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    ものみの塔 1990 | 4月15日
    • 敬虔な専心を保つ人々の救出は近い

      「エホバは,敬虔な専心を保つ人々をどのように試練から救い出すか,一方,不義の人々……を,切り断つ目的で裁きの日のためにどのように留め置くかを知っておられるのです」― ペテロ第二 2:9,10。

      1 (イ)人類は現代,どんな悲惨な状態に直面していますか。(ロ)そのことを考え,わたしたちはどんな質問を考慮することになりますか。

      人類全体にとって,生活上の問題は増える一方です。物が豊かなところに住んでいようと,乏しいところに住んでいようと,事情は変わりません。不安感は至るところに存在します。不安定な経済状態だけでは心配の種が足りないかのように,深刻な環境問題が地球を襲い,地上のあらゆる生物を脅かしています。病気がはびこり,伝染病,心臓疾患,ガンという疫病などで,大量の犠牲者が出ています。不道徳行為によって人間の感情は乱され,家族生活にも混乱が生じています。こうしたことに加えて,世界には暴力が満ちあふれています。わたしたちは人間社会が直面している問題について考える時,現実的な観点に立ってこのように問いかけます。このような状態から早い時期に救出されることを期待できる確かな根拠があるのだろうか。もしあるとすれば,その救出はどのように,まただれのために行なわれるのだろうか。―ハバクク 1:2; 2:1-3と比較してください。

      2,3 (イ)今日のわたしたちが,ペテロ第二 2章9節と10節にある言葉から励みを得られるのはなぜですか。(ロ)聖書は励ましの根拠として,救出に関するどんな特定の行為を指摘していますか。

      2 わたしたちの時代に生じている事柄は,人類史上たいへん重要な,他の特定の時代のことを思い起こさせます。使徒ペテロは,神がそれらの時代に行なわれた救出の業に注意を喚起し,それから,『エホバは,敬虔な専心を保つ人々をどのように試練から救い出すかを知っておられる』という,励みとなる結論を示しています。(ペテロ第二 2:9,10)では,ペテロ第二 2章4節から10節におけるこの言葉の文脈に注意を向けてみましょう。

      3 「まさに神が,罪をおかしたみ使いたちを罰することを差し控えず,彼らをタルタロスに投げ込んで,裁きのために留め置かれた者として濃密な闇の坑に引き渡されたのであれば,また,古代の世を罰することを差し控えず,不敬虔な人々の世に大洪水をもたらした時に義の伝道者ノアをほかの七人と共に安全に守られたのであれば,また,ソドムとゴモラの都市を灰に帰させて罪に定め,来たるべき事の型を不敬虔な者たちに示されたのであれば,また,無法な人々の放縦でみだらな行ないに大いに苦しんでいた義人ロトを救い出されたのであれば ― この義人は日々彼らの間に住んで見聞きする事柄により,その不法な行ないのゆえに,自分の義なる魂に堪えがたい苦痛を味わっていたのですが ― 当然エホバは,敬虔な専心を保つ人々をどのように試練から救い出すか,一方,不義の人々,わけても,肉を汚そうとの欲望を抱いてそれに従い,主たる者の地位を見下す者を,切り断つ目的で裁きの日のためにどのように留め置くかを知っておられるのです」。この聖句が示しているように,ノアの時代とロトの時代に生じた出来事は,わたしたちに関係のある多くの意味を含んでいます。

      ノアの時代にはびこっていた精神

      4 ノアの時代に,神が地を荒廃しているとご覧になったのはなぜですか。(詩編 11:5)

      4 創世記 6章にある歴史的な記述は,ノアの時代の地が,まことの神の目に荒廃していたことを伝えています。なぜでしょうか。それは暴虐のためでした。犯罪に等しい暴力行為が時たま見られるというような問題ではなかったのです。創世記 6章11節は,「地は暴虐で満ちるようになった」と伝えています。

