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どうすれば婚前交渉をきっぱりと拒否できるだろうか若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え
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交際する時の落とし穴を避ける
聖書は,「心は何ものよりもこうかつで,必死な状態にある。だれがこれを理解しているだろうか」と警告しています。(エレミヤ 17:9,バイイングトン訳)人は異性に対して魅力を感じるかもしれません。それはごく正常なことです。しかし二人が一緒にいる機会が多くなればなるほど,いっそう強く魅力を感じるようになります。しかもその正常な欲望は心を惑わしかねないのです。「心から,邪悪な推論,……淫行……が出て来ます」と,イエス・キリストは言われました。―マタイ 15:19。
若いカップルは大抵,性行為を意図して行なうわけではありません。a 多くの場合,二人が局部を愛撫したり刺激したりしたためにそのようなことが生じるのです。一人の未婚の母親はこう告白しました。「私の場合も,また私が知っている子たちの場合も大抵,会うたびに少しずつ深入りし,最後にはもう処女ではなくなっているという状態でした。ちょっとしたペッティングから始まって,何が起きつつあるのか気づかないうちに,もうやめられなくなっているのです」。
性の不道徳に自ら陥らないためには,心に導かれるままになるのではなく,心を導かなければなりません。(箴言 23:19)どうすればそうすることができますか。
制限を設ける: ガールフレンドはキスやペッティングをしてもらうことを期待していると若い男性は思うかもしれませんが,相手は実際にそう思っていないかもしれません。「せん越であることによって人は闘いを引き起こすだけである。しかし,一緒に協議する者たちには知恵がある」。(箴言 13:10)ですから,あなたがだれかと交際しているなら,そのことについて自分がどう感じているかを,「一緒に協議」することによって相手の人に知らせましょう。思慮を働かせて愛情の表現に制限を設けてください。それと同時に,まぎらわしい信号を送らないようにしましょう。ぴったりしすぎていて,あらわで,性を刺激するような衣服を身に着けるなら,相手に誤ったことを伝達しかねません。
誘惑となる状況を避ける: 山の中の人気のない場所へハイキングに行こうとボーイフレンドから誘われた,うら若い乙女の話が聖書に載っています。ボーイフレンドの動機は何でしたか。二人で早春の美しさを観賞したいと思ったのです。しかし乙女の兄たちはその行楽計画を知ると腹を立て,その計画を中止させました。それは,乙女のことをふしだらだと思ったからではなく,そのような状況下で働く誘惑の力を知っていたからです。(ソロモンの歌 1:6; 2:8-15)同様に家やアパート,あるいは駐車中の車の中でデートの相手と二人きりになるといった,誘惑につながりやすい状況は避けるべきです。
自分の限界を知る: ほかの時に比べてずっと性の誘惑に陥りやすくなる時があります。例えば,自分が何かの失敗をしたり,両親と意見が合わなかったりして気落ちすることがあります。どんな場合であれ,そのような時には特に用心しなければなりません。(箴言 24:10)また,アルコール飲料の使用にも気をつけてください。アルコール飲料の影響を受けて,抑制のきかなくなることがあります。「ぶどう酒と甘いぶどう酒とが良い動機を奪い去る」のです。―ホセア 4:11。
きっぱりと拒否し,その態度を変えない: 感情が高まり,自分たちが危険なほど親密になっていることに気づくなら,どうすることができますか。二人のうちのどちらかが,その気分をこわすことを言うか,行なうかしなければなりません。デブラという女性は,気がついてみるとデートの相手と二人きりになっていました。その男性は,“語り合う”ため寂しい場所に車を止めたのです。感情が高まってきた時,デブラはデートの相手に,「これはネッキングではないかしら。やめるべきですよね」と言いました。それで気分がこわれ,その男性は直ちに彼女を家に送り届けました。こうした状況のもとできっぱりと拒否するのは,これまで行なわなければならなかった事柄のうち最も難しいことかもしれません。しかし,状況に屈してしまって性関係を持った20歳のある女性が語ったように,「立ち去らなければ,後悔します」。
付き添いを伴う: 時代遅れとみなす人もいますが,デートに付き添いを伴うのはやはり良い考えです。中には,「僕たちが信頼できないみたいです」とこぼすカップルもいます。もしかするとそうかもしれません。しかし,自分を信頼することは賢明でしょうか。箴言 28章26節は,「自分の心に依り頼んでいる者は愚鈍であり,知恵によって歩んでいる者は逃れることになる」と率直に述べています。デートの時にはだれかほかの人に一緒に来てもらうようにして賢明に行動してください。デブラは,「私は付き添いを連れて来る人を心から尊敬します。その人も,純潔であることに私と同じほど関心を持っていることが分かるからです。そのためにつらい思いをすることは全くありません。何か二人だけで話したい時には,ほかの人たちに聞かれない所へ行けばよいからです。付き添いの人に来てもらうことによって得られる保護は,どんな不都合をも忍ぶだけの価値があります」と打ち明けています。
神との友情
何よりも,神を感情のある実在者として知り,神との親しい友情を培うなら,神を怒らせるような振る舞いを避けるよう助けられます。特定の問題に関して神に心中を打ち明けるなら,神をいっそう身近に感じます。純潔のままでいることを願い,感情の高まった状況に置かれた時には一緒に神に祈りをささげて,必要な力を願い求めることさえした男女は少なくありません。
エホバは寛大にも,そのような二人に『普通を超えた力』を与えてこたえてくださいます。(コリント第二 4:7)あなたが自分の分を果たさなければならないのは言うまでもありませんが,神の援助と祝福があれば,確かに,性の不道徳をきっぱりと拒否することは可能です。
[脚注]
a ある調査では,女性の60%が,性行為は成り行きによるもので,意図したものではなかった,と回答しています。
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どうすれば婚前交渉をきっぱりと拒否できるだろうか若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え
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[195ページの囲み記事/図版]
デートの際に純潔を保つ
ネッキングやペッティングに発展しそうな状況を避ける
グループで交際するか,付き添いを伴う
常に建設的な会話を行なう
最初から,愛情の表現の制限について自分の態度を知らせておく
慎み深い服装をし,挑発的な行動を避ける
純潔が脅かされていると感じるなら,家に送り届けてもらうように頼む
“夜の別れのあいさつ”が長くならないようにする
早めに帰宅する
[図版]
交際中のカップルは,二人きりにならないような活動に参加するとよい
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