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旧ユーゴスラビアの国々2009 エホバの証人の年鑑
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忠実な家族
兄弟たちは常に用心を怠りませんでした。それでも,居合わせた時と場所が悪く,「時と予測できない出来事」の犠牲になってしまった人もいます。(伝 9:11,脚注)セルビア人のボジョ・ジョレムは,1991年にザグレブで開かれた国際大会でバプテスマを受けました。ボジョはサラエボに戻った後,中立の立場ゆえに何度か刑務所に入れられ,ひどい扱いを受けました。1994年には14か月の刑を受けました。ボジョが最もつらく感じたのは,妻のヘナ,また5歳の娘のマグダレナから引き離されたことでした。
ボジョが釈放されて間もなく,家族は悲劇に見舞われます。ある静かな日の午後,この夫婦は聖書研究を司会するため,子どもを連れて家の近くに出かけました。3人が歩いていると,不意に砲弾が炸裂し,辺りの静けさが破られます。ヘナとマグダレナは即死し,ボジョは担ぎ込まれた病院で後に亡くなりました。
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旧ユーゴスラビアの国々2009 エホバの証人の年鑑
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[200ページの図版]
ジョレム家,1991年
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