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試みの時(1914-1918年)エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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「異邦人の時は終わりました。その王たちの日は過ぎ去ったのです」。ラッセル兄弟は1914年10月2日金曜日の朝,ものみの塔協会のブルックリン本部の食堂に入ると大きな声でそう言いました。
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試みの時(1914-1918年)エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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1914年10月は過ぎましたが,C・T・ラッセルとその仲間たちはまだ地上にいました。やがて1915年10月も過ぎ去りました。ラッセルは失望したでしょうか。「ものみの塔」誌(英文),1916年2月1日号の中で,彼はこう書いています。「『しかしラッセル兄弟,我々の変化の時についてはどう考えますか。我々が予想していた時にそれが起きず,あなたは失望しませんでしたか』と,読者はお尋ねになるだろう。失望しなかった,というのが我々の答えである。……兄弟たち,我々が神に対して正しい態度を持っているなら,神のどんな取り決めに関しても失望することはない。我々は自分たちの意志がなされることを願ったわけではない。したがって,1914年10月に間違った事柄を期待していたということが明らかになった時,我々は,主が我々に合わせてその計画を変更されなかったことを喜んだ。主がそのように変更なさることは,我々の願いではなかった。我々は,主の計画と目的が理解できるようになることを願うのみである」。
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試みの時(1914-1918年)エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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「ものみの塔」誌(英文),1916年9月1日号が述べているとおりです。「[油そそがれた者たちの]教会を集める収穫の業は,異邦人の時が終わる前に完了すると我々は考えていた。しかし,そのようなことは聖書の中には書かれていなかった。……収穫の業が続くことを読者は残念に思うだろうか。断じてそのようなことはない。……親愛なる兄弟たち,今の我々の態度とは,神に対する大いなる感謝であってしかるべきであり,我々は麗しい真理に対する認識を深めてゆかなければならない。その真理を理解し,その真理と結びつく特権を,神は我々に授けてくださったのである。また我々は,その真理を他の人々に知らせる活動への熱意を高めなければならない」。
しかし,収穫の業においてなすべきことは,まだたくさんあったのでしょうか。ラッセル兄弟は明らかにそう考えていました。この点を示しているのは,1916年の秋にラッセル兄弟がマクミラン兄弟と交わした会話です。ラッセルはマクミランをブルックリン・ベテルの書斎に呼び,こう言いました。「業は急速に拡大しています。これからも拡大を続けることでしょう。全世界で『御国の福音』を宣べ伝えるという,世界的な業を行なわなければならないからです」。ラッセルは3時間半にわたって,聖書から理解した前途の大きな業をマクミランに説明しました。
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