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第1部ロ ― わたしたちには本当に政府が必要か目ざめよ! 1990 | 8月8日
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無政府: いかなる形態の政治権力も存在しない。したがって,政府を持たない,個人の完全な自由を主張する人々の社会。
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第1部ロ ― わたしたちには本当に政府が必要か目ざめよ! 1990 | 8月8日
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しかし,『無政府』を唱道するのは,実際には無政府状態を求めることと変わりません。無政府<アナーキー>の原語は,「支配者を持たない」という意味のギリシャ語です。
今からちょうど150年前の西暦1840年に,フランスの政治著述家,ピエール・ジョゼフ・プルードンが無政府<アナーキー>という用語を使用しました。しかし,無政府主義哲学の概要は,それより200年前に英国人ジェラード・ウィンスタンリーによって明確に述べられていました。新ブリタニカ百科事典にはこのように説明されています。「ウィンスタンリーは,後に無政府主義者たちの基本的思想となったものを策定した。すなわち,権力は腐敗する。財産と自由とは両立しない。権威と財産の相互関係は犯罪の温床になる。そして,仕事とその産物が共有される,支配者のいない社会においてのみ,人は上から課された法律に従ってではなく自分の良心に従って行動でき,自由かつ幸福でいられる,というものである」。
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