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知られていない方を魔術や心霊術によって探求する神を探求する人類の歩み
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顔や手のひらに記されている運命
38 人間の手や顔に関係のある,さらに別の方法がどのようにして生じましたか。
38 将来に関するしるしや兆しを天に求める仕方にはつかみどころがないように思えるとすれば,占いに手を出す人々にとって,もっと直接的で,容易に近づき得る方法がほかにもあります。ユダヤ人の神秘主義に関する13世紀のテキストである「ゾハール」,もしくは「セフェル ハゾハール」(ヘブライ語,「光耀編」の意)はこう断言しています。「宇宙を包んでいる天空には,恒星や惑星によって作り出される多くの模様が見える。それらの模様は隠された事柄や深遠な秘密を明らかにする。同様に,人体を取り囲んでいる皮膚には,人体の星ともいうべき形や特徴がある」。このような原理から,顔や手のひらの予言的なしるしを調べて将来を占ったり,予告したりする,さらに別の方法が生まれました。洋の東西を問わず,このような慣行は依然として広まっています。しかし,その起源は占星術や魔術に根ざしています。
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知られていない方を魔術や心霊術によって探求する神を探求する人類の歩み
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40 (イ)手相術とは何ですか。(ロ)ある人々は手相術の裏づけを示そうとして,どのように聖書に訴えましたか。
40 易者たちによれば,頭部に次いで手は体の他のどんな部位よりも上からの力を反映させるものです。ですから,手の筋を見て,人の性格や運命を判断するのが,人気のある,もう一つの形態の占い,つまり手相術です。これは普通,単に手相占いと呼ばれています。中世の手相術者は自分たちの手相術の裏づけを聖書に求め,「彼すべての人の手を封じたもう。これすべての人にそのみ業を知らしめんがためなり」とか,「長き日々がその右の手にあり,その左の手には富と誉れとあり」というような聖句を提出しました。(ヨブ 37:7; 箴言 3:16,ジェームズ王欽定訳)手のひらの隆起部,つまり宮も考慮されました。なぜなら,それは惑星を表わしているため,当人個人とその将来についてある事柄を明らかにすると考えられていたからです。
41 東洋の人々は占いをどのように行なっていますか。
41 顔や手の特徴を研究して吉凶判断をすることは,東洋ではたいへん人気があります。職業的な易者や顧問が人々の便宜を図っているほかに,素人や自分で占いをする人たちも大勢います。なぜなら,占いに関するあらゆるレベルの出版物が広くどこでも入手できるからです。多くの場合,人々は娯楽の一環として手相占いに手を出しますが,これを真剣に行なう人々も少なくありません。しかし,普通,たった一つの占いの方法だけで満足する人はほとんどいません。人々は深刻な問題に直面したり,重大な決定に迫られたりすると,仏教,道教,神道その他どの宗教を奉じているにせよ,神社仏閣にお参りし,神々にお伺いを立て,次いで占星術者を訪ねて星運を見てもらい,易者に手相や人相を見てもらったりして,あげくの果てに家へ帰ると,亡くなった先祖に伺ったりします。自分たちにとってふさわしいと思える答えをどこかに見いだしたいと願うのです。
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