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  • その7 ― 最後の強大な世界強国

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  • その7 ― 最後の強大な世界強国
  • エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1988
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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1988
塔88 5/15 24–26ページ

その7 ― 最後の強大な世界強国

聖書の啓示の書は1,900年ほど前に書かれた時,5人の「王」,つまり五つの世界強国がすでに到来して過ぎ去ったと述べました。それらの強国とは,エジプト,アッシリア,バビロン,メディア-ペルシャ,ギリシャでした。6番目のローマはなお『いました』が,7番目はまだ到来していませんでした。(啓示 17:10)その第七世界強国とはどの国ですか。それはどのようにして存在するようになりましたか。また,その後はどうなるのでしょう。これらの重要な質問に対する答えがこの記事の中で取り上げられます。

過去2,500年に及ぶ世界史の概要は,世界で最も広く配布されていることが知られている本にあらかじめ記されていました。しかし,その本,つまり聖書を持っている人々のうち,そこに含まれる驚くべき情報を知っている人は比較的わずかです。

例えば,イエス・キリストが誕生する500年以上前に,預言者ダニエルは神の霊感によるある幻を記録しました。その幻の中では,ダニエルの時代以降の強大な世界強国が力強い獣によって表わされており,それぞれの獣はそれが表わす世界強国の特徴を有していました。力あるローマ帝国は,「恐ろしく,すさまじく,際立って強い」巨大な獣として描写されています。「それはそれ以前にいた他のすべての獣と異なっており,しかも十本の角があった」と,ダニエルは述べました。―ダニエル 7:2-7。

『小さな角』

やがてローマ帝国の領土は,英国諸島からヨーロッパの大半を下り,地中海沿岸地方からバビロンを経てペルシャ湾に至るまでになりました。この力ある帝国は,最後には多数の国に,すなわちダニエルが見た「十本の角」に分かれました。a その後ダニエルは,「別の角,小さなものがそれらの間に生えて」きて,「初めにあった角のうち,その前から引き抜かれたものが三本あった」のを見ました。(ダニエル 7:8)これは何を意味していましたか。

ダニエルは次のように告げられました。「十本の角について言えば,その[ローマ]王国から起こり立つ十人の王がいる。そして,それらの後にさらに別の者[『小さな角』]が起こるが,その者は初めの者たちとは異なっており,また三人の王を辱める」。(ダニエル 7:24)『小さな角』とはだれでしたか。また,その者が辱める三人の王とはだれですか。

ローマ帝国の北西の隅にあった一つの島は,長い間世界の出来事の主流から離れたところにありました。一人の歴史家が説明しているとおりです。「16世紀,英国は二流の国だった。その富は,オランダの富と比較するとわずかしかなく,人口はフランスと比べてはるかに少なかった。軍事力(海軍を含む)ではスペインにかなわなかった」。しかし,英国はかなりの重要性を帯びる艦隊を育成し,英国の海賊船や私掠船(政府から敵船攻撃・捕獲の免許を得た民間武装船)はスペインの植民地や重い荷を積んだ宝物船を襲撃するようになりました。

三本の角

1588年にスペインのフィリップ2世は,英国の厄介者たちに向けてスペインの無敵艦隊を遣わしました。2万4,000人余りの男たちを載せた130隻の船から成るこの艦隊は,イギリス海峡をゆっくりと北上していましたが,逆風と大西洋の猛烈なあらしの犠牲になりました。歴史家のカールトン・ヘーズは,「1870年以前の近世ヨーロッパ」の中で,この出来事は「海軍の優位性がスペインから英国に移ったことを決定づけた」と書いています。

オランダ人は17世紀に,世界で最大の海運力を持つようになりました。オランダの船は海上を制し,オランダ人は方々の政府に自分たちの利益を貸し付けていました。しかし英国はここでもまた,海外の植民地を増やす点で優位に立ちました。

その後,18世紀に英国とフランスは,北アメリカとインドのような遠く離れた場所で戦い,1763年にパリ条約を締結しました。ウィリアム・B・ウィルコックスはその条約に関して,自著「帝国の星 ― 世界強国としての英国の研究」の中で,条約は歩み寄りのように思えるが,「実際には,ヨーロッパを越えた世界において,ヨーロッパの卓越した大国としての英国の新しい地位を認めるものだった」と書きました。

他の歴史家たちもこれに同意し,このように述べています。「英国は,スペイン人,オランダ人,フランス人との2世紀にわたる戦いの末,1763年に世界一の商業および植民地大国となった」。(「1870年以前の近世ヨーロッパ」)「大英帝国は1763年に,さながら復興して版図を広げたローマのように世界を支配した」。「世紀半ばの戦争の結果,英国は世界で最大の帝国,最強かつ最も徹底して憎まれる大国となった」。(「海軍と帝国」,ジェームズ・L・ストークスベリー著)そうです,この『小さな角』は大きくなり,聖書の歴史に登場する第七世界強国になったのです。

英国人は,ナイル川を上り,ザンベジ川を渡って突き進みました。そして,上ビルマ,北ボルネオ,また太平洋の島々に進出し,さらに,カナダ,オーストラリア,ニュージーランド,北アメリカの東海岸を植民地にしました。ジェームズ・モリスは「パックス・ブリタニカ」の中で,「ローマ帝国は内包的な帝国であったが,大英帝国は世界中に散在する帝国だった」と書いています。英国は人類史を通じて最大の帝国となり,地表面の4分の1近く,世界人口の4分の1以上を包含しました。その領域では太陽は決して沈まないと言われました。

