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気象に何が起きているか目ざめよ! 2003 | 8月8日
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考え得る地球温暖化の結果
では,人工的な温室効果ガスの蓄積は,どんな明白な結果をもたらしているでしょうか。今日,科学者の多くは,地球が確かに温まったということに同意しています。気温はどれほど大きく上昇してきたのでしょうか。IPCCの2001年の報告によると,「地球の表面温度は19世紀末以来0.4度ないし0.8度上昇」しました。多くの研究者は,そのわずかな上昇が気象の劇的変化の原因になり得ると考えています。
確かに,地球の気象システムは驚くほど複雑で,科学者たちは地球温暖化の影響について明言できないでいます。とはいえ,地球温暖化の結果として,北半球の雨量が増え,アジアとアフリカの各地で干ばつが生じ,太平洋のエルニーニョ現象が増大していると考える人は少なくありません。
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気象に何が起きているか目ざめよ! 2003 | 8月8日
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「地球温暖化は健康に有害か」
この意味深長な疑問を提起したのは,サイエンティフィック・アメリカン誌(英語)の記事です。その記事は,地球温暖化が「多くの深刻な医学的障害の発生と蔓延を促す」と予測しました。例えばある地域では,「熱波に伴う死者の数が2020年までに2倍になると予想されて」います。
目立ちにくいのは,地球温暖化が伝染病に与え得る影響です。「蚊の媒介する疾患はますます流行すると予想されて」います。蚊は「気温が上がると早く繁殖し,たくさん刺す」からです。「温暖な地域が広がると,蚊はそれまで行けなかった場所に進出し,そこへ病気を持ち込むかもしれない」のです。
最後に,洪水や干ばつの影響があります。そのどちらも水源の汚染をもたらしかねません。明らかに,地球温暖化の脅威は真剣に受け止めなければなりません。
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