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主の再来をふれ告げる(1870-1914年)エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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ラッセルは,時に関する聖書の預言を避けていましたが,その時点でこう考えるようになりました。「アドベンティスト派による誤用が原因でこれまでずっと軽べつしていた時に関する預言が,実際には,主が王国を設立するために見えない様で臨在する時を示すためのものであったということがあり得るだろうか」。ラッセルは聖書の真理に対する猛烈な渇きを感じ,もっと学ばずにはいられませんでした。そこで彼は,フィラデルフィアでバーバーと会うことにしました。この会合により,二人は聖書の多くの教えに関して共通の理解を持っていることを確認し,意見の交換をすることができました。ラッセルは後日こう述べました。「我々が最初に会った時,彼はすべての人のために与えられた十分な贖いに基づく徹底的な革新について私から多くのことを学び,私は時に関して彼から多くのことを学んだ」。バーバーは,キリストの見えない臨在が1874年に始まっていることをラッセルに納得させることに成功しました。c
「真理のために精力的な活動を始めることを決意した」
C・T・ラッセルは積極的な信念の人でした。キリストの見えない臨在が既に始まっていることを確信した彼は,それを他の人にふれ告げることを決意しました。彼は後日こう語りました。「我々が既に収穫の時期にいるという事実を知った私は,今まで少しも知らなかったその真理を広めなければならないという衝動に駆られた。そこで直ちに,私は真理のために精力的な活動を始めることを決意した」。ラッセルはこの時,宣べ伝える業に専念するため,事業の活動を縮小することにしました。
主の再来に関する間違った見解に対抗するため,ラッセルは「我らの主の帰還の目的とそのありさま」という小冊子を書きました。それは1877年に出版されました。その同じ年に,バーバーとラッセルは,「三つの世界,およびこの世界の収穫」という本を共同で出版しました。この196ページの本は,革新についての論題と,時に関する聖書の預言についての論題を取り扱っていました。それぞれの論題は,以前にも他の人々によって扱われていましたが,ラッセルの考えによれば,それは,「革新という考えと時に関する預言とを結びつけた最初の」本でした。その本は,イエス・キリストの見えない臨在が1874年の秋に始まったという見解を示していました。
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