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  • 「ジョニー,お願いだから泣かないで!」
  • 目ざめよ! 1982
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目ざめよ! 1982
目82 12/8 18–22ページ

「ジョニー,お願いだから泣かないで!」

泣きやもうとしない子供を一生懸命にあやしながら,若い母親は叫びました。揺すってもみました。乳を飲ませてもみました。抱き締めたり,なでたり,振ったり,すかしたりしてもみましたが,効果はありません。ジョニーの泣き声はますます大きくなります。

赤ちゃんの産声は,母親の耳には音楽のように聞こえるものです。しかし,赤ちゃんの絶え間ない,サイレンの音のような泣き声に逆上して,手荒なことをする人もいます。「小さな子供に泣かれると……極めて有能な大人でも途方に暮れて気が狂いそうになることがある」とある医師が述べていますが,全くその通りです。出産で疲れ果て,真夜中の授乳やひっきりなしのおむつの取り替えで神経が参ってしまい,赤ちゃんが泣いても優しくしてやれないと感じる母親もいます。

しかし,母親たちは幾世紀もの間,泣く子の世話をしてきました。ですからあなたにもできます。といっても,“魔法”のような解決策があるというわけではありませんが,子供を持つ人たちの助言や,医学や聖書の助言は確かに有益です。

赤ちゃんも人です!

まず,赤ちゃんは個性のない,どんな型にでもはめられる粘土の塊 ― 一つの物,おもちゃといった,一般に行なわれている間違った考えを捨てましょう。赤ちゃんも生きていて呼吸をする,様々な必要を抱えた一個の人間です。赤ちゃんは一般に機敏でよく反応し,独自の性格を持っていますが欠点もあります。自分では何もできない赤ちゃんを罪深い者とは考えにくいかもしれませんが,聖書は現実的で,「人の心の傾向はその年若い時から悪い」と述べています。(創世記 8:21)この聖句は,かわいくて抱き締めてやりたいような赤ちゃんではあっても,不完全な人間のトレードマークである,欺いたり,怒ったり,ねたんだりする能力を備えているということを理解する助けになります。

赤ちゃんが自分の周囲の世界を評価し,自分の感情に反応するとき,その心は盛んに活動しているようです。赤ちゃんは,できるものなら身を伸ばして,「こっちを向いて! 関心を示してよ!」と言いたいのです。ではそれをどのようにして言うでしょうか。冷静に話し合いますか。そうではありません。赤ちゃんにできるのは泣くことだけです。そして,大抵の場合ありったけの声をふりしぼって泣きます。

強いきずなをつくる

「はじめて自分の子供を見たとき,私は大変好きになりました。その姿がかわいくて。とてもすてきな赤ちゃんだったんです」。3人の子供を持つある母親は,医師たちが「きずな」と呼ぶ,母親と子供との間の相互の感情的愛着をこのように表現しました。母親と赤ちゃんがお互いに「好き」であるのはとても重要なことです。このきずながあるからこそ母親は赤ちゃんの必要に敏感になり,それにこたえてやることができるのです。「妻が自分の乳飲み子を忘れて,自分の腹の子を哀れまないことがあろうか」と,預言者イザヤは述べています。―イザヤ 49:15。

妊婦は自分の胎内に生命が成長しつつあるのを感じ取れるので,このきずなは早くも妊娠中に形成されはじめるようです。そして,誕生後母親と子供が一緒にいることを許されるなら,このきずなは著しく強められるようです。これに関して様々な調査が行なわれ,その益はいつまでも残ると言われているために,今では多くの病院がこの接触を許しています。その益を二,三挙げてみますと,「乳児期にあまり泣かない,乳児期の成長が速い,愛情が増進する,母親の側の自信が増す」などがあります。

使徒パウロは,「乳をふくませる母親が自分の子供を慈しむ」のを観察していました。(テサロニケ第一 2:7)乳を含ませるというこの優しい行為は,赤ちゃんに滋養のある食物以上のものを与えます。5人の子供の母親であるバーバラは,「母乳を与えると子供を一層身近に感じます。人工栄養で育てた子も身近に感じたことは確かですが,母乳で育てるとそれとはまた違ったものを感じます」とはっきり言いました。これに大いに共鳴する医師は少なくありません。

この母と子のきずなはごく自然なもののように思えます。しかし自動的なものではなく,強化することもできれば,抑え付けることもできます。母乳で育てられる子供であろうと,人工栄養で育てられる子供であろうと,また“自然分べん”で生まれた子供であろうと,麻酔による無痛分べんで生まれた子供であろうと,子供が母親の努力に反応するようになるまでには,時間と母親の努力とが必要です。しかし,長い目で見れば,それは努力に値するものです。

でも,何を言おうとしているのでしょう?

