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世界一貴重な液体目ざめよ! 1990 | 10月22日
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そのたった1滴の中に,細胞の大軍がせわしく動いているのです。2億5,000万の赤血球,
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世界一貴重な液体目ざめよ! 1990 | 10月22日
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赤血球は入り組んだ血管の組織網を駆け巡り,肺から体中のすべての細胞へ酸素を運び,二酸化炭素を運び去ります。これら赤血球細胞は非常に小さいので,それを500個重ねても高さは1㍉にしかなりません。それでも,一人の人の赤血球を全部重ねれば,5万㌔の高さにそびえます。赤血球は体内を1日に1,440回循環する旅を約120日間続けたあと引退します。鉄分の豊富なその核は効率的に再生利用され,残りは処分されます。毎秒,300万個の赤血球細胞が除去され,その間に同じ数の新しい赤血球が骨髄で作られます。体は赤血球が引退すべき年に達したことをどのようにして知るのでしょうか。科学者たちは首をかしげています。しかし,ある化学者によれば,古くなった赤血球を新しいものに替えるこのシステムがなければ,「人間の血液は2週間ほどでコンクリートのようなどろどろしたものになる」のです。
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