      5 (イ)ノアの時代の暴虐の原因となったのは,人間の側のどんな態度ですか。(ロ)エノクは不敬虔について,どんな警告を与えましたか。

      5 この背後には何があったのでしょうか。ペテロの第二の手紙から引用された聖句は,不敬虔な人々に言及しています。そうです,不敬虔な精神が人間社会の営みにしみ込んでいたのです。神の律法に対して一般に無関心であったというだけのことではなく,神ご自身に対する反抗的な態度が関係していました。a では,人間が神に反抗しているとき,それらの人間が仲間を親切に扱うことなど,どうして期待できるでしょうか。ノアが生まれる前からこの不敬虔はすでに広まっていたため,エホバはエノクを用いて,その結果に関する預言を語らせました。(ユダ 14,15)神に対する彼らの反抗が,神の裁きの執行を招くのは必至でした。

      6,7 大洪水前に生じた悪い状態の大きな要因となったのは,み使いたちの関係したどんな状況でしたか。

      6 さらに,その当時の暴虐の一因となった影響力がもう一つありました。創世記 6章1節と2節は次のように述べて,その影響力に注意を引いています。「さて,人が地の表に増え始め,彼らに娘たちが生まれると,そのときまことの神の子らは人の娘たちを見,その器量の良いことに気づくようになった。そして彼らは自分たちのために妻を,すべて自分の選ぶところの者をめとっていった」。まことの神のそれらの子らとはだれのことでしたか。単なる人間ではありませんでした。人間の男子はそれまで幾世紀もの間,器量の良い女性に注目し,そのような女性と結婚してきていました。この「神の子ら」とは物質の体を着けたみ使いたちのことです。それらのみ使いは,ユダ 6節で,「自分本来の立場を保たず,そのあるべき居所を捨てたみ使いたち」と描写されています。―ペテロ第一 3:19,20と比較してください。

      7 物質の体を着けて人間になったそれら超人間的な被造物が人間の娘たちと関係を持った時,どんな結果が生じたでしょうか。「その時代,またその後にも,ネフィリムが地にいた。それはまことの神の子らが人の娘たちと関係を持ちつづけ,その娘たちが彼らに子を産んだころで,それらは昔の力ある者たち,名ある人々であった」。そうです,その不自然な結合から生まれた子供たちはネフィリム,つまり他の人々を痛めつけるために自分の勝った力を用いる,力ある者たちでした。―創世記 6:4。

      8 エホバは,地上の悪い状態に対して,どのような反応を示されましたか。

      8 状況はどれほど悪化したでしょうか。『人の悪が地にあふれ,その心の考えのすべての傾向が終始ただ悪に向かうのをエホバがご覧になる』までになりました。神はそれに対してどう反応されましたか。「エホバは,地に人を造ったことで悔やみ,その心に痛みを覚えられた」のです。これは,神が人間の創造の際に失敗したとお感じになった,という意味ではありません。むしろ,人間を造った後に,人間の行状がひどく悪くなったため,滅ぼさざるを得なくなったことを神は残念に思われた,ということです。―創世記 6:5-7。

      救出をもたらした歩み

      9 (イ)神がノアを好意的に扱われたのはなぜですか。(ロ)神は前もってノアにどんな情報をお与えになりましたか。

      9 ノアについて言えば,彼は「エホバの目に恵みを得た。……ノアは義にかなった人であり,同時代の人々の中にあってとがのない者となった。ノアはまことの神と共に歩んだ」とあります。(創世記 6:8,9)そのためエホバは,全地に及ぶ洪水を起こすことを前もってノアに知らせ,箱船を作るようにとの指示をノアにお与えになりました。ノアとその家族を除いた全人類が地の表から拭い去られるのです。動物も,ノアが箱船の中に入れる,基本的な各種の動物を代表する少数のほかは,滅ぼされるのです。―創世記 6:13,14,17。

      10 (イ)保護することを考慮して,どんな準備がなされなければなりませんでしたか。その仕事はどれほど大きなものでしたか。(ロ)自分の割り当てに対するノアの取り組み方に関して,注目に値するのはどんな点ですか。