聖書は弱い者の叫びに耳を閉じることを非難していますが,赤ちゃんは大抵無視されるままにはなっていません!(箴言 21:13,新英訳聖書)あやしてもらえるまで,あるいは疲れ果てるまで泣きつづけます。「自分の子供が泣いているのを聞くともうたまらなくなります」と,ある母親は告白しました。その泣き声にこたえてあやしてやりたいという本能的な願いは,親子間の真の意思疎通の基盤となります。レッドブック誌は,「このようにしていつも母親の反応を得られる赤ちゃんは,自分が出すシグナルが理解されることに慣れてくる。そのためにさらに意思の伝達を望むようになる」と述べています。やがて赤ちゃんは話せるようになります。しかし,今のところ泣くだけで満足しなければなりません。聴いてください! 何を言おうとしているのでしょう? 調査の示すところによると,子供と心が通じ合っている母親は子供がむずかる原因を驚くべき正確さで判断できます!

あなたの生まれたばかりの赤ちゃんはどうして泣いているのでしょうか。赤ちゃんは乳がほしい時に泣くものですから,もしかしたらおなかがすいているのかもしれません。母乳,ミルク,あるいはゴム製の乳首を与えただけでも静かになるかもしれません。族長ヤコブの子供たちのようにあなたの赤ちゃんも大変「かよわく」,疲れただけで泣くかもしれません。(創世記 33:13,14)熱があるとか,またはほかの病気の兆候が見られるでしょうか。あるいはおむつがぬれて気持ちが悪いのでしょうか。色々なことが考えられます。

赤ちゃんには感情面での必要もあります。あなたも愛や励ましを必要としないでしょうか。赤ちゃんは特にそれを多く必要とします。ではこの必要をどうすれば満たしてやることができますか。それには赤ちゃんに触れることです! 赤ちゃんを抱き締めたり,愛ぶしたり,くすぐったりしてやることです。エレノア・ハミルトン博士は,「スキンシップを求めて泣く赤ちゃんは,授乳やおむつの交換,げっぷをさせることなどと同じほど大切な必要が満たされることを要求しているのである」と述べています。この非常に大切な接触を子供から奪うことは,「赤ちゃんを独房に入れるのと変わらない」のです。

赤ちゃんには安心感も必要です。医師であるルカは,イエスの母親が,新生児の気分を落ち着かせる昔ながらの方法を用い,「これを布の帯でくるん(だ)」と述べています。(ルカ 2:7)赤ちゃんを「ミイラのように布で巻く」ことなど奇妙に思えるかもしれませんが,この習慣には知恵が含まれています。ある育児書は次のように助言しています。「緊張した新生児の中には……軽い毛布か布でくるんでやると気分が落ち着き,よく眠る子供がいる。“びっくりして”目を覚ますとか,手足がやたらに動いて目を覚ますということがないようである。毛布をゆるく巻かれると赤ちゃんは心が鎮まるよりもいらいらするようであるから,かなりしっかり巻く必要がある」。ミルクが欲しかったり,優しくなでて欲しいことを訴えたり,赤ちゃんの泣き声には意味があります。いろいろ試しているうちに母親は“波長を合わせる”ことができるようになります。

疝痛と闘う

「私の最初の子供は本当に“申し分のない”子供でした。でも二人目の子供は3か月間ほとんど泣きっぱなし,それも金切り声をあげて泣きつづけました」と,ドワンは語ります。それでどうなったでしょうか。「私はその子にかかりきりで孤立してしまい,ほとんどだれとも話をすることができませんでした。私は別に神経質なタイプではありませんが,このことはひどく神経にこたえて,大腸炎を起こしてしまいました」。

ではその赤ちゃんは「悪い」赤ちゃんでしたか。そうではありません。本当に痛くて泣いていたのです。新生児の消化器官はまだ未熟ですから,中には胃や腸に鋭い痛みを覚えるえい児がいます。これは一般に疝痛と呼ばれています。ではどんな治療をすればよいのでしょうか。ベンジャミン・スポック博士は,「不幸にして,疝痛を治す確実で,効果的な方法はまだない」と述べています。今までのところ医師たちに知られている唯一の治療法は,時の経過 ― 通例2か月か3か月です。その間親は,絶え間ない悲しげな泣き声を聞くことになるかもしれません。

それともあなたは現にそういう状況にありますか。T・ベリー・ブレイゼルトン博士は子供が実際に泣く時間を親に計ってもらい,「親にしてみれば子供が昼夜のべつに泣いているように思えるが,泣いている時間を全部合わせても1日に2時間を超えないのが実状である」と述べています。赤ちゃんは親が緊張しているとそれを敏感に感じ取るようですから,「子供を静かにさせようとして母親が必死になればなるほど,赤ちゃんはますますひどく泣く」のです。

ですから親はいつも平静を保って,子供を楽にしてやる妥当な手段を講ずるようにしなければなりません。胃のあたりを静かにさすってやったり,揺すったり,母乳を与えたり,あやしたり,軽くたたいたり,静かに話し掛けたり,あるいは歌をうたってやったりすると,気持ちが鎮まることがあります。それは長い時間でないかもしれませんが,非常に重要な事柄を成し遂げることになります。赤ちゃんに自分が愛されていることを確信させ,感情的な傷を受けないようにすることになります。