二重強国

この第七世界強国は,啓示の書の中で,「子羊のような二本の角」を持つとも描写されていました。(啓示 13:11)なぜ二本の角があるのでしょう。それは,大英帝国と新興国アメリカが共通の言語,主義,政策で結ばれて,程なく協働するようになったからです。両国は多くの点で,英語を話す二重の世界強国となりました。

ウィリアム・B・ウィルコックスは「帝国の星」の中で,米国が19世紀に「英国艦隊によってヨーロッパから隔絶させられた」ことを指摘した後,「米国は1世紀の間に,世界強国へと意のままに成長することができた。他の世界強国はみな陸軍や海軍で知られていたが,米国は南北戦争の期間を除いて,それに等しい軍隊を全く持たなかった」と付け加えています。「英国海軍がヨーロッパの列強に対する盾となっていたので,[米国は]孤立を享受できた」のです。後に米国も,強大な軍事大国になりました。

英国と米国の協力行為の顕著な実例は1944年6月6日に生じ,北ヨーロッパにおける第二次世界大戦の戦況を一変させました。その日,英国と米国,ならびに他の連合軍の部隊15万6,000人がヨーロッパ大陸に侵攻したのです。この連合部隊の最高司令官と作戦司令官は,米国の元帥であったアイゼンハワーと英国の陸軍元帥であったモンゴメリーがそれぞれ務めました。さらに,日本との戦争を終結させた原子爆弾は,英国と米国の科学者たちが共同で努力を傾けた結果開発されたものです。

1986年5月5日付のロサンゼルス・タイムズ紙が指摘しているとおり,英国と米国は平時でさえ,「情報収集や核技術のような機密を扱う分野で」共同研究を行なってきました。英米両国は後にカナダ,オーストラリア,ニュージーランドを傘下に加え,「世界を情報収集の責任区域に分割し,最高の機密情報でさえ分け合うことに合意した」のです。同紙は,関係は「必ずしも円滑ではなかった」が,「いら立ちよりも緊密さのほうが目立って」いたと述べています。

英国のほとんどの植民地は独立して,英連邦に加わりました。帝国は過ぎ去ったかもしれませんが,英米世界強国は残っています。しかし,その前の強国ローマが幾世紀も支配したことと比べるなら,それは「少しの間」存在するにすぎません。―啓示 17:10。

世界的な新しい支配権

強大な世界強国に関するダニエルの預言は,西暦前500年以前から今日の第七世界強国に至る世界政府の2,500年間に及ぶ歴史を通じて真実となってきました。したがって,その預言の残りの部分も信頼することができます。驚くべき事実として,その預言は人間による世界強国についてそれ以上述べていません。啓示の書も七つの世界強国しかないことを示しています。b では,次に何が起きるのでしょう。

これらの世界強国について告げているダニエル 7章は,引き続きさらに驚くべき事柄,つまり地の支配の仕方が大きく変わることを描写しています。衰えゆく人間の支配権は終わりを告げ,天の義にかなった支配がそれに取って代わるのです。

ダニエルは幻の中で,「日を経た方」であられるエホバ神の天の壮大な座を見ることを許されました。その方の前に連れて来られたのは,「人の子のような者」,つまり復活させられたイエス・キリストでした。c ダニエルはこう述べています。「その者には,支配権と尊厳と王国とが与えられた。もろもろの民,国たみ,もろもろの言語の者が皆これに仕えるためであった。その支配権は,過ぎ行くことのない,定めなく続く支配権,その王国は[衰えゆく人間の王国とは違って]滅びに至ることのないものである」。―ダニエル 7:9,10,13,14。

同じ世界強国に関して,ダニエルにはこれ以前に次のような預言が与えられていました。「それらの王たちの日に,天の神は決して滅びることのないひとつの王国を立てられます。……それはこれらのすべての[人間の]王国を打ち砕いて終わらせ,それ自体は定めのない時に至るまで続きます。……そして,この夢は確かであり,その解き明かしは信頼できます」― ダニエル 2:44,45。

神によるこの王国政府は,イエスがわたしたちに祈り求めるようにと教えられた王国と同じものです。イエスはこのように言われました。「そこで,あなた方はこのように祈らなければなりません。『天におられるわたしたちの父よ,あなたのお名前が神聖なものとされますように。あなたの王国が来ますように。あなたのご意志が天におけると同じように,地上においてもなされますように』」― マタイ 6:9,10。

この政府の支配を受ける地の住民は何と幸いなのでしょう。その時,人間による搾取は神の公正に変わり,物事を行なう人間の不完全な方法は神の最高の規準に変わります。聖書が王国の働きについて述べている事柄は,今後この一連の記事の中で取り上げられるでしょう。

[脚注]

a 聖書の中で,恐ろしい武器である角は,支配者や支配王朝を表わすためによく用いられています。―申命記 33:17。ゼカリヤ 1:18-21。啓示 17:3,12。

b 啓示 17章11節は,『八人目の王でもあるが,その七つから出る野獣』に言及しています。第七強国の存続期間中に現われることになっていたこの第八強国については,今後の記事の中で論じられます。

c 「人の子」という表現は,福音書の記述の中に80回近く出ており,いずれもイエス・キリストに言及しています。―マタイ 26:63,64をご覧ください。

[26ページの図版]

1944年6月6日の連合軍のヨーロッパ侵攻は,英米の協力関係を示す顕著な実例だった

[クレジット]

U.S. Coast Guard photo

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