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  • 迷宮と迷路 ― なぜ興味をかきたてるのか
    目ざめよ! 1999 | 12月22日
    • クレタの迷宮

      クレタ島のクノッソスの迷宮は,エジプトのものよりも何年も後に建てられたようです。どこにあったかはいまだに明確にはされていませんが,記録によると,かなり小規模ながらもエジプトのものに似ていたようです。a 迷宮を指す「ラビリンス」という語は,聖なる雄牛の2本の角を表わす両刃の斧,つまりラブリュスと関係があるのかもしれません。この雄牛はミノス人(クレタ人)の崇拝の特徴であり,その崇拝は神話の影響を大いに受けていました。

      クレタの迷宮は,牛頭人身のミノタウロスが住んでいたという神話で有名です。この生き物を産んだのはクレタ王ミノスの妃パシファエであるとされています。そのようなわけで,「ミノスの雄牛」を意味するミノタウロスという名で呼ばれたのです。神話によると,アテネ市はクレタとの戦いに敗れたために,9年ごとbに14人の子どもたち ― 少年7人と少女7人 ― をミノタウロスへのいけにえとして送ることを強いられていました。これらの少年少女は迷宮の中に放たれ,道に迷っているうちに,ミノタウロスのえじきになった,とされています。

      しかしやがて,テセウスという若者がこの伝説の怪物を退治するために,自ら進んで迷宮に入ります。言い伝えによると,テセウスはミノタウロスに出会い,剣でこの怪物を殺し,迷宮の入り口から垂らしてきた金の糸をたどって来た道を戻り,迷宮から脱出します。この糸はミノス王の娘アリアドネからもらったものでした。

      推測によってクレタの迷宮の模型を作ったマイケル・エアトンはこう説明しています。「各人の人生は迷宮のようなものだ。その中心には死が待っている。死後でさえ,すべてが終わる前に最後の迷路を通るのかもしれない」。この意味で,神話の中でテセウスが迷宮から生還したことは,その再生,つまり,死からの脱出の象徴でした。ここでも人間の不滅性に関する教えが浮き彫りになっています。

      ギリシャとローマ

      クノッソスで発見された貨幣には,古代ギリシャ,クレタの迷宮の文様が見られます。ほどなくして,ギリシャ帝国とローマ帝国がこの文様を模倣しました。

  • 迷宮と迷路 ― なぜ興味をかきたてるのか
    目ざめよ! 1999 | 12月22日
    • [21ページの図版]

      クレタ島クノッソスで発見された,西暦前四,五世紀の貨幣。迷宮の模様とミノタウロスを表わす雄牛の頭に注目

      [クレジット]

      Copyright British Museum

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