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二匹の凶暴な獣と戦う啓示の書 ― その壮大な最高潮は近い!
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3 (イ)預言者ダニエルは幻の中でどんな凶暴な獣を見ましたか。(ロ)ダニエル 7章の巨大な獣は何を表わしていましたか。
3 この奇怪な獣は何でしょうか。聖書そのものが答えを述べています。西暦前539年にバビロンが陥落する前に,ユダヤ人の預言者ダニエルは凶暴な獣に関する幻を見ました。ダニエルはダニエル 7章2節から8節で,海から出て来る四頭の獣を描写しています。第一の獣はライオンに似ており,第二の獣は熊に,第三の獣はひょうに似ています。第四の獣については,「見よ,四番目の獣,恐ろしく,すさまじく,際立って強いものがいた……しかも十本の角があった」と記されています。これはヨハネが西暦96年ごろに見た野獣と驚くほどよく似ています。この獣にもライオン,熊,およびひょうの特徴があり,また十本の角があります。ダニエルが見た巨大な獣の実体は何ですか。ダニエルは,「これらの巨大な獣(は)……地から立ち上がる四人の王(である)」と教えています。(ダニエル 7:17)そうです,これらの獣は「王」,つまり地上の政治強国を表わしています。
4 (イ)ダニエル 8章のもう一つの幻の中で,雄羊と雄やぎはそれぞれ何を描いたものでしたか。(ロ)雄やぎの大いなる角が折られて,四本の角に取って代わられたことは,何を示唆していましたか。
4 ダニエルはもう一つの幻の中で,二本の角のある雄羊が一本の大きな角のあるやぎに打ち倒されるのを見ました。み使いガブリエルはそれが何を意味するかをダニエルにこう説明しています。「雄羊はメディアとペルシャの王を表わしている。また,毛深い雄やぎはギリシャの王を表わしている」。ガブリエルはさらに,その雄やぎの大いなる角が折られて,四本の角に取って代わられることを預言しました。このことは200年以上の後,アレクサンドロス大王が死んで,その王国が同大王の四人の将軍の支配する四つの王国に分裂した時に実際に起きました。―ダニエル 8:3-8,20-25。a
5 (イ)獣を意味するギリシャ語は,どんな言外の意味を表わしていますか。(ロ)啓示 13章1,2節の野獣とその七つの頭は何を表わしていますか。
5 ですから,霊感を受けて記された聖書の著者は明らかに,地上の政治強国を獣とみなしておられます。それはどのような獣でしょうか。ある注解者は啓示 13章1,2節の野獣のことを「けだもの」と呼び,さらに,「我々は,『テーリオン』[「獣」を意味するギリシャ語]が表わす,残忍で,破壊的で,恐ろしい,貪欲な動物,つまり怪物というような言外の意味すべてを真実とみなしている」と述べています。b これは,サタンが人類を支配するのに用いてきた血まみれの政治組織を何とよく描写しているのでしょう。
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二匹の凶暴な獣と戦う啓示の書 ― その壮大な最高潮は近い!
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8 英米二重世界強国が獣に例えられているからと言って,これはどうしてひどい話ではないのでしょうか。
8 統治中の政治強国を野獣とみなすのは,ひどい話ではありませんか。第二次世界大戦中,地上の至る所の法廷でエホバの証人の組織ならびに個人としての身分に関して異議が申し立てられた時,一部の反対者たちはその通りのことを言いました。しかし,ゆっくり考えてみてください! 諸国民自身,獣,もしくは野生生物を自分たちの国家の象徴としているのではありませんか。例えば,英国のライオン,アメリカの鷲,中国の竜などがあります。ですから,聖書の神聖な著者も獣を用いて世界強国を象徴しておられるからと言って,だれにせよ,一体どうして異議を唱えなければならないのでしょうか。
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