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目ざめよ! 1999
目99 9/8 4–9ページ

顕微鏡をのぞく

細胞は,生命の基本単位と呼ばれてきました。生物は,植物も,昆虫も,動物も,そして人間も,その体は細胞によって構成されています。科学者たちは長年,細胞内の仕組みをのぞき込み,分子生物学や遺伝学のなぞの多くを解き明かしてきました。細胞をもう少しつぶさに眺め,この微小ながら興味のつきない,生命の基本単位について,科学がこれまでに発見した事柄を考えてみましょう。

顕微鏡をのぞき見る

細胞にはさまざまな形状のものがあります。長方形のものも,正方形のものもあります。円形や卵形,さらにはインクのしみのような形の細胞もあります。アメーバなどは定まった形を持たない単細胞の生物で,形を変化させながら移動します。興味深いことに,それぞれの細胞の機能は,その形状によって示されている場合が少なくありません。例えば,筋肉細胞のあるものは細長くて,収縮することによってその役割を果たします。全身にメッセージを伝達する神経細胞は,長い枝状の突起を持っています。

細胞は大きさもまちまちです。しかし,そのほとんどは非常に小さくて肉眼では見えません。平均的な細胞の大きさを考えるに当たって,この文の終わりにある句点を見てください。この小さな点の中に,普通の大きさの細胞が優に500個は入るでしょう。もっと小さな細胞もあり,バクテリアなどは,その50分の1ほどのものもあります。最大の細胞ですか。そのような肩書きにふさわしいのは,ダチョウの卵の卵黄です。これは1個の“巨人”細胞で,野球やクリケットのボールほどもあります。

たいていの細胞は肉眼では見えないため,科学者たちは顕微鏡などの機器を使ってその研究をします。a しかしそれでも,細胞の本当に緻密な部分は十分には識別できません。例えば,電子顕微鏡は細胞を約20万倍に拡大することができます。アリを800㍍以上にする倍率ですが,それだけ大きくしても,細部がすべて見えるわけではありません。

こうして科学者たちは,細胞の造りが驚くほど緻密であることに気づきました。物理学者のポール・デーヴィスは,自著「第五の奇跡」(英語)の中でこう述べています。「一つ一つの細胞には,あたかも技術者のマニュアルに基づいて造られたかのような微小な構造物がいっぱい詰まっている。極小のピンセット,はさみ,ポンプ,モーター,レバー,バルブ,導管,鎖,さらには車両のようなものまである。とはいえ細胞は,小道具がたくさん入ったただの袋のようなものでは決してない。さまざまな構成要素がうまく組み合わさって滑らかに機能する統一体を成し,どこかの工場の入り組んだ製造ラインのようになっている」。

DNA ― 遺伝をつかさどる分子

人間も,多細胞の植物や動物も,最初は1個の細胞から始まります。その細胞が一定の大きさに達すると,分裂して二つの細胞になります。次いで,その二つは分裂して四つの細胞になります。細胞は分裂を続けるにつれて特殊化してゆきます。つまり,しだいに分化して,筋肉細胞,神経細胞,皮膚細胞などになります。この過程が続いてゆくにつれ,多くの細胞は集まって組織を形成します。例えば,筋肉細胞は集合して筋肉組織を構成します。それぞれ形状の異なる組織が,心臓,肺,目といった器官を造り上げます。

個々の細胞を包む薄い膜の内側には,細胞質と呼ばれるゼリー状の液体があります。その中心に細胞核があり,薄い核膜によって細胞質とは隔てられています。細胞核は,細胞の活動のほとんどすべてをつかさどっているため,細胞の司令塔と呼ばれています。細胞の持つ遺伝情報はこの細胞核に収められていて,DNAと略称されるデオキシリボ核酸に書き込まれています。

DNA分子は細胞の染色体に存在し,コイル状に固く巻きついています。このDNA分子の断片である人間の遺伝子には,あなたをあなたらしくするすべての情報が詰まっています。ワールドブック百科事典(英語)はこう述べています。「個々の生物を他のすべての生物と異ならせているのはDNAの担う遺伝情報である。その情報が,犬と魚,シマウマとバラ,さらにはヤナギとスズメバチをそれぞれ異ならせている。あなたが地上に住む他のどの人とも異なっているのも,この遺伝情報による」。

わずか一つの細胞のDNAだけでも,そこには驚異的な量の情報が収められています。それは,このページにして100万ページ分の情報にも相当するでしょう。DNAは一つの世代の細胞から次の世代の細胞へと遺伝情報を伝える役割を担っているため,あらゆる生命体の基本設計<マスタープラン>と呼ばれてきました。ところで,DNAとはどのようなものなのでしょうか。

DNAは,互いにからみ合った2本の鎖から成っていて,らせん階段,もしくは横木のあるねじれたはしごのようになっています。この2本の鎖は,4種類の塩基化合物の組み合わせによって橋渡しされています。片方の鎖の塩基はそれぞれ,もう片方の鎖の塩基と対になって結合し,それら塩基の対がDNAというねじれたはしごの横木を成しています。DNA分子内の塩基の厳密な配列順序が,そのDNAの遺伝情報を決定します。簡単に言えば,この配列があなたの髪の毛の色から鼻の形まで,ほとんどすべてのことを決定しています。

