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分裂した国家 ― 解決策は何か目ざめよ! 1986 | 7月22日
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ボーア人はオランダ改革派教会に属するカルバン派でした。聖書を頻繁に読んではいたものの,自分たちは黒人よりも優れていると考えていました。黒人は神に呪われていると信じていた人も少なくありませんでした。
教会はアパルトヘイト(人種隔離)を支持する
19世紀に白人ではない改宗者が増加したため,大勢の白人が不安を感じるようになりました。そのため,1857年に教会会議は次のような歴史的な決定を下すことになります。「一部の[白人]の弱さゆえに……異教徒[白人以外の人々]から成る会衆は……別個の建物あるいは施設でクリスチャンとしての特権を享受することになる」。このように,教会は分離を支持しました。
分裂はなおも進みました。現在オランダ改革派教会には,白人用,黒人用,カラード用,インド人用とそれぞれ別個の教会があります。
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分裂した国家 ― 解決策は何か目ざめよ! 1986 | 7月22日
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混乱に拍車をかけているのが諸教会の不一致です。オランダ改革派教会のさまざまな派の中でもアパルトヘイトに対する批判の声が強まっており,この政策を非難する黒人また白人の僧職者は多くなりました。1983年10月には西ケープ教会会議が,人種差別は「罪深い」ものであり,教会の門は今後あらゆる人種の人々に開かれるべきであるとの布告を出しました。
1985年8月29日,オランダ改革派教会の別の地域団体であるステレンボス長老会は,人種差別が「隣人と公正を愛することに関する聖書的な原則に反している」ことと,「アパルトヘイトは人間を悲惨な状態に陥れた」ことを公に認めました。
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