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  • 罪を犯した人に対してエホバと同じ見方をする
    ものみの塔(研究用)2024 | 8月
    • では,(1)1世紀のコリントの会衆で重大な罪がどのように扱われたか,(2)パウロは,罪を犯した人が悔い改めたときにどうするよう指示を与えたか,(3)重大な罪を犯した人へのエホバの見方について何が学べるかを考えましょう。

      1世紀の会衆は重大な罪をどのように扱ったか

      4. 1世紀のコリントの会衆でどんなことが起きていましたか。(コリント第一 5:1,2)

      4 コリント第一 5:1,2を読む。第3回宣教旅行中のことです。コリントにできたばかりの会衆から,耳を疑うような知らせがパウロのもとに届きます。ある兄弟が自分の父親の妻と性関係を持った,というのです。その行いは「異国の人々の間にさえ見られない」ほどひどいものでした。コリントの会衆はその行いを容認していました。それだけでなく,自分たちはエホバに倣った憐れみ深い見方をしていると考えて,誇っていたようです。でも,エホバがご自分に仕える人たちの罪を大目に見ることはありません。この男性は恥知らずなことをして会衆の評判を傷つけました。会衆の兄弟姉妹にも悪い影響を与えていたかもしれません。ではパウロはどんな指示を与えたでしょうか。

      5. パウロは会衆にどんな指示を与えましたか。どういう意味でそう言いましたか。(コリント第一 5:13)(挿絵も参照。)

      5 コリント第一 5:13を読む。聖なる力に導かれてパウロは,罪を悔い改めない人を会衆から除くように,という指示を与えました。会衆の人たちはその人にどんな接し方をする必要があったでしょうか。パウロは「そのような人とは交友するのをやめなさい。一緒に食事をしてもなりません」と言いました。(コリ一 5:11)どうしてでしょうか。誰かと一緒に食事をするなら,それがきっかけでその人と親しくなっていくことでしょう。パウロが交友を持たないようにと言ったのは,会衆を悪い影響から守るためでした。(コリ一 5:5-7)これは罪を犯した本人のためにもなりました。その人は,エホバをどれほど傷つけてしまったかに気付いて深く悲しみ,悔い改めるように心を動かされたかもしれません。

      使徒パウロが巻物に手紙を書いている。

      パウロは聖なる力を受けて手紙を書き,罪を悔い改めない人を会衆から除くよう指示した。(5節を参照。)


      6. 会衆の人や悪いことを行った人は,パウロの手紙を読んでどんな影響を受けましたか。

      6 パウロはコリントのクリスチャンに手紙を送った後,会衆の人たちがどのように反応したか気になりました。やがて,兄弟姉妹がパウロの手紙によく従っていることをテトスから聞いて喜びます。(コリ二 7:6,7)それだけではありません。パウロが手紙を送ってから数カ月の間に,以前に悪いことを行った人が罪を悔い改めました。その人は考え方や生き方を改め,エホバの正しい基準に沿って生きるようになっていました。(コリ二 7:8-11)このような状況にある会衆に,パウロはどのような指示を与えたでしょうか。

      会衆は悔い改めた人にどう接する必要があったか

      7. 罪を犯した人を会衆から除くことによって,どんな良い結果になりましたか。(コリント第二 2:5-8)

      7 コリント第二 2:5-8を読む。パウロは,「その人には多数の人からすでに叱責が与えられており,それで十分です」と言いました。(ヘブ 12:11)その人は自分の罪の重大さに気付いて悔い改めたので,それ以上の矯正はもう必要ありませんでした。

      8. パウロは会衆にどんな指示を与えましたか。

      8 それでパウロは会衆に,罪を犯した兄弟を「優しく許して慰め……皆さんの愛をその人に確信させてください」と指示しました。この指示には,その人が会衆に戻れるようにする以上のことが関係していました。パウロは会衆の兄弟姉妹に,悔い改めた人を本当に許して愛していることを言葉や行いや態度で表してほしい,と思っていたのです。会衆はそうすることによって,戻ってきてくれてうれしいと思っていることを本人に伝えることができました。