例えばセスは6歳になる,賢くて明るい,落ち着いた子供です。生後数週間ずっと泣き叫んでいた子供だとはとても思われません。しかし母親のジャニスは,「思い通りにならなくて疲労困ぱいした」ことを覚えています。ジャニスの夫も,「君は起きては子供を抱いて乳を飲ませようとしたね。でもどんなことをしても泣きやまなかった。全く神経をすり減らす思いだった。正直言って,子供を投げ捨てたい気持ちに駆られたこともあったよ!」と言いました。二人はどのようにして正気でいられたのでしょうか。それは協力です。ジャニスは,「私に対するブルースの誠実さと彼の支えを本当に強く感じました」と言っています。ブルースも一緒に起きて子供をあやしたのです。でも二人は自分たちに限界があることも認めていました。「子供が楽になりそうなことをまずしてやって,そのあとは横にならせて泣くにまかせる以外に,ほっとする時がないこともありました。そうすることはなんとなく気がとがめ,利己的なことに思えます。しかし,自分を制するためには,『その気持ちにじっと耐える』以外にないこともありました。また,これもいつかはやむのだ,と繰り返し自分自身に言いきかせました」。

前に述べたドワンはさらに,「自分の抱えている問題を夫や友だちに話すことです。いったん知れば,心から喜んで助けを差し伸べてくれる場合が多いからです。また自分自身の感情的必要にも気を配らなければなりません」と忠告しています。子守りを頼んでほんのしばらく親の務めを休むことも神経を回復させるのによいかもしれません。霊的な必要を無視しないことも重要です。(マタイ 5:3)ジャニスは,「エホバに頼りさえすれば,エホバは新前の母親に大変同情的であられることを強く感じました」と話しています。―詩編 55編22節をご覧ください。

甘やかすことと甘やかさないこと

愛や注意は赤ちゃんの感情面の福祉にとって欠くことのできないもののようですが,疝痛が治っても,あるいはおなかがいっぱいになっても,引き続き注意を要求する赤ちゃんがいます。ごく小さな赤ちゃんを甘やかすのは難しいことをほとんどの医師が認めています。しかし,少し大きくなった赤ちゃんは,親の注意を一人占めにしようとする暴君になることがあります。

その典型のようなよちよち歩きの子供を持っていた母親カルメンの話によると,その子は,「自分の思い通りにならないとかんしゃくを起こし,金切り声をあげ始めた」ということです。ではそれはどう解決されたでしょうか。「私たちは息子に懲らしめを与えなければなりませんでした。ですから息子は,大騒ぎを演じるなら必ずぶたれるということを知っていました」。しかし,小さな子供に罰を加えるという考えに仰天する向きもありますが,カルメンは,子供たちを訓練し,懲らしめるよう聖書が励ましていることを知っています。(エフェソス 6:4。箴言 23:13)これは時々子供をぶつということにもなるでしょう。でもカルメンは,「おしりをたたいても,しばらくするとまた母親のところへ来て抱き付きます」と言いました。ですから,子供は注意と愛によってすくすく成長してゆくとは言うものの,時には愛の懲らしめを与えることが大切です。

よく訓練された子供のほうが,“人中に出る”用意がはるかによくできていると言えます。赤ちゃんを初めてレストランやショッピングセンターに連れて行く時,もしその子が訓練されていないなら,親は悪夢のようなひとときを過ごすことがあります。クリスチャンにはさらに子供たちを崇拝に参加させる責任があります。聖書は,大人だけでなく「幼い者」をも集めることを命じているからです。(申命記 31:12)確かに,赤ちゃんが時々人中で泣き出して困ることがあるかもしれません。でも大抵の人々は思いやりがあり寛大です。そんな時にだれかが親切に,「代わりましょうか」と言ってしばらくの間ほっとする時間を与えてくれるなら,困っている母親は感謝することでしょう。

『みどりごの口から』

赤ちゃんを静かにさせることは難しくないと少しは思えるようになったでしょうか。もちろん赤ちゃんは自己を表現しつづけるでしょう。それは赤ちゃんにとっては自然のことです。ですからゆったりした気持ちであなたの赤ちゃんを楽しんでください。赤ちゃんをよく知るようにしましょう。親であることは全時間の仕事です。

『みどりごの口から』泣き声や金切り声があがるかもしれませんが,愛情込めて教える時に,その同じ小さな口から「賛美」が出て来るようになることを忘れないようにしましょう。(マタイ 21:16)幼子はエホバの愛と知恵のすばらしい証しであり,非常にすばらしい賜物の一つです。赤ちゃんは欲求不満からあなたをいらいらさせたり,大笑いさせたり,感情的に消耗させたりすることでしょう。しかしまた,あなたの精神を高揚させます。ですから,根気よくしつけ,なだめ,とりわけ愛情を豊かに注ぐことに努めましょう。そうすれば,赤ちゃんはしばらくの間静かにしている気になるかもしれません。

[20ページの拡大文]

母乳を与えると子供を一層身近に感じます

[21ページの拡大文]

「これもいつかはやむのだ,と繰り返し自分に言い聞かせました」

[22ページの拡大文]

子供は注意と愛によってすくすく成長する

[22ページの図版]

「おしりをたたいても,しばらくするとまた母親のところへ来て抱き付きます」

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