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地震のつめあとに対処する目ざめよ! 2002 | 3月22日
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例えば,1999年の初めに,地震でコロンビア西部の都市アルメニアがまひした時,1,000人以上が命を失い,それより多くの人々がショックを受けて絶望にとらわれていました。その災害でマンションが倒壊するという被害に遭った精神科医ロベルト・エステファンは,次のように述べました。「どこに行っても,人々は助けを求めています。ハンバーガーを食べに出かけると,あいさつする人のほとんどが,この時とばかり自分の不眠症や悲しみについて話してきます」。
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地震のつめあとに対処する目ざめよ! 2002 | 3月22日
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絶望の中で希望を差し伸べる
そうした危機の時にあって,エホバの証人は物質的な面だけでなく,霊的および感情的な面でも生存者を援助する努力を払います。例えば,先に触れたコロンビア地震の直後,その国のエホバの証人の支部事務所は地元の緊急委員会を組織しました。コロンビア全土の数多くのエホバの証人が,自発的に食糧やお金を寄付しました。すぐに,約70㌧の食糧が被災地に送られました。
多くの場合,非常に重要なのは霊的な面での援助です。コロンビア地震の後のある朝のこと,一人のエホバの証人は,壊滅したアルメニア市の通りをひどく意気消沈している様子の女性が歩いているのに気づきました。それでその女性に近づき,「亡くなった家族の者にはどんな希望がありますか」と題するパンフレットを渡しました。a
その女性はパンフレットを家に持ち帰り,注意深く読みました。エホバの証人が次に訪ねて来た時,その女性は自分の経験を話さずにはいられませんでした。その女性は市内に家を何軒か持っていて,相当な収入を得ていましたが,それらも結局,地震で倒壊してしまいました。貧乏になりましたが,それだけではありません。自宅も地震で倒壊し,一緒に住んでいた25歳の息子が亡くなったのです。女性は戸口にいるエホバの証人に,これまで宗教に関心を持ったことはなかったけれど,今は尋ねたいことがたくさんある,と言いました。以前に受け取ったパンフレットがその女性に真の希望を与えたのです。すぐに家庭聖書研究が始まりました。
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