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ヘロデ大王 ― 優れた建築家目ざめよ! 2009 | 9月
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カエサレア ― 港湾都市
ヘロデはカエサレアに,ローマ世界で最大級の港を造りました。考古学者はその規模に驚いています。100艘の船が停泊できるほどの大きさで,カエサレアが国際貿易の中心地であったことがうかがえます。
埠頭と防波堤は当時の最新技術を用いて建造されました。ユダヤ人の歴史家フラビウス・ヨセフスは,長さ15㍍,幅3㍍,高さ3㍍というブロックに言及していますが,学者たちは,それほど大きなブロックを作業員がどのようにして据えたのか,首をかしげていました。しかし最近,潜水調査によって,ヘロデの使ったブロックがコンクリート製であることが分かりました。埠頭と防波堤を造るために,コンクリートを木枠に流し込み,それから海に沈めて固定したのです。
よく設計されたその港湾都市には,カエサル・アウグスツスに献じられた神殿,宮殿,楕円形競技場,4,000席の劇場,地下の下水道もありました。水道橋とトンネルによって,真水が6㌔ほど離れたカルメル山の泉から送水されました。
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ヘロデ大王 ― 優れた建築家目ざめよ! 2009 | 9月
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[25ページの図版]
カエサレア
想像図
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