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    ものみの塔 2012 | 9月15日
    • おびえる家族
      この世界はどのように終わりに至るか

      「あなた方は闇にいるのではありませんから,盗人たちに対するように,その日が不意にあなた方を襲うことはありません」。―テサ一 5:4。

      説明できますか

      次の聖句には,まだ見えない,つまりまだ起こっていないどんな出来事が示されていますか

      • テサロニケ第一 5章3節

      • 啓示 17章16節

      • ダニエル 2章44節

      1. ずっと見張っているために,また試練に対処するために,何が助けになりますか。

      間もなく,世界を揺るがす一連の出来事が起こります。そう言えるのは,聖書預言がこれまでも成就してきたからです。それでわたしたちは,ずっと見張っている必要があります。そのために何が助けになるでしょうか。使徒パウロは,「見えないものに目を留め」るよう強く勧めています。そうです,わたしたちは,天での命であれ地上での命であれ,永遠の命という報いを思いに留める必要があるのです。この聖句の文脈から分かることですが,パウロがそのように書いたのは,忠実な歩みの喜ばしい結果に目を向けるよう仲間の信者を励ますためでした。喜ばしい結果に目を向けることは,試練や迫害に対処する助けにもなったでしょう。―コリ二 4:8,9,16-18; 5:7。

      2. (イ)希望を堅く保つためにどうすべきですか。(ロ)この記事と次の記事で,どんなことを取り上げますか。

      2 パウロの訓戒には,重要な考え方が含まれています。それは,希望を堅く保つためには,すぐ目の前にある事柄の先にあるものを見なければならない,ということです。まだ見えない,つまりまだ起こっていない重要な出来事に目を向ける必要があるのです。(ヘブ 11:1; 12:1,2)ですから,永遠の命の希望と密接な関係のある将来の出来事をこの記事と次の記事で取り上げましょう。全部で十あります。

      終わりの直前に何が生じるか

      平和を宣言する指導者たち

      3. (イ)テサロニケ第一 5章2,3節にあるように,これからどんなことが起こりますか。(ロ)政治指導者は,どんなことを行ないますか。だれがそれに加わると考えられますか。

      3 その一つが,パウロによるテサロニケ人への手紙の中に記されています。(テサロニケ第一 5:2,3を読む。)パウロは「エホバの日」に注意を向けています。この場合の「エホバの日」とは,偽りの宗教の滅びをもって始まり,ハルマゲドンの戦いで終わる期間のことです。しかし,そのエホバの日が始まる直前,世界の指導者たちは「平和だ,安全だ」と言っています。これは一つの出来事のことかもしれず,一連の出来事のことかもしれません。諸国家は,幾つかの大問題は間もなく解決できると考えるのでしょう。宗教指導者たちはどうですか。彼らも世の一部であり,政治指導者たちに声を和する可能性があります。(啓 17:1,2)そのような聖職者たちは,古代ユダの偽預言者たちに似た者となります。エホバは彼らについて,「彼らは……平和がないのに,『平和だ! 平和だ!』と言う」と述べておられます。―エレ 6:14; 23:16,17。

      4. わたしたちは人類一般とは違い,何を明確に理解していますか。

      4 「平和だ,安全だ」とだれが言うにしても,この進展は,エホバの日が始まることのしるしです。ですからパウロはこう述べることができました。「兄弟たち,あなた方は闇にいるのではありませんから,盗人たちに対するように,その日が不意にあなた方を襲うことはありません。あなた方はみな光の子……なのです」。(テサ一 5:4,5)わたしたちは人類一般とは違い,いま起きている出来事の聖書的な意味を明確に理解できます。では,人々が「平和だ,安全だ」と言うことに関するこの預言は,厳密にはどのように成就するのでしょうか。それは今後の進展を待たなければなりません。ですから,ぜひとも「目ざめていて,冷静さを保ち」ましょう。―テサ一 5:6。ゼパ 3:8。