      10 このように前もって知らされたため,ノアには重大な責任が課されました。どうしても箱船を作らなければなりません。全容積が約4万立方㍍もある,巨大な箱の形のものでなければならないのです。ノアはそこに食物を蓄え,それから「あらゆる肉なる」動物と鳥を保護するため,それらの生き物を集めなければなりません。それは,幾年もの働きを要する事業でした。ノアはどのようにこたえ応じましたか。ノアは「すべて神から命じられたとおりにしていった。まさにそのとおりに行なった」と記されています。―創世記 6:14-16,19-22。ヘブライ 11:7。

      11 自分の家の者たちに関して,ノアにはどんな重大な責任が課されていましたか。

      11 ノアはその仕事を行ないながら,自分の家の者たちの霊性を築き上げるためにも時間を用いなければなりませんでした。周囲の人々の暴力的な方法や,反抗的な態度に染まらないよう,家の者たちを守る必要があったのです。重要なのは,彼らが日常生活の中の事柄にかまけ過ぎないことでした。神は彼らになすべき業をお与えになりましたから,彼らがその業を中心に生活を築いてゆくのは肝要なことでした。ノアの家族がノアの指示を受け入れ,ノアと同じ信仰を持っていたことをわたしたちは知っています。なぜなら,ノアとその妻,それに3人の息子たちとその妻たちの合計8人が,聖書の中で是認された者として語られているからです。―創世記 6:18。ペテロ第一 3:20。

      12 ペテロ第二 2章5節に示されているとおり,ノアはどんな責任を忠実に果たしましたか。

      12 ノアにはほかの責任もありました。それは,来たるべき洪水について警告し,洪水の来る理由を知らせることでした。ノアが忠実にその責任を果たしたことは明らかです。ノアは神の言葉の中で「義の伝道者」と呼ばれているからです。―ペテロ第二 2:5。

      13 ノアは神から与えられた割り当てに取り組んだとき,どんな状況に直面しましたか。

      13 では,ノアがどのような状況の中でその割り当てを果たしたか,考えてみましょう。自分をノアの立場に置いてください。もしあなたがノアだったら,あるいはノアの家族だったら,ネフィリムや不敬虔な人間が振るう暴力に囲まれていたことでしょう。反逆的なみ使いたちの影響力にじかに直面したことでしょう。箱船を作っている時には,物笑いの種にされたことでしょう。また,来たるべき洪水について幾年も警告しているうちに,人々が日常生活の事柄にかまけ過ぎて『注意しない』こと ―「洪水が来て彼らすべてを流し去るまで」注意しなかったことを知ったでしょう。―マタイ 24:39。ルカ 17:26,27。

      ノアの経験はあなたにとって何を意味しますか

      14 今日のわたしたちにとって,ノアとその家族が直面した状況を理解するのは,どうして難しいことではありませんか。

      14 ほとんどの読者にとって,そうした状況は少しも想像し難いものではありません。なぜでしょうか。現代の状況は,ノアの時代に広まっていた状況と非常によく似ているからです。イエス・キリストによると,それは予期すべきことでした。事物の体制の終結の期間におけるご自分の臨在の時についての重要な預言の中で,イエスは,「人の子の臨在はちょうどノアの日のよう……です」と予告されました。―マタイ 24:37。

      15,16 (イ)今日の地上がノアの時代のように暴虐で満ちていることは,どうして事実と言えますか。(ロ)エホバの僕たちは,とりわけどんな暴力を振るわれてきましたか。

      15 では,実際にその言葉どおりになっているでしょうか。今日の世界は暴虐で満ちていますか。そのとおりです。今世紀に戦争で死んだ人の数は1億を超えました。読者の中にも,その影響を直接に感じている方がおられます。お金や他の貴重品を奪おうとする犯罪者から脅された人は,それ以上の数に上ります。それに,年若い人たちも校内暴力にさらされてきました。