      9. 悔い改めた人を許しにくく感じるどんな理由があったかもしれませんか。

      9 戻ってきたこの人を温かく迎えることに抵抗を感じた人もいたでしょうか。聖書には何も書かれていませんが,その可能性はあります。その人が以前に犯した罪は会衆にも大きな影響を与えましたし,個人的にも傷つけられたと感じた人がいたかもしれません。自分はエホバの基準を守るよう一生懸命努力してきたのに,あんなに悪いことをした人が温かく迎え入れられているのは不公平だ,と感じた人もいたかもしれません。(ルカ 15:28-30と比較。)では,会衆の人たちが戻ってきた兄弟を心から愛することはどうして大切だったのでしょうか。

      10-11. 長老たちが悔い改めた人を許そうとしないなら,どんな危険がありましたか。

      10 もし長老たちが,本当に悔い改めた人を会衆に復帰させなかったなら,どうなっていたと思いますか。あるいは,戻ってきた人に会衆の人たちが愛を示そうとしなかったなら,どうなったでしょうか。悔い改めた人は「あまりの悲しみに打ちのめされて」しまったでしょう。もう自分は会衆に戻れないんだ,と感じたかもしれません。そして,エホバとの友情を取り戻すことを諦めてしまったかもしれません。

      11 それだけではありません。悔い改めた人を許そうとしないなら,会衆の兄弟姉妹はエホバとの友情を失ってしまう危険がありました。快く許すエホバではなく,厳しくて憐れみを示そうとしないサタンの態度に倣うことになったからです。サタンは,悔い改めた人のエホバに仕えたいという気持ちを失わせたいと思っていました。会衆の兄弟姉妹が許そうとしないなら,そんなサタンに協力してしまう危険がありました。(コリ二 2:10,11。エフェ 4:27)

      12. コリントの会衆の人たちはどうすればエホバに倣うことができましたか。

      12 コリントの会衆の人たちは,どうすればサタンではなくエホバに倣うことができましたか。エホバが悔い改めた人に接するのと同じようにすることによってです。エホバについて聖書が何と述べているかに注目してみましょう。例えば,ダビデは「あなたは善い方で,快く許してくださいます」と言っています。(詩 86:5)ミカはこう言いました。「あなたのような神がいるでしょうか。……過ちを許し,違反を見過ごす方」。(ミカ 7:18)イザヤはこう言っています。「悪い行いをやめ,有害な考えを捨てよ。憐れんでくださるエホバのもとに帰れ。私たちの神のもとに帰れ。神は寛大に許してくださる」。(イザ 55:7)

      13. コリントの会衆が悔い改めた人の復帰を遅らせなかったことは正しかった,といえるのはどうしてですか。(「罪を犯したコリントの兄弟が会衆に復帰したのはいつか」の囲みを参照。)

      13 コリントの会衆の人たちはエホバに倣って,悔い改めた人を温かく迎え,愛していることが本人に伝わるようにする必要がありました。会衆はパウロの指示に従い,「全てのことについて従順」であることを示しました。(コリ二 2:9)罪を犯した人は会衆から除かれて数カ月しかたっていませんでしたが,矯正によって悔い改めることができていました。それで,その人の会衆への復帰を遅らせる理由は何もありませんでした。

      罪を犯したコリントの兄弟が会衆に復帰したのはいつか

      コリント第一 5章に出てくる兄弟は会衆から除かれた後,短期間のうちに会衆に復帰したと思われます。どうしてそういえるでしょうか。

      コリントのクリスチャンに宛てた2通の手紙がいつ書かれたかを考えてみましょう。パウロは1通目の手紙を3回目の宣教旅行の途中に書きました。それは西暦55年の初めごろだったと思われます。そして2通目の手紙を同じ年の夏の終わりか秋の初めに書いたと思われます。

      パウロは1通目の手紙で,飢饉に苦しんでいたユダヤのクリスチャンを助けるための募金について指示を与えています。そして2通目の手紙で,ユダヤのクリスチャンに送るための寄付を準備するように,と改めて書いています。仲間の命が懸かっていたので,パウロは1通目の手紙を書いたすぐ後に,2通目の手紙を書いたと考えられるでしょう。(コリ一 16:1。コリ二 9:5)

