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エホバの証人 ― 1991 年鑑の報告1991 エホバの証人の年鑑
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世界本部の拡大
「あなたの民は進んで自らをささげます。……あなたは露玉のような若者の隊を得ておられます」。ダビデ王はエホバの民の自発的な精神についてそう歌いました。(詩編 110:3)今日,エホバの見える組織には非常に大勢の若い男女がおり,まさしく露玉のように,神と仲間の崇拝者たちにさわやかな奉仕をしています。その中でも,ニューヨーク市ブルックリンにあるものみの塔協会の世界本部や,その近くの幾つかの農場でベテル奉仕者として仕えている人は4,000人余りに上ります。世界中でエホバの証人の数が急増しているため,世界本部においても拡大が生じています。
ブルックリンでは,もっと大勢の自発奉仕者が必要であると同時に,そうした奉仕者たちの宿舎もさらに必要になっています。そのため統治体は,1986年に購入したまま改装していなかったジェイ通り160番の9階建ての工場を取り壊し,その跡地にベテルの30階建ての宿舎を建てることに決定しました。そこの住所はサンズ通り90番として知られるようになります。この建物には,さらに1,000人が収容される予定です。当局は1990年8月30日に建設計画を最終的に認可しました。工事全体は約3年で完了する予定です。
協会はこの1年で,ジェイ通り85番として知られる地所の購入を済ませることができました。そこには,いろいろな大きさの建物が建っています。今の工場群から2ブロック先の敷地ですが,面積は現在の五つの工場の面積よりも広く約9,100平方㍍あります。その敷地はこの先必要が生じたときのために取っておかれます。
協会は1989年春に,建設したばかりでまだ内装の済んでいないリビングストン通り67番の建物を購入しました。ものみの塔の中央事務所から歩いて15分ほどのところにあります。29階建ての細長い建物(ニックネームはSliver,“細長い小片”の意)で,約150人のベテル奉仕者を収容でき,1990年の半ば過ぎから入居が始まりました。
1989年の初めに,協会の設計・建設スタッフがこれまでに手がけた単一の建設計画の中で最大の計画が進められているという発表がありました。それは,ものみの塔教育センターです。このセンターは,ニューヨーク州パタソンの美しい渓谷に266㌶の敷地を有しており,ブルックリンから北に110㌔,ものみの塔農場から東に72㌔のところにあります。学校と事務所が建つ予定ですが,それに加えて1,200人に上る学生やベテル奉仕者のための宿舎や様々なサービス施設が作られることになっています。最終的な敷地の計画は,1990年8月30日に認可を受けました。サンズ通り90番の建物がブルックリンで認可を受けたのと同じ日のことでした。
この巨大プロジェクトの建設許可を得たいきさつについて,パタソン農場の報告書はこう述べています。「エホバがこの計画を導いてこられたことは明らかです。その一例ですが,最近,州のほうから,川の流域にあるこの地域では廃水処理施設の認可はこれ以上行なわないという通達を受けました。認可を受けた最後の施設がわたしたちの施設だったのです」。
1990年9月1日から見学者センターが開設されました。これは週に七日間,午前8時から午後4時まで開いています。そこには見晴らしのよい展望台があり,教育センターでの工事の様子を手に取るようにして眺めることができます。
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エホバの証人 ― 1991 年鑑の報告1991 エホバの証人の年鑑
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[11ページの図版]
この細長い29階建ての建物はブルックリンのリビングストン通り67番にある。ほとんどの階にベテルの部屋が三つ作られ,合計150人のベテル奉仕者が収容できる
サンズ通り90番の建物は30階建てで,506の居室のほかに,事務所や台所,また1,050人が座れる食堂も作られる。この建物には1,000人のベテル家族が収容される予定
[12ページの図版]
ニューヨーク州パタソンにある,ものみの塔教育センターは1,200人の宿舎になる
訪問客は144の部屋があるパタソン・インに宿泊できる
教育センターのおもな中庭
[13ページの図版]
1990年9月1日に,展望台付きの見学者センターが開設された。
6棟で成るホテル,パタソン・インの工事は1991年初めに完了の予定
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