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妊娠中絶 ― その代償は?目ざめよ! 1987 | 4月8日
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英国における中絶時代の開幕の時にデーリー・メール紙は,イアン・モリス教授の言葉として,「もしも自分が,中絶について今知っている事柄を,この職業に就いたばかりの時に知っていたなら,自分は婦人科を選ぶことなど決してしなかっただろう」と報じました。さらに同教授は,「わたしは中絶手術を嫌悪する。それは自分が受けてきたあらゆる医学的な訓練に全く反するものだからだ。目指すところはすべて救命であって,この特殊な形の殺人を行なうことではないのだ」と述べました。実に強い言葉ですが,すべての医師が同意見というわけではありません。しかし,その言葉からは確かに,一部の医師が本能的に感じている中絶手術に対する嫌悪感が伝わってきます。
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妊娠中絶 ― その代償は?目ざめよ! 1987 | 4月8日
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忠節心の衝突?
1948年の9月にスイスのジュネーブで世界医師会総会が開かれ,ジュネーブ宣言が採択されました。その宣言は古代のヒポクラテスの誓いに基づくものです。以下はその宣言からの抜粋です。
「医業に携わる者の一人として認められるに当たって,私は人類に対する奉仕に自分の命をささげることを堅く誓います。……私は自分の職業に良心と威厳とをもって携わります。……私は人の受胎の時点からその命に対して最高の敬意を払います。たとえ脅威にさらされようとも,自分の医学知識を人間愛の法則に反して用いることはしません」。
医師たちはそのような誓いをどう受け止めているでしょうか。ここに二つの相反する見解があります。あなたはどちらに共鳴しますか。
I・M 医師
「中絶手術中に自分が取り除いた組織を見ると,いつも嫌な気持ちになる。それはゼリーのようなものかも知れないが,自分が処理しているのは結局のところ人間の命なのだ」。
V・A 医師
「中絶は常に間違いである,とは思わない。胎児は,母親に全く依存している限り,人ではない」。
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