      パウロが2通目の手紙をできるだけ早く書いたと思われる別の理由もあります。パウロはその男性が悔い改めたという報告を受け取っていました。当時,手紙を届けるには時間がかかりました。それでパウロは,できるだけ早く会衆に必要な指示を与えるために,すぐに手紙を書いたことでしょう。

      コリントの会衆のクリスチャンが復帰した男性に温かくあいさつし,親切に迎え入れている。

      こうした点を踏まえると,罪を犯した人が会衆から除かれた後,短期間のうちに,おそらく数カ月後に,パウロはその人を会衆に復帰させるように伝えたと考えることができます。

      公正で憐れみ深いエホバに倣う

      14-15. 1世紀のコリントで扱われた問題からどんなことを学べますか。(ペテロ第二 3:9)(写真も参照。)

      14 1世紀のコリントで扱われた問題は「私たちを教えるために」書かれました。(ロマ 15:4)この記述から,エホバは会衆の中で重大な罪が行われることを大目に見たりしないということが分かります。ある人は,エホバは憐れみ深いので,罪を悔い改めなくても兄弟姉妹と交友を持ち続けられるようにしてくださると考えるかもしれません。でも,それはエホバの見方ではありません。エホバは確かに憐れみ深い神ですが,何でも許容するわけではなく,正しさの基準を下げることもありません。(ユダ 4)実のところ,間違った憐れみを示すなら,会衆のみんなを危険にさらしてしまいます。(格 13:20。コリ一 15:33)

      15 でも,私たちが知っている通り,エホバは一人も滅ぼされないでほしいと思っています。可能な時にはいつでも救いたいと思っています。心を入れ替え,ご自分との絆を取り戻したいと思っている人に,憐れみを示します。(エゼ 33:11。ペテロ第二 3:9を読む。)それでエホバはコリントの会衆に,以前に罪を犯した人を許して再び迎え入れるように,とパウロを通して指示しました。その人が悔い改めて,罪深い生き方をやめていたからです。

      王国会館で,ある姉妹が復帰した姉妹を抱き締めている。周りの人たちもうれしそうにしている。

      エホバの愛と憐れみに倣い,会衆の仲間は復帰した人を温かく迎える。(14-15節を参照。)


      16. コリントで問題がどのように扱われたかを調べると,どんな気持ちになりますか。

      16 コリントで問題がどのように扱われたかを調べると,エホバが正しさと公正を大切にしていることや,私たちを本当に愛していることが分かります。(詩 33:5)私たちは皆どんなに頑張っても罪人で,エホバに許してもらう必要があります。それで,エホバが贖いによって罪を許してくださることを考えると,本当に感謝の気持ちでいっぱいになります。それだけでなく,エホバをもっと賛美したいという気持ちになるのではないでしょうか。エホバがご自分に仕える人たちのことを心から愛し,幸せを願っていることを知ると,安心できます。

  • 罪を犯した人に対してエホバと同じ見方をする
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    • 会衆は悔い改めた人にどう接する必要があったか

      7. 罪を犯した人を会衆から除くことによって,どんな良い結果になりましたか。(コリント第二 2:5-8)

      7 コリント第二 2:5-8を読む。パウロは,「その人には多数の人からすでに叱責が与えられており,それで十分です」と言いました。(ヘブ 12:11)その人は自分の罪の重大さに気付いて悔い改めたので,それ以上の矯正はもう必要ありませんでした。

      8. パウロは会衆にどんな指示を与えましたか。

      8 それでパウロは会衆に,罪を犯した兄弟を「優しく許して慰め……皆さんの愛をその人に確信させてください」と指示しました。この指示には,その人が会衆に戻れるようにする以上のことが関係していました。パウロは会衆の兄弟姉妹に,悔い改めた人を本当に許して愛していることを言葉や行いや態度で表してほしい,と思っていたのです。会衆はそうすることによって,戻ってきてくれてうれしいと思っていることを本人に伝えることができました。

