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ヨーロッパにもゾウがいた時代目ざめよ! 2009 | 5月
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ヨーロッパにもゾウがいた時代
イタリアの「目ざめよ!」執筆員
1932年,ローマのコロセウムの近くで道路建設の掘削作業中に,一人の作業員が何か硬い物体に当たったのを感じました。それはゾウの牙と頭蓋でした。ゾウの化石が見つかったのは,これが初めてのことではありません。これまでローマとその周辺で見つかったゾウの化石は140点ほどに上ります。最初に確認されたのは17世紀のことでした。
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ヨーロッパにもゾウがいた時代目ざめよ! 2009 | 5月
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イタリアで発見されているゾウの化石の多くは,今日知られているゾウとは別の種類のものです。古代ゾウ(Elephas antiquus)と呼ばれる絶滅した種です。(15ページをご覧ください。)この動物は牙がほぼまっすぐに伸び,肩の高さは5㍍に達していました。今日のゾウよりも2㍍近く高いのです。
これらの巨獣はどこにすんでいたのでしょうか。化石が示すところによると,かつてヨーロッパとイギリスの各地を歩き回っていたようです。近縁のマンモスと同様です。
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