お子さんは成熟した判断を下せますか
1 エホバの証人のある若者たちは,血の使用に関してどんな立場を取りましたか。例を挙げてください。
1 何に関する成熟した判断でしょうか。輸血に関してです。「ものみの塔」誌,1991年6月15日号,「エホバに教え諭されたとおりに歩みなさい」と題する記事で示されているように,エホバの証人のある子どもたちは,血に関する神の律法に従いたいという願いが,親にとって重要であるように,自分にとっても重要であることを示す成熟した立場を取る必要がありました。あなたの未成年のお子さんにもそうした必要が生じるでしょうか。
2 ある裁判所は,輸血を拒否する未成年者に対してどんな法的規準を適用しましたか。クリスチャンである親や未成年の子どもは,このことから何を学べますか。
2 法は何と述べているか。米国イリノイ州の最高裁判所は,成熟した判断能力のある未成年者の輸血を拒否する権利について判決を下しました。17歳の姉妹に関する訴訟を審理した同裁判所は,判決の中でこう述べています。「もし証拠から,その未成年者に自分の行動の結果を認識でき……,成人同様の判断をなしうるほどの判断能力があることが,明白かつ確信を抱くに足りると認められるものであれば,判断能力を有する未成年者の法理により,その未成年者は,コモン・ロー上の治療同意権または拒否権を行使することができる」。ですから,医師や当局者は,子どもが自分で判断して決定を下せるほど成熟しているかどうかを見極めるために,子どもと面接をして,血を取り入れることを拒否する本人の意思表明を聞くかもしれません。子どもは,自分の病状の重さや選択する治療のもたらす結果を道理にかなった範囲で理解し,血に関する神の律法についての宗教的信念を明確に,また確固とした態度で表明する必要があるでしょう。
3 親はどんな質問を真剣に考える必要がありますか。なぜですか。
3 子どもは何と言うか。お子さんはこの問題に関して自分の考えを述べることができますか。『血を避けなさい』というのが神からの命令であることを心から信じていますか。(使徒 15:29; 21:25)自分の信条を聖書から説明できますか。命が危ないと医師が考えており,親がその場にいなくても,血に関する自分の固い決意を勇気を持って貫きますか。「時と予見しえない出来事とは[わたしたち]すべてに臨む」ことを考えると,予期せぬ忠誠の試みに対してどのように子どもに備えさせることができるでしょうか。―伝 9:11。エフェ 6:4。
4,5 (イ)親にはどんな責任がありますか。どのようにそれを果たせますか。(ロ)親を助けるためのどんな備えがありますか。
4 親は何ができるか。あなたには,血に対する神の見方について子どもに教える責任があります。(テモ二 3:14,15)「論じる」の本,306-310ページには,明快な説明があります。その資料を家族で注意深く研究してください。310-312ページにある,「もし,こう言われたなら ―」の部分を用いて,子どもたちと練習を行ない,自分の信条やその理由の説明の仕方を体得できるように助けてください。(ペテ一 3:15)ほかにも,血の問題に関してわたしたちを教育する備えとして,「血はあなたの命をどのように救うことができますか」のブロシュアーや,「ものみの塔」誌,2004年6月15日号,14-24ページの記事などもあります。さらに,「輸血の代替医療 ― 患者の必要と権利にこたえる」や「無輸血 ― 医療はその課題に取り組む」といったビデオもあります。最近ではそれらのビデオを収めた,「輸血の代替療法 ― ドキュメンタリー・シリーズ」と題するDVDもあり,無輸血治療の合理性や効果性に関する納得のゆく情報を得ることもできます。最近,ご家族でそれらのDVDやビデオを見て話し合われましたか。
5 血に関する「神の善にして受け入れられる完全なご意志を自らわきまえ知る」ようお子さんを助けてください。そうすれば,お子さんは成熟した判断を下し,エホバの祝福を受けられるでしょう。―ロマ 12:2。