      9. 悔い改めた人を許しにくく感じるどんな理由があったかもしれませんか。

      9 戻ってきたこの人を温かく迎えることに抵抗を感じた人もいたでしょうか。聖書には何も書かれていませんが,その可能性はあります。その人が以前に犯した罪は会衆にも大きな影響を与えましたし,個人的にも傷つけられたと感じた人がいたかもしれません。自分はエホバの基準を守るよう一生懸命努力してきたのに,あんなに悪いことをした人が温かく迎え入れられているのは不公平だ,と感じた人もいたかもしれません。(ルカ 15:28-30と比較。)では,会衆の人たちが戻ってきた兄弟を心から愛することはどうして大切だったのでしょうか。

      10-11. 長老たちが悔い改めた人を許そうとしないなら,どんな危険がありましたか。

      10 もし長老たちが,本当に悔い改めた人を会衆に復帰させなかったなら,どうなっていたと思いますか。あるいは,戻ってきた人に会衆の人たちが愛を示そうとしなかったなら,どうなったでしょうか。悔い改めた人は「あまりの悲しみに打ちのめされて」しまったでしょう。もう自分は会衆に戻れないんだ,と感じたかもしれません。そして,エホバとの友情を取り戻すことを諦めてしまったかもしれません。

      11 それだけではありません。悔い改めた人を許そうとしないなら,会衆の兄弟姉妹はエホバとの友情を失ってしまう危険がありました。快く許すエホバではなく,厳しくて憐れみを示そうとしないサタンの態度に倣うことになったからです。サタンは,悔い改めた人のエホバに仕えたいという気持ちを失わせたいと思っていました。会衆の兄弟姉妹が許そうとしないなら,そんなサタンに協力してしまう危険がありました。(コリ二 2:10,11。エフェ 4:27)

      12. コリントの会衆の人たちはどうすればエホバに倣うことができましたか。

      12 コリントの会衆の人たちは,どうすればサタンではなくエホバに倣うことができましたか。エホバが悔い改めた人に接するのと同じようにすることによってです。エホバについて聖書が何と述べているかに注目してみましょう。例えば,ダビデは「あなたは善い方で,快く許してくださいます」と言っています。(詩 86:5)ミカはこう言いました。「あなたのような神がいるでしょうか。……過ちを許し,違反を見過ごす方」。(ミカ 7:18)イザヤはこう言っています。「悪い行いをやめ,有害な考えを捨てよ。憐れんでくださるエホバのもとに帰れ。私たちの神のもとに帰れ。神は寛大に許してくださる」。(イザ 55:7)

      13. コリントの会衆が悔い改めた人の復帰を遅らせなかったことは正しかった,といえるのはどうしてですか。(「罪を犯したコリントの兄弟が会衆に復帰したのはいつか」の囲みを参照。)

      13 コリントの会衆の人たちはエホバに倣って,悔い改めた人を温かく迎え,愛していることが本人に伝わるようにする必要がありました。会衆はパウロの指示に従い,「全てのことについて従順」であることを示しました。(コリ二 2:9)罪を犯した人は会衆から除かれて数カ月しかたっていませんでしたが,矯正によって悔い改めることができていました。それで,その人の会衆への復帰を遅らせる理由は何もありませんでした。

  • 罪を犯した人に対してエホバと同じ見方をする
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    • 公正で憐れみ深いエホバに倣う

      14-15. 1世紀のコリントで扱われた問題からどんなことを学べますか。(ペテロ第二 3:9)(写真も参照。)

      14 1世紀のコリントで扱われた問題は「私たちを教えるために」書かれました。(ロマ 15:4)この記述から,エホバは会衆の中で重大な罪が行われることを大目に見たりしないということが分かります。ある人は,エホバは憐れみ深いので,罪を悔い改めなくても兄弟姉妹と交友を持ち続けられるようにしてくださると考えるかもしれません。でも,それはエホバの見方ではありません。エホバは確かに憐れみ深い神ですが,何でも許容するわけではなく,正しさの基準を下げることもありません。(ユダ 4)実のところ,間違った憐れみを示すなら,会衆のみんなを危険にさらしてしまいます。(格 13:20。コリ一 15:33)

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