      これから起こる五つの出来事

      1. 「平和だ,安全だ」という宣言

      2. 諸国家が「大いなるバビロン」を攻撃し,滅ぼす

      3. エホバの民に対する攻撃

      4. ハルマゲドンの戦い

      5. サタンと悪霊たちが底知れぬ深みに投げ込まれる

      自分の見方の誤りを思い知らされる「女王」

      兵士たちに取り囲まれる宗教的な建物

      5. (イ)「大患難」はどのように始まりますか。(ロ)どんな「女王」が,自分の見方の誤りを思い知らされますか。

      5 次に,どんなことが起こるでしょうか。パウロはこう述べています。「人々が,『平和だ,安全だ』と言っているその時,突然の滅びが……彼らに突如として臨みます」。この「突然の滅び」の第一局面は,「娼婦」とも呼ばれる「大いなるバビロン」,つまり偽りの宗教の世界帝国に対する攻撃です。(啓 17:5,6,15)キリスト教世界を含む,あらゆる形態の偽りの宗教に対するこの攻撃をもって,「大患難」が始まります。(マタ 24:21。テサ二 2:8)この攻撃は多くの人にとって意外なものです。その時まで娼婦は,自分は「女王」であって「嘆きを見ることは決してない」と思い込んでいるからです。しかし突然,その見方の誤りを思い知らされます。「一日のうちに」と言えるほど,素早く拭い去られるのです。―啓 18:7,8。

      6. だれが偽りの宗教を滅ぼしますか。

      6 神の言葉は,「十本の角」を持つ「野獣」が娼婦を攻撃する,としています。「啓示」の書を研究すると,この野獣は国際連合を指すことが分かります。また,「十本の角」は,この「緋色の野獣」を支持する現在の政治勢力すべてを表わします。a (啓 17:3,5,11,12)その攻撃はどれほど破壊的でしょうか。国連に加盟する諸国家は,娼婦の富を強奪し,娼婦の実体を暴き,娼婦をむさぼり食い,「焼き尽くす」ことになっています。その滅びは徹底的なものです。―啓示 17:16を読む。

      7. 「野獣」による攻撃の誘因となるのは,何ですか。

      7 聖書預言は,この攻撃の誘因となる事柄も示しています。エホバが,「ご自分の考えを遂行すること」つまり娼婦を荒れ廃れさせることを,何らかの方法で政治支配者たちの心の中に入れるのです。(啓 17:17)戦争を挑発する宗教は,世界の分裂を引き起こす要因となってきました。それで諸国家は,娼婦を滅ぼすことは国家の利益になると考えるのかもしれません。実際,支配者たちは攻撃を行なう時,自分たちの「一つの考え」を遂行している,と思うことでしょう。しかし実のところ,彼らは偽りの宗教すべてを除き去るための神の道具として行動しているにすぎません。ですから,事態は驚くべき展開を見せ,サタンの体制の一部分が別の一部分を攻撃することになります。サタンにはそれを防ぐすべがありません。―マタ 12:25,26。

      神の民に対する攻撃

      武装した兵士たちと武装警官隊

      8. 「マゴグの地のゴグ」による攻撃とは何ですか。

      8 偽りの宗教が滅ぼされた後も,神の僕たちは「城壁もなく」,「安らかに住んで」います。(エゼ 38:11,14)エホバの崇拝を続ける,一見無防備なこの人々はどうなるのでしょうか。「多くの民」による総攻撃の標的となるようです。神の言葉はその事態を,「マゴグの地のゴグ」による攻撃,と表現しています。(エゼキエル 38:2,15,16を読む。)その攻撃をどう見るべきでしょうか。

      9. (イ)クリスチャンの主要な関心事は何ですか。(ロ)今,信仰を強めるために何を行なうべきですか。

      9 わたしたちは,神の民に対するこの攻撃について知っていても,過度の不安を抱くことはありません。わたしたちの主要な関心事は,自分の救いではなく,エホバのみ名が神聖にされることとエホバの主権の立証です。実際,エホバは,「あなた方はわたしがエホバであることを知らなければならなくなる」と,60回以上も宣言しておられます。(エゼ 6:7。脚注を参照。)ですからわたしたちは,「エホバは,敬虔な専心を保つ人々をどのように試練から救い出すか……を知っておられる」ということに信頼を置き,エゼキエルのこの際立った預言の成就を,大きな関心を抱いて待ち望みます。(ペテ二 2:9,10)それまでの間,どんな試練に直面してもエホバに忠誠を保てるよう,あらゆる機会を活用して信仰を強めてゆきたいものです。どうすればよいでしょうか。祈り,神の言葉の研究と黙想,王国の音信を宣べ伝えることが必要です。それらを行なうなら,永遠の命の希望を,「錨」のように揺るがないものにできます。―ヘブ 6:19。詩 25:21。

