中にモーセがいます。モーセはエホバ神に大いに用いられ,ファラオに対して証言を行ない,十の災いを呼び起こし,紅海の水を分け,超自然的な方法で民に水を与えました。こうして多くの特権を与えられ,そのために有名になったにもかかわらず,「モーセは地の表にいるすべての人の中でとりわけ穏和な人物であった」と記されています。より小さい者として進んで行動したために,エホバ神はモーセを,モーセ自身の民の目だけではなく,世の人の目にも偉大な者とされました。―民数 12:3,新。

17-19 イエスが,(イ)地上に来られる前,(ロ)地上におられる間,(ハ)復活して天に戻られてから,より小さい者として行動されたことを何が示していますか。

17 そして神の子イエス・キリストは,より小さい者として行動する点で本当に立派な模範を残されました。サタン悪魔となったみ使いとは対照的に,ことばすなわちロゴスは,「神の形で存在していましたが,強いて取ること,つまり,自分が神と同等であるようにということなどは考えませんでした」。この方は創造の業において,み父と密接に協力する「優れた働き手」として喜んで仕えました。―箴 8:30,新。ヨハネ 1:1-3,14。コリント第一 11:3。フィリピ 2:6-8。

18 イエスは地上におられた間,終始み父に対しより小さい者として行動され,「父はわたしより偉大なかた」で,神のほかにはだれも良い者はいないと語られました。(ルカ 18:19。ヨハネ 14:28)実際,イエスは地上におられたとき,仲間の人間に対しより小さい者として行動され,僕としての役割を果たされました。イエスご自身こう言われました。「人の子は,仕えられるためではなく,仕え,かつ自分の命を多くの人のための贖いとして与えるために来ました」。イエスはご自分の使徒たちの足を洗うという非常に卑しい仕事さえ行なわれました。そしてそのへりくだった思いゆえに,イエスは何と高く上げられたのでしょう。―マタイ 20:28,新国際訳。ヨハネ 13:2-16。フィリピ 2:9-11。

19 キリストは復活し昇天されたあとも,み父であるエホバ神に対し,引き続きより小さい者として行動し,エホバが敵をご自分の足の足台として置かれる時まで忍耐強く待っておられます。そしてイエスの千年統治が終わり,エホバがその敵のすべてをご自分の足下に置かれる時,「み子自身も,すべてのものを自分に服させたかたに自ら服し,こうして,神がだれに対してもすべてのものとなるようにするのです」。―詩 110:1。コリント第一 15:25-28。

20,21 (イ)使徒パウロは,これらの点についてイエス・キリストをよく見倣っていたことをどのように示しましたか。(ロ)次の記事はわたしたちの益のためにどんなことを取り上げていますか。

20 キリストの追随者たちの中で,使徒パウロは,この点で特にイエス・キリストの立派な模倣者でした。「良いたより」のためにパウロはすべての人の僕となりました。それはとりもなおさず,より小さい者として行動したということです。(コリント第一 9:19)パウロは自分の宣教活動や宣べ伝えるべき場所,教義上の問題などに関し,エルサレムの統治体に対しより小さい者として行動しました。(使徒 15:2。ガラテア 2:7-10)ある機会にパウロは,コリントにあったクリスチャン会衆に対し,「あなたが高められるようにわたしが謙遜にな(った)……ために,わたしは罪を犯したことになるのでしょうか」と尋ねざるを得ないように感じました。エホバ神がパウロの奉仕の務めを豊かに祝福されたのも不思議ではありません。―コリント第二 11:7。

21 これまで見てきたように,より小さい者として行動することをきらうのは愚かなことであり,喜んでそうすることこそ知恵のある証拠なのですから,わたしたちはこの賢明な道を歩みたいものです。そうするには助けが必要です。わたしたちには受け継いだ不完全さがあるからです。次の記事では,この正しい心構えを持つための助けが取り上げられています。

[17ページの図版]

「そして,アロンがミリアムのほうを振り向くと,見よ,彼女は打たれてらい病になっていた」

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