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  • 聖書の17番目の書 ― エステル記
    『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
    • 目撃証人で,この記述の主要な人物でもあるモルデカイが恐らくこの書の筆者であることは,まず間違いないでしょう。個人的な体験に基づくその詳細な記述は,筆者がシュシャンの王宮でそれらの出来事を実際に経験したに違いないことを示しています。c モルデカイのことは聖書中のほかのどの書にも指摘されてはいませんが,彼が歴史上実在した人物であったことは疑問の余地がありません。興味深いことに,年代の分からないある楔形文書が発見され,ドイツのA・ウングナドの説明によれば,その文書はクセルクセス1世の治世中のスサ(シュシャン)の宮廷の一高官であるマルドゥカ(モルデカイ?)のことに言及しています。d

  • 聖書の17番目の書 ― エステル記
    『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
    • 8 (イ)どんな出来事があって,エステルが王妃となりますか。(ロ)モルデカイはどんなたくらみを暴露しますか。それについてどんな記録が作られますか。

      8 エステルは王妃となる(2:1-23)。その後,王は事務官たちを任じ,帝国内の127州全部から最も美しい処女たちを探し出して,シュシャンに連れて来させ,王に正式に紹介する準備としてそこで美容処置を施させることにします。選ばれた若い女性たちの中にエステルがいます。エステルはユダヤ人の孤児ですが,『姿もきれいで,容ぼうも美しい』女性で,シュシャンの役人の一人である,いとこのモルデカイによって育てられてきました。(2:7)エステルのユダヤ名であるハダサには「ぎんばいか」という意味があります。女たちの守護者ヘガイはエステルが気に入って,彼女に特別の処置を施します。彼女がユダヤ婦人であることはだれも知りません。というのは,モルデカイが彼女にこのことを秘密にしておくよう命じていたからです。若い女性たちは順番に王の所に連れて行かれます。王はエステルを新しい王妃として選び,その戴冠式を祝うための宴会が執り行なわれます。その後間もなく,モルデカイは王を暗殺しようとする陰謀について聞き,エステルを通してそのことを「モルデカイの名で」王に知らせます。(2:22)そのたくらみは暴露され,共謀者たちは木に掛けられて処刑され,このことは王室の年代記に記録されます。

      9 モルデカイはどのようにハマンを怒らせますか。ハマンはユダヤ人に対する王のどんな布告を取り付けますか。

      9 ハマンの陰謀(3:1-5:14)。約4年の歳月が過ぎ去ります。サムエルが打ち殺したアマレク人の王アガグの子孫と思われるハマンは,首相になります。(サムエル第一 15:33)王は彼を高め,王の門の内にいるすべての僕たちにハマンの前で身をかがめるよう命じます。それらの僕たちの中にはモルデカイも含まれています。しかし,モルデカイはそうしようとはしないため,彼はユダヤ人であることが王の僕たちに知られるようになります。(出エジプト記 17:14,16と比較してください。)ハマンは激しい怒りに満たされ,モルデカイがユダヤ人であることを探り出すと,この事のうちに,モルデカイとユダヤ人すべてを除き去るまたとない機会を見て取ります。ユダヤ人を根絶やしにする良い日を定めるために,くじ(プル)が投げられます。ハマンは王の愛顧を受けている立場を利用して,不法行為のかどでユダヤ人を訴え,彼らを滅ぼすことを書面で命じるよう願い求めます。ハマンはこの大量殺人を行なう資金の調達のために銀1万タラント(約6,606万㌦[約99億900万円]相当)の寄付を申し出ます。王はこのことに同意し,王の指輪で印を押された命令書が帝国内の至る所に送られ,アダルの13日がユダヤ人の集団虐殺の日として定められます。