      諸国民はエホバを認めなければならなくなる

      ハルマゲドン

      10,11. ハルマゲドンはどのように始まりますか。ハルマゲドンでは,どんなことが起こりますか。

      10 エホバの僕たちに対する攻撃は,世界を揺るがすどんな出来事を引き起こすでしょうか。エホバがイエスおよび天の軍勢を通して,ご自分の民のために介入されます。(啓 19:11-16)この介入が,「全能者なる神の大いなる日の戦争」,つまりハルマゲドンです。―啓 16:14,16。

      11 その戦争について,エホバはエゼキエルを通してこう宣言しておられます。「『わたしは,わたしのすべての山地の至る所で剣を呼び起こして[ゴグ]を攻めさせる』と,主権者なる主エホバはお告げになる。『各人の剣は自分の兄弟に向かうことになる』」。サタンの側にいる者たちは慌てふためいて混乱状態に陥り,自分の武器を味方に向けます。兵士が同士討ちを始めるのです。サタンにも害が及びます。エホバはこう述べておられます。「わたしは……火と硫黄を[ゴグ]とその隊,および彼と共にいる多くの民の上に降らせるであろう」。(エゼ 38:21,22)神のこの行動はどんな結果をもたらすでしょうか。

      12. 諸国民は何を認めざるを得なくなりますか。

      12 諸国民は,エホバご自身の命令ゆえに自分たちが決定的な敗北を喫したことを知らなければならなくなります。その時,サタンに従ってきた者たちは,紅海でイスラエル人の跡を追った古代のエジプト人のように,望みを絶たれ,「確かにエホバが彼らのために……戦っているのだ」と叫ぶことでしょう。(出 14:25)そうです,諸国民はエホバを認めざるを得なくなるのです。(エゼキエル 38:23を読む。)この一連の出来事は,どれほど間近に迫っているのでしょうか。

      別の世界強国は登場しない

      13. ダニエルが述べた像の5番目の部分について,何が分かりますか。

      13 ダニエル書の預言を調べると,わたしたちが時の流れのどこにいるかが明確になります。ダニエルは,幾つかの金属から成る人間の形をした像について述べています。(ダニ 2:28,31-33)その像は,これまで神の民に大きな影響を及ぼしてきた一連の世界強国を表わしています。バビロン,メディア-ペルシャ,ギリシャ,ローマ,さらに最後の世界強国です。その最後の世界強国は,いま存在しています。ダニエルの預言を研究すると分かりますが,この世界強国は,像の足と指で表わされています。第一次世界大戦中,英国と米国は特別な提携関係に入りました。ですから,ダニエルの像の5番目の部分は,英米世界強国を表わします。足は像の最後にあり,それ以上,世界強国が登場しないことを示しています。足と指が鉄と粘土から成っていることは,英米世界強国の弱体化した状態を表わしています。

      14. ハルマゲドンが始まる時に支配的な世界強国となっているのは,どの世界強国ですか。

      14 ダニエルのこの預言は,大きな石で表わされている神の王国が,1914年にエホバの主権という山から切り出されたことを示しています。この石は今,像の足の部分を目掛けて猛烈な勢いで進んでいます。像の足もそれ以外の部分も,ハルマゲドンで打ち砕かれます。(ダニエル 2:44,45を読む。)ですから,ハルマゲドンが始まる時に支配的な世界強国となっているのは,英米世界強国です。ダニエルの預言が完全に成就するのを目撃するのは,何と素晴らしいことでしょう。b では,エホバはサタン自身をどう扱われるのでしょうか。

      神の主要な敵対者はどう扱われるか

      底知れぬ深みに投げ込まれる龍

      15. ハルマゲドンの後,サタンと配下の悪霊たちはどうなりますか。

      15 サタンはまず,地上にある自分の組織全体が拭い去られるのを,始めから終わりまで目撃することになります。次にサタン自身に攻撃の矛先が向けられます。その後どうなるかは,使徒ヨハネの言葉から分かります。(啓示 20:1-3を読む。)「底知れぬ深みのかぎ……を手にし(た)」み使い,つまりイエス・キリストがサタンと配下の悪霊たちを捕らえて,底知れぬ深みに投げ込み,千年のあいだそこに閉じ込めるのです。(ルカ 8:30,31。ヨハ一 3:8)これが,蛇の頭を砕くことの最初の段階となります。c ―創 3:15。

