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生命はどのようにして始まったのか生命の起源 5つの大切な質問
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生物学の教授アレクサンドル・メネズは2008年に,このジレンマについてこう書いています。「地球上の生命が単なる分子のスープから自然に生まれたという仮説を裏付ける経験的証拠は[過去50年間に]一つもない。その方向への意味深い科学的進展も何もない」。1
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生命はどのようにして始まったのか生命の起源 5つの大切な質問
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ニューヨーク大学の化学の名誉教授ロバート・シャピロはこう書いています。「すべてのブロック[生命の基本構成要素]はミラー式の実験で簡単に作ることができ,また隕石中にも存在していたと考える人もいた。しかし,実際にはそうでない」。2b
RNA分子について考えてみましょう。RNA分子は,もっと小さなヌクレオチドという分子でできています。ヌクレオチドはアミノ酸とは異なる分子で,アミノ酸より少しだけ複雑です。シャピロ教授によると,「どんな種類のヌクレオチドも放電実験では生じなかったし,隕石からも見つかっていない」とのことです。3c また同教授は,自己複製するRNA分子が化学成分のプールの中で偶然に組み上がる確率は「きわめて小さく,私たちを取り囲む宇宙のどこかでたった一度でもそれが起こるのは,例外的な幸運といえるだろう」とも書いています。4
RNA(1)はタンパク質(2)の生成に不可欠だが,タンパク質はRNAの生成に必要。両方が同時に存在する必要があるが,両方ともが偶然に生じることなどあり得るだろうか。リボソーム(3)については質問2の部分を参照。
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生命はどのようにして始まったのか生命の起源 5つの大切な質問
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仮に,確率は極めて低いとはいえ,タンパク質とRNA分子の両方が,同じ時に同じ場所で偶然に生じたとしましょう。では,それらが協働して自己複製能力を持つ生命体をつくり出す可能性はどれほどでしょうか。「これが偶然に起こる確率は(タンパク質とRNAの混合物が偶然にできていたと仮定して),天文学的に低い。だが,大半の研究者は,原始の自然条件下でタンパク質とRNAがそれぞれ何かしらの方法で発生さえしていれば,それらの協働も自然に起きただろう,と考えているようだ」と,米航空宇宙局(NASA)の宇宙生物学研究所のカロル・クレランド博士は述べています。d そして,生命の構成要素が偶然に生じたとする現在の理論については,「こうしたことがどのように起きたかに関して納得のいく説明をしている理論は一つもない」とコメントしています。6
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生命はどのようにして始まったのか生命の起源 5つの大切な質問
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d クレランド博士は創造論を支持してはいません。生命は今のところ解明されていない何らかの方法で偶然に生じた,と考えています。
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