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聖書の27番目の書 ― ダニエル書『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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2 ダニエルが実在の人物であったことを何が裏付けていますか。波乱に満ちたどんな時期に彼は預言を行ないましたか。
2 この書にはその筆者の名が付けられています。「ダニエル」(ヘブライ語,ダーニーエール)という名には,「わたしの裁き主は神」もしくは「神の裁き主」という意味があります。同じ時代に生きたエゼキエルは,彼の名をノアやヨブの名と共に挙げて,ダニエルが実在の人物であったことを裏付けています。(エゼキエル 14:14,20; 28:3)
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聖書の27番目の書 ― ダニエル書『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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ダニエルの生涯は何と波乱に満ちていたのでしょう。彼はその幼い時代をユダの神の王国のもとで過ごしました。次いで,十代には,君たちの一人として,ユダの高貴な人々と共にバビロンに連れて来られ,聖書の歴史上,第三世界強国であるバビロンの興隆と衰亡の時期を切り抜けてきました。ダニエルは生き残って,第四世界強国メディア・ペルシャで政府の官吏として仕えました。ダニエルは100歳近くまで生きたに違いありません。
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聖書の27番目の書 ― ダニエル書『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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6 ダニエル書はどんな二つの部分から成っていますか。
6 ユダヤ人はダニエル書を,「預言者たち(または,預言書)」の中にではなく,「諸書」の中に入れてきました。一方,英訳聖書は,ギリシャ語セプトゥアギンタ訳とラテン語ウルガタ訳の目録順にしたがって,ダニエル書を大預言者と小預言者の間に置いています。実際のところ,この書は二つの部分から成っています。最初の部分は1章から6章までで,西暦前617年から538年まで,政府の職務に就いたダニエルとその友たちの数々の経験を時代順に述べています。(ダニエル 1:1,21)第2の部分は7章から12章までですが,記録者としてのダニエル自身が一人称で記しており,西暦前553年ごろf から536年ごろにかけてダニエル自身が見た幻や,み使いたちと会った時の模様を描写しています。(7:2,28; 8:2; 9:2; 12:5,7,8)この二つの部分が合わさって,調和の取れた1冊の書としてのダニエル書ができ上がっています。
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