      16. サタンが「底知れぬ深み」にいることは,何を意味しますか。

      16 サタンと悪霊たちが投げ込まれる「底知れぬ深み」とは何でしょうか。ヨハネが用いたアビュッソスというギリシャ語には,「非常に,またはひときわ深い」という意味があり,「測りがたい,果てしない」,「広大無辺の虚空」とも訳されることがあります。ですからそこは,エホバと,「底知れぬ深みのかぎ」を持つ任命されたみ使い以外はだれも達することのできない場所です。そこに投げ込まれたサタンは死のような無活動の状態に置かれるので,「もはや諸国民を惑わすことができ」ません。そうです,あの「ほえるライオン」は沈黙させられるのです。―ペテ一 5:8。

      平和な時代に至る出来事

      17,18. (イ)ここまでで,まだ見えないどんな出来事について考慮しましたか。(ロ)そうした出来事の後,どんな時代が始まりますか。

      17 重要な進展と,世界を揺るがす出来事がこれから生じます。「平和だ,安全だ」という宣言がどのようになされるのかに期待しましょう。それからわたしたちは,大いなるバビロンの滅び,マゴグのゴグによる攻撃,ハルマゲドンの戦いを目撃します。そしてサタンと配下の悪霊たちは底知れぬ深みに投げ込まれます。そうしたことの後,悪がすべて過ぎ去った世界で,新たな一章が始まるのです。それはキリストの千年統治であり,わたしたちは「豊かな平和」を享受することができます。―詩 37:10,11。

      18 これまで考慮した五つの出来事のほかにも,「目を留め」ておきたい「見えないもの」があります。それらの点は次の記事で取り上げます。

      a 「啓示の書 ― その壮大な最高潮は近い!」の251-258ページを参照。

      b ダニエル 2章44節には,「これらのすべての王国を……終わらせ(る)」とありますが,ここで言われている王国とは,像の各部分によって描かれている王国,つまり世界強国のことです。しかし,この聖句に類似した預言によれば,「全能者なる神の大いなる日」に「人の住む全地の王たち」は結集し,エホバに敵対します。(啓 16:14; 19:19-21)したがって,像に含まれる諸王国だけでなく,この世の他の王国すべても,ハルマゲドンで滅ぼされます。

      c 蛇の頭が最終的に打ち砕かれるのは,千年が終わった後にサタンと配下の悪霊たちが「火と硫黄との湖」に投げ込まれる時です。―啓 20:7-10。マタ 25:41。

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  • 平和な千年間 ― そしてその先!
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      「こうして,神がだれに対してもすべてのものとなるようにするのです」。―コリ一 15:28。

      説明できますか

      次の聖句の成就は,あなたにとってどんな意味がありますか

      • ミカ 4章4節

      • イザヤ 11章6-9節

      • ヨハネ 5章28,29節

      1. 「大群衆」には,興奮を誘うどんな見込みがありますか。

      公正で同情心にあふれた支配者の治める強力な政府が,千年のあいだ臣民にどんな祝福をもたらすか,想像してみてください。「大患難」によって現在の邪悪な事物の体制が完全に終わった後,数えつくせないほど多くの人から成る「大群衆」は,素晴らしい事柄を経験します。―啓 7:9,14。

      2. 人間は6,000年にわたって,どんなことを経験してきましたか。

      2 6,000年にわたる歴史を通じて,人間の自己決定と自己支配は多くの悲惨な苦しみをもたらしてきました。聖書はずっと昔,「人が人を支配してこれに害を及ぼした」と述べました。(伝 8:9)では,今日はどうでしょうか。戦争や暴動だけでなく,貧困,病気,環境破壊,異常気象など,生活を脅かす問題は後を絶ちません。政府高官の中には,人間が従来の考え方を変えなければ恐ろしい結果になる,と警告する人もいます。