      16 しかしエホバの僕たちは,戦争の惨害や,一般の暴力犯罪以外のものも経験しています。彼らは世のものではなく,敬虔な専心を保つ民であろうと努めるので,そのためにも暴力を振るわれます。(テモテ第二 3:10-12)暴力と言っても,押されたり平手打ちを加えられたりするだけの場合もあれば,財産を破壊されたり,ひどく殴打されたりする場合もあり,時には命をさえ奪われます。―マタイ 24:9。

      17 今日,不敬虔は広まっていますか。説明してください。

      17 不敬虔な人々は,そのような暴力を振るいながら,神を侮蔑する言葉を恥ずかしげもなく公然と口にすることがあります。アフリカのある地域で警察官は,「政府は我々のものだ。神がいるというのなら,神のところへ行け。そして神に頼んで助けてもらえ」と言いました。エホバの証人は刑務所や強制収容所で,ドイツのザクセンハウゼンにいたバラノフスキーのような男たちに遭遇しました。バラノフスキーは,「わたしはエホバと戦ってきた。わたしとエホバとどちらが強いか,やがて分かる」と言って嘲ったのです。その後まもなくバラノフスキーは病気になって死にましたが,他の人たちも同じような態度を取り続けています。神に対する反抗をあらわにするのは,迫害の運動に熱中していた当局者たちだけではありません。全世界の神の僕たちは,人々が,神への恐れを心に抱いていないことを証拠立てるような事柄に熱中するのを見聞きしています。

      18 邪悪な霊たちは,どのような方法で,人類の動揺した状態を作り出していますか。

      18 ノアの時代に非常によく似た現代においても,わたしたちは邪悪な霊たちによる妨害を目撃しています。(啓示 12:7-9)それらの悪霊は,ノアの時代に物質の体を着けて人間となり,女性と結婚したのと同じみ使いたちです。洪水が起きたとき,そのみ使いたちの妻と子供たちは滅ぼされましたが,それら不従順なみ使いたちは霊の領域に帰ることを余儀なくされました。彼らはもはや,エホバの聖なる組織の中に占める場を持たず,タルタロス,つまり神からの光を断たれた濃密な暗闇の状態に閉じ込められました。(ペテロ第二 2:4,5)それらの悪霊たちは,サタンの指示のもとに活動し,相変わらず人間との接触を密に保っています。もはや物質の体を着けることはできませんが,男や女,それに子供たちをさえ支配することに力を注いできました。その一部は,オカルトを通して行なわれています。また,それらの霊は,人間の理性では考えられないような方法で殺し合うよう人間を扇動しています。しかし,それがすべてではありません。

      19 (イ)悪霊たちは憎しみを特にだれに向けていますか。(ロ)悪霊たちはわたしたちに何をさせようとして圧力をかけていますか。

      19 聖書は,悪霊たちが,「神のおきてを守り行ない,イエスについての証しの業を持つ」者たちと戦っていることを明らかにしています。(啓示 12:12,17)エホバの僕たちに対する迫害の主要な扇動者は,それらの邪悪な霊たちです。(エフェソス 6:10-13)それらの霊たちは,考え得るあらゆる手段を用いて,エホバへの忠誠を破らせるよう,またイエスをメシアなる王とするエホバの王国をふれ告げる業をやめさせるよう,忠実な人間を威圧したり誘惑したりします。

      20 悪霊たちは,人々が悪霊の支配から自由になろうとするのを妨害するため,どのようなことを試みていますか。(ヤコブ 4:7)

