世界各地のエホバの証人 ― ナイジェリア
アフリカ大陸の西側には丸く出っ張ったところがありますが,その付け根の湾曲したところにナイジェリアがあります。ギニア湾に臨み,赤道のすぐ北に位置していて,人口は8,800万人を上回ります。a
過去2奉仕年度の間,ものみの塔協会のナイジェリア支部事務所は特に若者たちに注意を向けてきました。エホバの証人の諸会衆で行なわれたある調査によると,1992年にナイジェリアで良いたよりを伝道し始めた人の80%が10歳から20歳の若者たちでした。また,この年にバプテスマを受けた人の63%はその年代の若者たちでした。
若者たちが開拓奉仕を目ざす
多数の若者が,開拓者として全時間を宣べ伝える業にささげるようになっています。ハンナという名前の開拓者はこう言っています。「卒業を間近に控えていたある時,私は開拓奉仕学校に出席していた人たちのところを訪れ,二人の年配の姉妹たちにお会いしました。『二人に開拓奉仕ができるのなら私にもできるはずだ』と思いました。
「それで学校を卒業したあと開拓者になりました。それから3か月後,呪物崇拝を行なっていた26歳のジョセフィーンに会いました。彼女は,『エホバの証人は悪い人たちだ。クリスマスを祝わないし,お守りも使わない』と言うのです。私は,もし私と聖書を研究なさるなら,私たちがどうしてそうしたことをしないのか理解することができますと答えました。ジョセフィーンは私にまた来てほしいと言いました。それから間もなく彼女は集会に出席するようになり,生活の多くの面を改善し,1990年12月にバプテスマを受けました。そして1991年8月から開拓奉仕を行なっています。彼女は昨年開かれた開拓奉仕学校に出席し,私のことを自分の霊的な母親としてクラスメートに紹介してくれました」。
ビデオと王国会館
小さな会衆が王国会館を建てる土地を取得するのに,協会の製作したビデオが一役買いました。4人の兄弟たちは土地を購入する目的で,オノジエと呼ばれる,その土地の昔からの支配者に話を持ちかけました。オノジエは兄弟たちに,ある地所を2万ナイラ(約10万2,500円)で売ろうと言いました。会衆はとてもそれだけの額を払うことはできませんでした。この計画を経済面で支援する奉仕者が17人しかいなかったからです。オノジエは別の場所を考えておくと言いました。
数か月後,会衆の一人の長老がオノジエの邸宅を訪問しました。オノジエは,自分の戴冠式の様子を撮ったビデオを見ているところでした。長老は,「あなたにお見せしたいビデオがあるのですが。『エホバの証人 ― その名前の背後にある組織』という題名のビデオなんです」と言いました。
後日,長老がオノジエにビデオの感想を尋ねると,「あのビデオは5回見た」と,オノジエは言いました。長老はオノジエに,ビデオに映っていた王国会館のことを思い起こさせ,地元の会衆も同じようなものを建てたいと思っていることを説明しました。それから長老は,会衆がすでに所有している狭い地所に隣接した土地を幾らか分けていただけないものでしょうかと尋ねました。するとオノジエは,「昨晩ビデオを見終わって,同じことを考えていたんだよ」と言うと,会衆の地所の隣の土地を横に6㍍測り分けて言いました。「この土地を使いなさい。縦の長さは,皆さんが必要としているところまで上げましょう。書類を用意すれば,サインします」。
[脚注]
a 詳しくは,「1994 エホバの証人のカレンダー」をご覧ください。
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この国の紹介
1993奉仕年度
証人の最高数: 17万4,582人
証人一人当たりの人口: 507人
記念式の出席者: 47万3,245人
平均開拓者数: 1万9,777人
平均聖書研究: 24万2,028件
バプテスマを受けた人の数: 8,888人
会衆の数: 3,289
支部事務所: エド州のベニンシティー