      3. 千年統治の期間中,どんなことが実現しますか。

      3 メシアなる王イエス・キリストとその共同支配者14万4,000人の支配のもとで,神の王国は,人間とその住まいである地球に加えられたすべての害を漸進的に取り除きます。千年統治の期間中,エホバ神による次のような温かな約束が成就します。「いまわたしは新しい天と新しい地を創造している……。以前のことは思い出されることも,心の中に上ることもない」。(イザ 65:17)では,これからどんな素晴らしいことが起こるのでしょうか。まだ「見えない」,つまりまだ起こっていない驚嘆すべき事柄を,預言的な神の言葉を通して垣間見ることにしましょう。―コリ二 4:18。

      『彼らは家を建て,ぶどう園を設ける』

      4. 今日,どんな住宅事情が広く見られますか。

      4 家族全員が安心して暮らせる自分の家を持ちたい,と思わない人がいるでしょうか。しかし今日,住宅問題は深刻になっています。人々は大都市でひしめき合って生活し,スラム街の掘っ立て小屋で暮らす人も少なくありません。自分の家を持つことなど,夢の世界の話です。

      5,6. (イ)イザヤ 65章21節とミカ 4章4節は,どのように成就しますか。(ロ)どうすれば,そうした祝福を受けることができますか。

      5 しかし,王国の支配のもとでは,自分の家を持ちたいという願いは必ず満たされます。「彼らは必ず家を建てて住み,必ずぶどう園を設けてその実を食べる」とイザヤの預言にあるからです。(イザ 65:21)自分の家を持てるというだけではありません。今でも自分の家を持つ人はいます。大邸宅や広い土地を所有する人さえいるでしょう。しかし,経済状態が悪化して家を失うのではないか,強盗に入られるのではないか,という心配はいつも付きまといます。王国の支配下ではそのようなことは全くありません。預言者ミカはこう書いています。「彼らはまさに,各々自分のぶどうの木の下,自分のいちじくの木の下に座り,これをおののかせる者はだれもいない」。―ミカ 4:4。

      6 こうした素晴らしい見込みがあるのですから,わたしたちはどうすべきでしょうか。もちろんだれでも,住む家は必要です。しかし,大きな借金までして理想の家を手に入れようとするより,エホバの約束に思いを向けるほうが賢明ではないでしょうか。イエスがご自分について述べた次の言葉を思い起こしましょう。「きつねには穴があり,天の鳥にはねぐらがあります。しかし人の子には頭を横たえる所がありません」。(ルカ 9:58)イエスは,その気になれば世界最高の家を建てることも買うこともできたはずです。でも,そうしなかったのはなぜですか。明らかにイエスは,王国を第一にする生活の妨げとなるものを避けたいと思っておられました。あなたはその手本に倣い,物質主義のわなや思い煩いを避けて,目を純一に保つことができますか。―マタ 6:33,34。

      『おおかみと子羊が一つになって食べる』

      7. エホバは当初,人間が動物をどう扱うように命じましたか。

      7 エホバは創造の業の最後に,地上における最高傑作である人間を造られました。エホバは,優れた働き手に,つまりご自分の初子に,人間を創造する目的を具体的に告げ,こう述べておられます。「わたしたちの像に,わたしたちと似た様に人を造り,彼らに海の魚と天の飛ぶ生き物と家畜と全地と地の上を動くあらゆる動く生き物を服従させよう」。(創 1:26)ですから,アダムとエバ,そしてゆくゆくはすべての人間が,動物を支配するようお命じになっていたのです。

      1. 楽園での建てる業。2. ひょうと戯れる少女

      8. 動物のどんな態度が今日普通に見られますか。

      8 人間がすべての動物を服従させ,なおかつ平和な関係でいることは,本当に可能でしょうか。犬や猫など,ペットが大好きな人は大勢います。では,野生動物はどうでしょうか。ある報告によれば,「野生動物に密着して研究した科学者たちは,すべての哺乳類には深い感情があることを発見した」とのことです。もちろん,動物は威嚇されるとおびえたり凶暴になったりします。しかし,ある人たちが言うような優しい気持ちは本当にあるのでしょうか。その報告はこう続けています。「哺乳類が子どもを育てる際,その最高の特性,つまり温かな愛情に関する驚異的な可能性が発揮される」。