      20 悪霊たちは,抑圧的な影響力からの解放を切望する人々を妨害しようとします。ブラジルの元女性心霊術者の話によると,エホバの証人がその人の家を訪れた時,悪霊たちの声がして,ドアを開けてはいけないと命じました。しかしその人はドアを開け,真理を学びました。悪霊たちがエホバの証人の業をやめさせようとして,魔術を行なう者たちを直接に用いている地域は少なくありません。例えば,スリナムのある村では,エホバの証人に反対する人たちが一人の心霊術者に連絡しました。その人は,自分の魔術用の杖を人々のほうに向けるだけで,人々を急死させることができるので大変有名でした。悪霊につかれていたその心霊術者は,踊る人と太鼓を叩く人を何人か引き連れて,エホバの証人の前にやってきました。そして,呪文を唱えてから,その杖を証人のほうに向けました。村人たちは証人たちが倒れて死ぬものと思っていましたが,気を失ったのは心霊術者のほうでした。その信奉者たちは,きまりの悪い思いをして心霊術者を運び去らねばなりませんでした。

      21 ノアの時代のように,大多数の人々は,わたしたちの宣べ伝える活動に対してどのような反応を示しますか。それはなぜですか。

      21 魔術や呪術が公然と行なわれることがない地域でも,日常生活の事柄に没頭していて,他のことにはわずらわされたくないと思っている人々に宣べ伝えるとはどういうことなのか,エホバの証人ならだれでも経験して知っています。ノアの時代と同じように,大多数の人々は『注意しない』のです。(マタイ 24:37-39)中には,わたしたちの一致や業績をほめる人がいるかもしれませんが,個人研究の時間,定期的に集会に出席すること,野外奉仕などを含むわたしたちの霊的な建てる業は,彼らにとってはすべて愚かなことなのです。自分たちの生活が,物質の所有物と,いま味わうことのできる官能的な快楽とを中心としたものであるため,神の言葉が約束している事柄に対するわたしたちの確信を嘲ります。

      22,23 ノアの時代の出来事はどうして,エホバが敬虔な専心を保つ人々を試練から救い出される確かな保証となりますか。

      22 エホバの忠節な僕たちは,神への愛を抱いていない人々にいつまでも虐待されるのでしょうか。決してそうではありません。ノアの時代にはどんなことが起こりましたか。神の指示により,ノアとその家族は完成した箱船の中に移りました。それから神の定めた時に,「広大な水の深みのすべての泉が破られ,天の水門が開かれ」ました。洪水は山々が覆われるまで続きました。(創世記 7:11,17-20)そのあるべき居所を捨てたみ使いたちは,それまで備えていた人間としての体をやむなく捨て,霊の領域に戻りました。ネフィリムも,その不敬虔な人々の世の残りの人々も滅ぼされました。その中には,あまりにも無関心であったためにノアの警告に従って行動しなかった人々が含まれます。一方,ノアとその妻,またその3人の息子と息子の妻たちは救われました。そのようにしてエホバは,ノアとその家の者たちを,彼らが多年にわたって忠節に忍耐してきた試練から救い出されました。

      23 エホバは,今日の敬虔な専心を保つ人々のために,それと同じことを行なわれるでしょうか。その点に関する疑問は全くありません。神はそれを約束されました。そして,神は偽ることができないのです。―テトス 1:2。ペテロ第二 3:5-7。

      [脚注]

      a 「アノミアは,神の律法に対する無関心,もしくは反抗のことである。アセベイア[『不敬虔な人々』と訳されている語の名詞形]は,神ご自身に対する同様の態度のことである」―「バインの旧約・新約聖書用語解説辞典」,第4巻,170ページ。

  • 新しい世へ救出されるための備えをしなさい
    ものみの塔 1990 | 4月15日
    • 新しい世へ救出されるための備えをしなさい

      「ロトの妻のことを思い出しなさい」― ルカ 17:32。

      1 今日わたしたちが学ぶ教訓として際立っているのは,神からの救出に関するどんな歴史的な実例ですか。それはわたしたちにどのような益を及ぼしますか。

      使徒ペテロは,エホバがノアとその家族のために行なわれたすばらしい救出について述べた後,歴史に残るもう一つの例に言及しています。ペテロ第二 2章6節から8節を読むと分かるとおり,ペテロはソドムとゴモラが灰になった時,義人ロトが保護されたことに注意を引いています。その詳細な記述が保存されたのは,わたしたちの益のためです。(ローマ 15:4)その救出に関して生じた事柄を心に留めているなら,保護されて神の新しい世に入る見込みを得る助けになります。

