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ガリオ聖書に対する洞察,第1巻
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デルフォイから出土した碑文は,アカイアの執政官代理<プロコンスル>としてのガリオの任期の年代を算定するのに役立ちます。(使徒 18:12)その碑文の本文は断片的なものにすぎなかったため,再建されなければなりませんでしたが,その本文には確かに,「……執政官代理<プロコンスル>,[ルキウス・ユ]ニウス・ガリオ」という名前が含まれています。歴史家たちは,その本文が皇帝クラウディウス・カエサルからの手紙で,その中に出て来る26という数字はクラウディウスが皇帝として推挙された26回目のことを指しているという点でおおむね意見の一致を見ています。(アカイアを元老院直轄の独立した州の地位に回復させ,それゆえに執政官代理<プロコンスル>を置かせるようにしたのは,クラウディウスでした。)この手紙は西暦52年の前半に書き記されたと思われます。なぜなら,ほかの碑文は,クラウディウスが西暦52年8月1日以前に皇帝として27回目の推挙を受けたことを示唆しているからです。
ガリオ(ΓΑΛΛΙΩΝ)という名前が刻まれている碑文の一部
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