      10 モルデカイとエステルはエホバの力に対する信仰を抱いて,どのように物事を運びますか。

      10 その法律について聞くや,モルデカイやユダヤ人はみな粗布をまとい,灰をかぶって嘆き悲しみます。「断食と泣き声と泣き悲しむ声」が起こります。(エステル 4:3)ユダヤ人の陥っている苦境についてモルデカイから知らされた時,エステルは最初,執り成しをすることをちゅうちょします。招かれないのに王の前に出る者は死刑の処罰を受けます。しかしモルデカイは,たとえエステルが期待に背いたとしても,彼女はいずれ死ぬことになり,救出は「別の所からユダヤ人のために起こる」ことになると言明して,エホバの力に対する信仰を示します。その上,エステルは「このような時のため」に王妃になったのではないのでしょうか。(4:14)エステルは問題を悟り,命をかけることに同意し,シュシャンのユダヤ人はみな三日間彼女と共に断食をします。

      11 エステルは王の恵みを得た立場をどのように用いますか。しかしハマンはモルデカイに対して何をたくらみますか。

      11 それから,エステルは王妃としての最上の衣装を着けて,王の前に出ます。すると,彼女は王の目に恵みを得,王は金の笏を彼女に差し出し,その命を取ることを容赦します。そこで彼女は王とハマンを宴会に招きます。宴の際に,王は彼女に請願を知らせるよう促し,「王権の半分でも」かなえられることを保証すると,彼女は翌日さらに設けられる宴会に二人を招きます。(5:6)ハマンは喜びながら出て行きます。しかし,見なさい,王の門にはモルデカイがいます! 彼はまたもや,ハマンに敬意を表わそうとも,その前で身震いをしようともしません。ハマンの喜びは怒りに変わります。その妻や友人たちは高さ50キュビト(22.3㍍)の杭を立て,モルデカイをそれに掛けて処刑する命令を王から得るよう勧めます。ハマンは直ちにその杭を立てさせます。

      12 事態はどのように逆転して,アハシュエロスはモルデカイに栄誉を施し,ハマンは屈辱を被るようになりますか。

      12 形勢は逆転する(6:1-7:10)。その夜,王は眠ることができません。王は記録の書を持って来させ,それを読ませて,自分の命を救ってくれたモルデカイに報いを与えていなかったことを知ります。その後,王は中庭にいる者がだれかを尋ねます。それはモルデカイの処刑を認める王の令状を求めてやって来たハマンです。王はハマンに,王を喜ばせる者にはどのように栄誉を与えるべきかを尋ねます。ハマンは王が自分のことを考えてくれているのだと思って,気前よく栄誉を施すための手順の概要を述べます。ところが,王は彼に,「ユダヤ人モルデカイにそのようにしなさい」と命じます!(6:10)ハマンは帝王のような豪華な衣装をモルデカイに着せ,彼を王の馬に乗せ,その前で呼ばわりながらこれを導いて,都の公共の広場を回るほかに道がありません。屈辱を被ったハマンは嘆きながら急いで家に帰ります。その妻や友人には慰める言葉もありません。ハマンは破滅に定められます!

      13 エステルは宴会の席で何を明らかにし,その結果,ハマンはどんな身の滅びを招きますか。

      13 今や,ハマンが王やエステルと共に宴会に出席する時となります。王妃は,彼女とその民が売り渡され,滅ぼされようとしていることを明らかにします。一体だれがそんな悪らつなことをあえて演じたのでしょう。エステルはこう言います。「敵対者で,敵であるその男は,この悪いハマンです」。(7:6)王は激怒して立ち上がり,歩いて庭に出て行きます。王妃と二人だけになったハマンは命ごいをしますが,戻って来た王は,王妃の寝いすの上にいるハマンを見ると,なお一層激高します。王は直ちに,ハマンがモルデカイのために用意した杭に彼を掛けるよう命じます。―詩編 7:16。

