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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 2003
塔03 8/15 29ページ

真の崇拝は家族を結び合わせる

マリアが妹のルーシーと一緒に親戚からエホバについて聞いたのは,13歳の時でした。その親戚の男性は,地球が楽園になるという希望についても説明してくれました。興味をそそられた二人は,その人と一緒にエホバの証人の王国会館へ行きました。マリアはそこで聞いた明快な教えに感銘を受けました。教会とはとても違っていたのです。教会では歌が主で,ほかのことはほとんど何もしません。間もなく二人はエホバの証人と聖書を勉強するようになりました。

兄のウーゴは,哲学と進化論に関心があり,自分は無神論者だと思っていました。しかし,軍隊にいた時,「生命 ― どのようにして存在するようになったか 進化か,それとも創造か」という本aを読み,いろいろな疑問に対する答えを見つけました。他のどの宗教からも得られなかった答えです。兵役を終えるとウーゴは,聖書を研究することや,妹たちと集会に出席することによって,新たに見いだした神への信仰を強めることに取りかかりました。マリアとルーシーは,初めて真理を聞いた時から2年後の1992年に,兄はその2年後に,バプテスマを受けました。

一方,カトリックの伝統を守ることに熱心な両親は,真理にほとんど関心を示しませんでした。エホバの証人については迷惑な存在と考えていたのです。それでも,子どもたちが家に招く若いエホバの証人たちのマナーの良さや,慎みのある服装には感心していました。また,食事の時,子どもたちが集会で学んだことを話すので,両親は好奇心をそそられました。

しかし,両親はやはり魔術に興味を持っていました。父親は大酒飲みで母親をよく殴り,家庭は今にも崩壊しそうな状態にありました。そうこうするうちに,父親は酔っ払った時の行為がもとで2週間,拘置所に入れられ,その間に聖書を読み始めました。読んでいて見つけたのが,終わりの日のしるしに関するイエスの言葉です。両親ともどうしていいか分からなくなって王国会館に行き,家庭聖書研究をしてもらうことにしました。真理を学んでからは魔術関係の本を全部処分し,エホバの名前を呼ぶことにより悪霊の攻撃から解放されることを知りました。両親の人となりは大きく変化してゆきました。

1999年のボリビアの地域大会で,ウーゴが両親にバプテスマを施すところを見守ったマリアとルーシーがどれほど感動したか想像できるでしょうか。マリアとルーシーが,エホバとその約束について初めて聞いた時からほぼ9年が経過していました。二人は今ウーゴと共に全時間宣教に携わっています。真の崇拝によって家族がしっかり結ばれたのは,何と喜ばしいことでしょう。

[脚注]

a 発行: エホバの証人

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