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フランス領ギアナ2001 エホバの証人の年鑑
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そのころ,ザビア・ノルとサラ・ノルは,ギレアデ学校を1958年に卒業してマルティニークに戻っていました。協会はノル兄弟に,フランス領ギアナへ行って,そこにある小さなグループを援助することを依頼しました。それは小さな船で10日間かかる旅で,ザビアは旅の間ずっとデッキで寝るしかありませんでした。
カイエンヌに到着すると,ノル兄弟はその小さなグループの関心ある人たちから温かく迎えられました。滞在中はみんなが兄弟を食事に招き,かつて受刑者だった人が経営するホテルの快適な部屋に泊まれるよう取り計らいました。ノル兄弟は毎日,クリスティアンや,よくもてなしてくれたその家族と聖書研究を行なったり,霊的な事柄について話し合ったりしました。聖書の真理に関する彼らの知識は深まりました。数週間のあいだに,クリスティアンはバプテスマを受けたいという願いを言い表わし,クリスティアンの友人とその二人の姉もそう願っていることを示しました。雨が土砂降りになったために,バプテスマの話を浜辺で行なうという当初の計画どおりにはいきませんでしたが,ノル兄弟はその一団に小さな自動車の中で話をしました。それから浸礼が施されましたが,それは,フランス領ギアナにおける,エホバの証人が行なった最初の浸礼となりました。
ノル兄弟は滞在中,野外宣教で時間を有効に用いました。兄弟は持っていた文書を1週間でほぼ配布しきってしまい,雑誌1冊だけは,予約の申し込みを受ける際の見本として取っておきました。兄弟は3週間もたたないうちに70件の予約を得ましたが,その中には中国語の予約が十数件含まれていました。ノル兄弟はどのようにして中国語で説明したのでしょうか。兄弟はギレアデ学校の自分のクラスの写真を見せて中国人の生徒を指さし,身振り手振りで説明しました。「たいへんうまくいきましたよ」とノル兄弟は言います。ノル兄弟が証言した人の一人にミシェル・バラールがいます。ミシェルの弟は,司祭でしたが奥地へ金を探しに行っていたのです。ノル兄弟が帰った後は,クリスティアン・ボヌカズがカイエンヌの小さなグループの活動に率先しました。
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フランス領ギアナ2001 エホバの証人の年鑑
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[230ページの図版]
左から右へ: クリスティアン・ボヌカズとザビア・ノル
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