DNA,RNA,タンパク質

タンパク質は,細胞内で最も多く見られる高分子化合物です。ほとんどの生物体において,その乾燥重量の半分以上をタンパク質が占めていると推定されます。タンパク質は,アミノ酸という,より小さな構成成分からできています。一部のアミノ酸は人体が造り出しますが,それ以外のものは食事を通して取り入れなければなりません。

タンパク質にはさまざまな役割があります。例えば,赤血球にあるヘモグロビンというタンパク質は,酸素を体の隅々に運びます。抗体もタンパク質の一種で,病気を防ぐのを助けます。インシュリンなど他のタンパク質は,食べた物の新陳代謝や,細胞レベルの各種の機能を制御します。人体には,幾万種類ものタンパク質が存在すると推定されており,たった一つの細胞にさえ幾百種ものタンパク質が存在すると言われています。

それぞれのタンパク質は,DNAの遺伝情報が決定する特定の機能を果たします。では,DNAの遺伝子に含まれる遺伝情報はどのように解読されて,特定のタンパク質が形成されるのでしょうか。「タンパク質合成の過程」という図が示しているように,DNAに蓄えられている遺伝情報はまず,細胞核から細胞質に移されなければなりません。そこに,タンパク質の製造工場であるリボソームがあります。この転移は,リボ核酸(RNA)と呼ばれる仲介者によってなされます。細胞質にあるリボソームはRNAの指示を“読み”,アミノ酸を正しい配列に組み立てて,特定のタンパク質を合成します。ですから,DNA,RNA,タンパク質合成の間には相互に依存し合う関係があります。

どこで始まったか

科学者たちは,これまで幾十年ものあいだ遺伝学と分子生物学の研究に取り組んできました。物理学者ポール・デーヴィスは,このすべての背後に創造者がいるという考えには懐疑的ですが,それでもこう述べています。「正しい物質が製造されるように,それぞれの分子には,全体の機構の中での特定の役割や持ち場が与えられている。物のやり取りもさかんに行なわれている。その仕事を適正に果たすために,分子は細胞を横切り,ふさわしい場所と時間にほかの分子のもとに行かなければならない。分子に行き先を命令し,また正しい場所へと導く上司がいなくてもそれを行なう。その活動を見守る監督などいない。分子たちはただ自分の役目を忠実に果たす。ほかの分子とぶつかったり,鉢合わせしたり,跳ね返ったり,くっついたりする。……ところが,思考力を持たないそうした原子たちは,どういうわけか集合体として非常によく協調し合い,驚くべき精確さで生命のダンスを踊っている」。

細胞内の仕組みを研究した人たちの中には,十分な理由があって,細胞の創生には理知的な力が関与したに違いない,と結論する人が少なくありません。その点についてさらに考えてみましょう。

[脚注]

a 科学者は,細胞の化学的な構成や特徴を調べるために,遠心分離機を使ってその各構成分を分離させることもします。

[5ページの囲み記事/図]

細胞の中をのぞく

一つ一つの細胞には,細胞の司令塔とも言うべき細胞核があります。細胞核の中には染色体があって,コイル状に固く巻きついたDNA分子とタンパク質とによって構成されています。人間の遺伝子は,このDNA分子に存在します。細胞核の外には細胞質があり,その細胞質に,タンパク質の製造工場とも言うべきリボソームが存在しています。

[図]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

細胞

リボソーム

細胞質

細胞核

染色体

DNA ― 命のはしご

[7ページの図]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

DNA複製の過程

図を分かりやすくするため,DNAのらせん構造はまっすぐにされている

1 細胞分裂によって次世代の細胞が形成されるためには,まずDNAの複製(コピー)が造られなければならない。最初に,タンパク質がDNAの二重鎖の特定部位をファスナーのように開く

タンパク質

2 次に,厳密な塩基対合の法則に従って,細胞内にある自由な(利用できる)塩基が初めの2本の鎖上の対応する塩基とそれぞれ結合する

自由な塩基

3 最終的に,同じ暗号書が2部作成されることになる。その結果,細胞が分裂すると,新しい細胞はそれぞれ同一のDNA暗号書を持つことになる

タンパク質

タンパク質

DNAの塩基対合の法則:

Aは必ずTと組み合わさる

A T チミン

T A アデニン

Cは必ずGと組み合わさる

C G グアニン

G C シトシン

[8,9ページの図]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

タンパク質合成の過程

分かりやすくするため,タンパク質は10個のアミノ酸から成るように描かれているが,通常は100個以上から成る

1 特殊なタンパク質が,DNA二重鎖の特定部位をファスナーのように開く

タンパク質

2 RNAの自由な塩基が,あらわになったDNAの片方の鎖の塩基とだけ結合し,メッセンジャーRNAの鎖を形成する

RNAの自由な塩基

3 新たに造られたメッセンジャーRNAはDNAからはがれ落ち,リボソームのほうに向かう

4 転移RNAが,アミノ酸をリボソームに運んで来る

転移RNA

リボソーム

5 リボソームがメッセンジャーRNAの上を滑るように移動すると,アミノ酸の鎖がつながれてゆく

アミノ酸

6 タンパク質は形成の過程で順次折り畳まれてゆき,正しく機能できるような形になる。後に,その鎖はリボソームから放出される

転移RNAには二つの重要な部位がある:

一つの部位はメッセンジャーRNAの暗号を認識する

もう一つの部位は正しいアミノ酸を運ぶ

転移RNA

RNAの塩基の場合,TではなくUが用いられるので,UとAが組み合わさる

A U ウラシル

U A アデニン

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