      14 王はエステルとモルデカイにどのように報いを与えますか。また,書面にしたどんな布告をもってユダヤ人に恵みを与えますか。

      14 モルデカイは昇進し,ユダヤ人は救出される(8:1-10:3)。王はエステルにハマンの所有物をすべて与えます。エステルはモルデカイとの間柄をアハシュエロスに知らせ,王はこのモルデカイをハマンの以前の地位に昇進させ,王の認印つきの指輪を彼に与えます。エステルは再び,命の危険を冒して王の前に行き,ユダヤ人を滅ぼすことを書面にした布告を無効にしていただきたいと願い出ます。しかし,「ペルシャとメディアの法令」は廃止できません。(1:19)そこで王はエステルとモルデカイに,新しい法令を書き記し,王の指輪でそれに印を押す権威を与えます。書面にしたこの命令は,以前の命令と同じような仕方で帝国の至る所に送られ,ハマンの法令が効力を発するその当日,ユダヤ人に,彼らが「集合して自分たちの魂のために立ち上がり,彼らに敵意を示そうとする民族や管轄地域の軍勢を皆,小さい者も女たちも滅ぼし尽くし,殺し,滅ぼし,またその分捕り物を強奪する」権利を与えます。―8:11。

      15 (イ)戦いの結果はどうなりますか。モルデカイはどんな祝いを制定しますか。(ロ)モルデカイはどんな地位に高められますか。彼はその権威を何のために用いますか。

      15 その定められた日,つまりアダルの13日が訪れますが,だれ一人としてユダヤ人の前に立つことはできません。エステルが王に請願した結果,その戦いはシュシャンでは14日にも続けられます。ユダヤ人の敵は帝国の至る所で合計7万5,000人殺され,ほかに810人がシュシャン城の中で殺されます。その中には,最初の日に殺されて,二日目に杭に掛けられたハマンの10人の息子たちもいます。強奪は行なわれません。アダルの15日は休みで,ユダヤ人は宴会を催し,歓びに浸ります。そこでモルデカイは,毎年,アダルの14日と15日にこの「プル,すなわちくじ」の祝いを守り行なうようにという,書面にした指示をユダヤ人に与えます。そして,彼らはそれを今日に至るまで守っています。(9:24)モルデカイはその王国において大いなるものとされ,アハシュエロス王に次ぐその地位を用いて,『自分の民の幸せのために働き,彼らのすべての子孫に平和を語ります』。―10:3。

  • 聖書の17番目の書 ― エステル記
    『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
    • 首相モルデカイと王妃エステルはその世俗の務めの点で専心と従順の良い模範を残しました。(エステル 2:21-23; 6:2,3,10; 8:1,2; 10:2)しかし,モルデカイは卑しむべきアガグ人ハマンの前で身をかがめるようにとの王の命令に従う点では,恐れることなく一線を画しました。その上,モルデカイはハマンがユダヤ人を滅ぼす陰謀を企てた時,法的な救済を求める訴えが行なわれるよう取り計らいました。―3:1-4; 5:9; 4:6-8。

      18 (イ)エステル記が『神の霊感を受けた,有益な』ものであることを何が証明していますか。(ロ)それは神の王国の権益を擁護することをどのように励ますものとなっていますか。

      18 すべての証拠はエステル記が『神の霊感を受けた,有益な』聖書の一部であることを示しています。たとえ神,あるいはそのみ名に直接言及してはいなくても,この書は非常に優れた信仰の模範をわたしたちに提供しています。モルデカイやエステルは,ある物語作家の単なる想像の産物ではなく,エホバ神の真の僕たち,つまり救いをもたらすエホバの力に絶対的な確信を抱いていた人たちでした。ふたりは異国の地の「上位の権威」のもとで生活していましたが,神の民とその崇拝の権益を擁護するためにあらゆる法的な手段を行使しました。わたしたちも今日,救出をもたらす神の王国の「良いたよりを擁護して法的に確立すること」において,彼らの模範に従うことができます。―フィリピ 1:7。

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