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広まるファンダメンタリズムものみの塔 1997 | 3月1日
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a ファンダメンタリストは,宗教上の伝統的・保守的価値規準を固守する人です。“ファンダメンタリズム”の意味については,次の記事でさらに詳しく論じられます。
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ファンダメンタリズム ― それは何かものみの塔 1997 | 3月1日
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ファンダメンタリズムはどこで始まったのでしょうか。19世紀の終わりに,自由主義の神学者たちは,聖書の高等批評や,進化論のような科学理論を受け入れるため,自分たちの信条を変えていました。その結果,聖書に対する人々の信頼が揺らぎました。米国の保守派の宗教指導者たちは,信仰の根本原則aと自ら呼ぶものを定めることによってこれに対抗しました。彼らは20世紀の初めに,こうした根本原則に関する論議を「根本原則<ファンダメンタルズ>: 真理の証し」と題する双書に発表しました。「ファンダメンタリズム」という語は,この題名から取られています。
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ファンダメンタリズム ― それは何かものみの塔 1997 | 3月1日
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a 1895年に定められた,いわゆる「ファンダメンタリズム5項目」とは,「(1)聖書の全霊感説と無謬性; (2)イエス・キリストの神性; (3)キリストの処女生誕; (4)十字架上のキリストの代理贖罪; (5)地上へのキリストの肉体的復活と直接的・身体的再臨」でした。―「神学研究」。
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ファンダメンタリズム ― それは何かものみの塔 1997 | 3月1日
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今日では,「ファンダメンタリズム」という語は,プロテスタントの運動だけでなく,カトリック,イスラム教,ユダヤ教,ヒンズー教など,他の宗教の運動にも当てはまります。
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ファンダメンタリズム ― それは何かものみの塔 1997 | 3月1日
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ファンダメンタリストを見分ける
宗教上のファンダメンタリズムは普通,ある文化独特の伝統または宗教的信条と考えられているものを守り,世の世俗主義の精神とみなされるものに対抗する試みを指します。これは,ファンダメンタリストが現代的なものすべてに反対しているという意味ではありません。中には,現代の通信手段を極めて効果的に用いて自分の見解を広めている人もいます。しかし,社会の世俗化とは戦います。b
ファンダメンタリストの中には,伝統的な教理の枠組みや生活様式を自ら守ることを決意しているだけでなく,それを他の人に押し付け,ファンダメンタリストの信念に適合するように社会構造を変えようとする人もいます。そのため,カトリックのファンダメンタリストは,妊娠中絶を認めないだけでなく,国の立法者たちに圧力をかけて,中絶を非合法とする法律を制定させようとするでしょう。ラ・レプブリカ紙によると,ポーランドでは,中絶反対法案を通過させようと,カトリック教会が「権力と影響力を総動員した『戦い』」を繰り広げたということです。そのようにして教会当局は,ファンダメンタリストさながらの行動を起こしました。米国のプロテスタントの“キリスト教連合”も同様の「戦い」に携わっています。
ファンダメンタリストの何よりの特徴は,固い宗教的信念です。例えば,プロテスタントのファンダメンタリストであれば,聖書は逐語的に解釈すべきだという確信を抱いていることでしょう。それには,地球は文字通りの六日間で創造されたという信条が含まれているでしょう。カトリックのファンダメンタリストは,法王の不謬性に何の疑いも持っていません。
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