      9. 動物たちがどのように変化することを期待できますか。

      9 ですから,人間と動物が平和な関係になるという聖書の言葉も驚くには当たりません。(イザヤ 11:6-9; 65:25を読む。)なぜでしょうか。エホバは,大洪水後に箱船から出たノアとその家族に,「あなた方に対する恐れ,またあなた方に対するおののきは,地のあらゆる生き物……に引き続きとどまるであろう」と言われました。そうした恐れによって,動物たちは自らの身を守ることができました。(創 9:2,3)エホバは,ご自分の当初の命令が果たされるように,人間に対する恐れやおののきをある程度取り除けるのではないでしょうか。(ホセ 2:18)生き残って地上で生活する人たちには,何と楽しい時が待ち受けているのでしょう。

      『神はすべての涙をぬぐい去ってくださる』

      10. 人間がよく涙を流すのはなぜですか。

      10 ソロモンは,「日の下で行なわれているすべての虐げの行為」を観察し,「見よ,虐げられている者たちの涙がある。しかし,彼らには慰めてくれる者がいなかった」と嘆きました。(伝 4:1)今日の物事は以前と変わりません。悪くなっている場合さえあります。実際,一度も涙を流したことのない人がいるでしょうか。確かに,喜びの涙もあるかもしれませんが,一般に人は,苦しみのあまり涙を流します。

      11. あなたは,聖書中のどんな記述に特に心を動かされますか。

      11 聖書に出てくる,心を揺さぶる多くの記述について考えてみてください。サラが127歳で亡くなった時,「アブラハムはそばに来てサラの死を嘆き,泣いて悲しんだ」とあります。(創 23:1,2)ナオミが,やもめとなったふたりの嫁に別れを告げた時,「ふたりは声を上げて泣きはじめ」,それから「ふたりは声を上げてさらに泣いた」と記されています。(ルツ 1:9,14)病気に冒されたヒゼキヤ王は,死を目前にして神に祈り,「激しく泣きだし」ました。その気持ちはエホバに届いたようです。(王二 20:1-5)さらに,使徒ペテロがイエスを否認したくだりを読むと,胸にぐっとくるのではないでしょうか。ペテロはおんどりが鳴くのを聞いて,「外に出て,激しく泣いた」のです。―マタ 26:75。

      12. 王国の支配は,人間に真の解放をもたらします。どのようにですか。

      12 わたしたちは程度こそ違え,悲しい出来事を経験します。ですから人間は,慰めと解放を大いに必要としています。千年統治ではその必要が満たされます。聖書にはこう記されています。「神は彼らの目からすべての涙をぬぐい去ってくださり,もはや死はなく,嘆きも叫びも苦痛ももはやない」。(啓 21:4)嘆きや叫びや苦痛がもはやない,というのも素晴らしいことですが,神は,人類最大の敵である死を取り除くことも約束しておられます。その約束はどのように実現するのでしょうか。

      『記念の墓の中にいる者がみな出て来る』

      13. アダムが罪を犯して以来,死は人間にどんな影響を及ぼしてきましたか。

      13 アダムが罪を犯して以来,死は人類に対して王として支配してきました。死は,打ち負かすことのできない敵,罪深い人間にとって避け難い終わり,計り知れない悲しみと嘆きの源です。(ロマ 5:12,14)実際,「死に対する恐れのために生涯奴隷の状態に服して」きた人は数知れません。―ヘブ 2:15。

      1. 復活してきた娘を抱き締める父親。2. 浜辺で遊ぶ家族

      14. 死が無に帰せしめられる時,どんな結果が生じますか。

      14 聖書は,「最後の敵として,死が無に帰せしめられ」る時のことを述べています。(コリ一 15:26)そのことから益を得られる二つのグループを挙げることができます。いま生きている「大群衆」は,終わりのない命の希望を抱いて,約束の新しい地に生き残ることができます。すでに死の眠りに就いている幾十億もの人々は,復活を経験できます。前者のグループが後者のグループを迎える時の喜びと興奮を想像できるでしょうか。聖書中の復活の記述を詳しく調べると,その喜びと興奮を推し量ることができます。―マルコ 5:38-42; ルカ 7:11-17を読む。

      15. 愛する人が生き返るのを見て,あなたはどんな反応を示すと思いますか。

      15 「彼らは,狂喜のあまり我を忘れるほどになった」,「すべての者は……神の栄光をたたえ……だした」という表現について考えてみてください。その場に居合わせたら,あなたも同じように感じたことでしょう。復活が起こり,死んでいた愛する人たちが生き返るのを見る時,わたしたちは驚くべき喜びと高揚感を味わうことでしょう。イエスは,「記念の墓の中にいる者がみな,彼の声を聞いて出て来る時が来ようとしている」と述べました。(ヨハ 5:28,29)こうした大規模な復活を目撃した人はまだいません。これは確かに,この上なく壮大な「見えないもの」の一つです。

