りっぱな行状の力
「諸国民の中にあっていつもりっぱに行動しなさい。それは,彼らが,あなた方を悪行者として悪く言っているその事柄に関してあなた方のりっぱな業を実際に見,その業のゆえに検分の日に神の栄光をたたえるようになるためです」。(ペテロ第一 2:12)使徒ペテロがここで述べているように,りっぱな行状によってクリスチャンを悪く言っている人々の心が動かされるのであれば,義を求める人々の心はなおのこと動かされるはずです。
今年の夏,四日間にわたる「神の教え」地域大会に集ったエホバの証人は,自分たちの学んでいる事柄にのっとって生きるよう励まされました。そのような助言を当てはめた結果,優れた成果が得られました。静岡市で開かれた大会の三日目に,あるタクシーの運転士は,自分のタクシーに乗った一人の証人に,大会の話題を切り出しました。「明日2時からの話を聞きたいと思っています」。その運転士は,新たに出版されたブロシュアーを誇らしげに見せ,「昨日乗ったお客さんからもらった」と,述べました。初日と二日目にエホバの証人を自分のタクシーに乗せ,その人たちから大会について聞いていたのです。証人たちの言葉に耳を傾けると同時に,この人はその行状をも観察しており,こう語りました。「中学生ぐらいの子供さんがとても礼儀正しいので,びっくりしました。他の人に思いやりのある言葉をかけていました。子供なのに感心しました。どんな話をしているのだろうか聞いてみたい」。そして後日連絡が取れるよう,伝道者に住所,氏名,電話番号を教えました。最終日の公開講演の聴衆の中には,この人の姿も見られました。
「神の教え」地域大会は米子市でも開かれました。1987年以来,エホバの証人は米子で毎年夏の地域大会を開いてきました。大会のためにかなりの数の証人たちが宿泊する近隣の大山町の旅館組合では,毎年証人たちのりっぱな振る舞いに深い感銘を受けてきました。今年,組合の会合で,どうしたらもっと多くの証人たちに宿泊してもらえるかが話し合われました。ある旅館の主人は,自分たちの町の中に,エホバの証人の大会を開催できるような大会場を建設するよう提案しさえしました。
出席者最高数が2万5,000人を数えた,福岡ドームでの大会は,今年開かれた地域大会の中で最大規模のものでした。スポーツニッポン紙は,大会が開かれた期間を,「福岡ドームが誕生して以来最も静かで,安らぎの四日間」と呼びました。同紙の伝えるところによると,ドーム関係者は,エホバの証人による同スタジアムの使用を歓迎し,「集会の前に全員で清掃されるなど,終わった時かえってきれいになったほどです」と述べました。
福岡ドームで働く一警備員は,特に心を動かされました。この警備員は,地元のエホバの証人の一会衆に手紙を寄せ,こう述べました。「先日(7/29-8/1)福岡ドームにおいて,『エホバの証人』地域大会がありましたが,私はドームで常駐警備をしており,期間中の3日間対応をしておりました。以前から『エホバの証人』には少し興味があったのですが,なかなか時間が取れず,のびのびとなっておりましたところ,先日の大会が開かれたのです。
「3日間,いろいろな方と出会い,皆さんの他人(警備員)に対しての礼儀正しさ,また,お子様の礼儀正しさには,参りました。親に言われて謝るのではなく自ら謝るといった,このようなお子様とは出会ったことは今までありませんでした。今まで以上に関心を持ち始め,最終日には冊子をいただき,読ませていただいております。もしよければ,集会などがあれば,一度参加(勉強)させていただけませんか。もしよければ,連絡をください。
「話だけでもいいので,よろしくお願いいたします。S. A.」。
正直な心の持ち主は,神の教えに心を動かされ,その教えの源であられるエホバ神を見倣うようになります。次いで,それらの人々のりっぱな振る舞いにより,さらに大勢の人々が神の教えに関心を抱き,引き寄せられます。今年の夏,日本中で45のそうした地域大会が開かれ,30万2,912人がそのプログラムから益を受けました。神の教えが人々の生活にどんな影響を及ぼすかをご自分の目で見たいと思われますか。最寄りのエホバの証人の王国会館で開かれる集会に出席してみてはいかがですか。5ページに載せられているこの雑誌の発行者にお問い合わせいただければ,最寄りの王国会館の住所をお知らせいたします。