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1924: 100年前の年ものみの塔(研究用)2024 | 10月
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クロード・ブラウン
ブラウン兄弟の講演を聞いた人の1人に,薬剤師になるための勉強をしていたジョン・ブランクソン兄弟がいます。ジョン兄弟は話を聞いてすぐに,これは真理だと感じました。当時を振り返り,こう言っています。「気持ちが高揚しました。聞いたことを学校でみんなに話しました」。
ジョン・ブランクソン
ジョン兄弟は,三位一体の教えが間違っていることをはっきり理解するようになりました。それである日,聖公会の教会に行ってその教理について司祭に尋ねました。話を聞いた司祭はジョン兄弟を追い出し,大声でこう言いました。「おまえはクリスチャンではない。悪魔の手先だ。ここから出ていけ!」
家に帰ってから,ジョン兄弟は司祭に手紙を書き,公の場で三位一体について話し合うことを提案しました。司祭からの返事は,学校の事務所への呼び出しという形で返ってきました。事務所には主任講師がいて,司祭に手紙を書いたかどうかを尋ねてきました。
「はい,書きました」とジョン兄弟は答えます。
講師はジョン兄弟に,その場で司祭への謝罪の手紙を書くようにと言いました。それでジョン兄弟はこう書きます。
「私の先生からあなたに謝罪の手紙を書くよう言われております。私としましては,あなたが自分の教えている教理の間違いを認めてくださるようでしたら,謝罪の手紙を書くつもりでおります」。
信じられない様子で講師はこう尋ねます。「ブランクソン君,本当にこの内容でいいのか」。
「はい,こうとしか書けません」。
「退学になってもいいのか。政府公認の教会の司祭にこんなことを言ったら,仕事に就けなくなるぞ」。
「お言葉ですが,先生,授業中に分からないことがあれば,生徒は質問するのではありませんか」。
「そうだね」。
「この件も同じことです。司祭に聖書を教えてもらった時に分からないことがあったので,私は尋ねただけです。司祭が答えられなかったというだけで,私が謝罪の手紙を書かなければいけないのはなぜでしょうか」。
結局,ジョン兄弟は退学にはならず,謝罪の手紙を送ることもありませんでした。
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