カセットテープを楽しむ秘けつ
再生ボタンを押し,いすに腰掛け,テープを楽しむ準備ができました。ところが鮮明で聞き取りやすかった音のスピードが突然上がり,かん高い異音に変わります。あなたが跳び上がった時にはすでに遅く,あれほど楽しませてくれたカセットテープは手がつけられないほどからまり,見るも無残な有様です。録音したテープは台なしです。
このような事はよく起こりますが,こうした事態を避けるためにできることがあります。またそうすれば,録音したテープを最も良い音で楽しむこともできます。では,カセットテープを楽しむ二,三の秘けつをご紹介しましょう。
■ カセットを専用のケースかアルバムの中に入れて保管してください。そうすればほこりを避けることができ,カセットのリールを固定しますからテープがたるむことはありません。このようにして,テープがテープレコーダーの機械部分に巻きついてしまう危険を減らすことができます。
■ カセットを熱の出るもののそばや,車のリヤウィンドーの内側の部分など直射日光の当たる所に置かないでください。
■ スピーカーの近くやテレビの上,電話のそばや磁気を帯びた他の物の近くにカセットを置かないでください。部分的に,あるいは全部が消去されてしまうことがあります。
■ テープレコーダーのヘッド,ピンチローラー,キャプスタン,そしてテープの通る部分にあるすべての金属部品を定期的に掃除してください。テープを挿入する部分のふたを開ければ,大抵ごく簡単に手が届きます。取り扱い説明書に別の方法が記されていないなら,綿棒とイソプロピルアルコールを使って掃除できるでしょう。ヘッドの位置は注意深く調整されていますから,ヘッドを押しつけることは避けてください。もちろん機械の中に少しでも綿を残しておくべきではありません。
■ 消磁器はテープレコーダーの性能を損なう残留磁気を取り除くのにとても便利です。しかし必ずカセットデッキのスイッチを切り,消磁器の通り道から十分離れたところにカセットを置いてください。消磁器をヘッドにぶつけたり,ヘッドを傷つけないように注意してください。この作業を楽に行なえるよう,既製品のクリーニングカセットや,カセットタイプの消磁器が市販されています。
こうした手入れが面倒に思えるなら,だれかに手伝いを頼んでみてください。最近ではカセットテープやカセットテープレコーダーはかなり普及していますから,どうすれば良いかを教えてくれる友人を探すのは難しいことではありません。それでも,テープレコーダーを定期的に掃除し消磁して,カセットをふさわしい状態で保存するなら,録音したテープを長く楽しめるということを忘れないでください。
今,ものみの塔協会は毎月約50万個のカセットを生産しています。その中には,聖書の各書や,聖書的な主題に基づく劇,また世界中のエホバの証人が用いている歌の編曲などが含まれています。この現代の伝達手段は,王国の良いたよりを全地に広めるうえで重要な役割を果たしています。―マタイ 24:14。
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掃除と消磁: カセットを最大限に楽しむための二つの簡単な作業