      神が「だれに対してもすべてのものとなる」

      16. (イ)まだ見えない祝福について熱心に語るべきなのは,なぜですか。(ロ)コリント会衆のクリスチャンを励ますため,パウロはどんなことを述べましたか。

      16 そうです,この危機の時代にエホバに忠実を保つ人たちには,栄光ある将来が待ち受けています。その壮大な祝福はまだ見えませんが,それをいつも思いに銘記するなら,本当に重要なものに注意を集中することができ,現在の事物の体制が提供する魅力的なものに心を奪われることもないでしょう。(ルカ 21:34。テモ一 6:17-19)家族で行なう研究や崇拝の際に,また兄弟姉妹との会話で,さらには研究生や関心ある人たちとの話し合いの中で,この素晴らしい希望について熱心に語りましょう。そうすれば,希望を心と思いに鮮明に保つことができるでしょう。使徒パウロは仲間のクリスチャンを励ますに当たり,そのようにしました。彼らをいわばキリストの千年統治の終わりまで連れて行ったのです。コリント第一 15章24,25,28節のパウロの言葉の意味を十分に理解するようにしましょう。―読む。

      17,18. (イ)人類史の初め,エホバはどのように「だれに対してもすべてのもの」となっておられましたか。(ロ)イエスは一致と調和を回復するため,何を行なわれますか。

      17 「神がだれに対してもすべてのものとなるようにする」という言い方は,壮大な最高潮を表わす実に適切な言葉です。この言葉はどういう意味でしょうか。エデンで完全な人間アダムとエバが,エホバの平和で調和した宇宙的な家族の一員であった時のことを思い起こしてください。宇宙主権者エホバは,創造物であるみ使いと人間の両方を直接に支配していたのです。それらの創造物はエホバと一対一で意思を通わせることができ,エホバを崇拝し,エホバの祝福を受けることができました。エホバは「だれに対してもすべてのもの」だったのです。

      イエスはエホバに王国を渡される

      イエスは王として割り当てを果たした後,謙遜に王国をみ父に渡される

      18 サタンに感化された人間がエホバの主権に反逆した時,エホバとの調和した関係は損なわれました。しかし,1914年以来,メシアの王国は一致と調和を回復するために漸進的な行動を取ってきました。(エフェ 1:9,10)千年統治の期間中,現在は「見えない」素晴らしい事柄が現実となります。それから,「終わり」つまりキリストの千年統治の終わりが来ます。その後はどうなるのでしょうか。イエスは「天と地におけるすべての権威」を与えられていますが,野心的ではありません。エホバの地位を奪うことなど全く考えません。謙遜に,「王国を自分の神また父に渡します」。ご自身の特別な立場と権威を用いて,「神に栄光を帰する」のです。―マタ 28:18。フィリ 2:9-11。

      19,20. (イ)王国の臣民すべては,エホバの主権を受け入れていることを,どのように示しますか。(ロ)わたしたちの前には,どんな壮大な見込みがありますか。

      19 その時までに,王国の地上の臣民は,完全さへと引き上げられていることでしょう。イエスの手本に従い,エホバの主権を謙遜にまた進んで認めます。そうした認識を,最後の試みを通過することによって示すのです。(啓 20:7-10)次いで,人間と霊者の別を問わず,すべての反逆者が永久に除き去られます。何と喜びに満ちた時となるのでしょう。宇宙的な家族全体は幸福に満たされ,「だれに対してもすべてのもの」となられるエホバを賛美するのです。―詩編 99:1-3を読む。

      20 目前にある栄光に満ちた王国の祝福は,注意と努力を傾けて神のご意志を行なうよう,わたしたちを促すのではないでしょうか。あなたは,サタンとその世が提供する偽りの希望と慰めに惑わされないようにすることができますか。エホバの主権を支持して擁護する決意を強めることができますか。ご自分の行動によって,その永遠にわたる決意を示せますように。そうするなら,千年間にわたって,そしてその先も,平和と繁栄を享受する特権が与えられるのです。

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