      世の生き方にどう反応するか

      2 ソドムとゴモラが神に滅ぼされたのは,そこでどんなことが行なわれていたためですか。

      2 それらの都市と住民が滅ぼされたのはなぜでしょうか。使徒ペテロは,「みだらな行ない」にふけっていたという点を挙げています。(ペテロ第二 2:7)このような表現に翻訳されたギリシャ語の用法に示されているように,ソドムとゴモラの人々は,律法と権威に対する厚顔無恥な不敬,それどころか侮蔑さえ表わすような悪行にふけっていたのです。ユダ 7節によれば,彼らは「甚だしい淫行を犯し,不自然な用のために飽くことなく肉を追い求め」ました。彼らの行為の由々しさは,「ソドムの男たちが……少年から年寄りまで,民のすべてがこぞってやって来(て)」ロトの家を取り囲み,自分たちの倒錯した欲望を満たすため,ロトの客をソドムの男たちに渡すよう要求した時に明らかになりました。そのうえ彼らは,自分たちの堕落した要求がロトに拒まれたため,大声でロトを非難しました。―創世記 13:13; 19:4,5,9。

      3 (イ)ロトとその家族が,ソドムのように腐敗した環境の中で生活するようになったのはどうしてですか。(ロ)ソドムの人々のみだらな行ないに対して,ロトはどんな反応を示しましたか。

      3 ロトは最初,ソドムが物質的に繁栄する可能性があるのを見て,ソドムに近い場所へ移りました。そしてまもなく,都市そのものの中に住まいを定めました。(創世記 13:8-12; 14:12; 19:1)しかしロトは,その都市の男たちのみだらな習わしに同調できず,都市の男たちもロトを自分たちの仲間とはみなしませんでした。それは,ロトとその家族が,彼らと社会生活を共にしなかったためだと思われます。ペテロ第二 2章7節と8節が述べているように,『ロトは,無法な人々の放縦でみだらな行ないに大いに苦しんで』いました。「この義人は日々彼らの間に住んで見聞きする事柄により,その不法な行ないのゆえに,自分の義なる魂に堪えがたい苦痛を味わっていた」のです。そうした状態はロトにとって厳しい試みになりました。なぜなら,義人のロトは,そうした行ないを嫌悪していたからです。

      4 (イ)今日の状況は,どんな点で古代のソドムの状況に似ていますか。(ロ)もしわたしたちが義人のロトのようであるなら,現在の腐敗した状況に対してどのような反応を示しますか。

      4 現代においても,人間社会の道徳水準は低下しています。多くの国において,婚前交渉や婚外交渉を行なう人はますます増えています。在学中の年若い人たちでさえ,そのような生き方にはまり込んでいる場合が多く,しかも彼らは,自分たちと同じようにしない人たちを嘲ります。同性愛者は公然と自分たちが同性愛者であることを口にし,承認の要求をかかげて大都市の通りを練り歩きます。僧職者もそのお祭り騒ぎに参加してきました。同性愛や淫行でよく知られている人物を公に叙任する教会はそれほど多くありません。しかし実際には,ニュースで頻繁に報道されてきたとおり,僧職者の中に同性愛者,淫行の者,姦淫を行なう者を見いだすのは難しいことではありません。実際,ある宗教指導者たちは,性のスキャンダルのため,他の都市に移されたり,辞職せざるを得なくなったりしています。義を愛する人々はそのような邪悪なことには賛成しません。「邪悪なことは憎悪」します。(ローマ 12:9)神に仕えると称える人々の行状が神のみ名に非難をもたらし,事情をよく知らない人々がそのために宗教と名のつくものをすべて嫌うようになり,宗教から離れてしまうときには特に悲しみを覚えます。―ローマ 2:24。

      5 ソドムとゴモラがエホバによって滅ぼされたことは,どんな問題の答えをわたしたちに提出していますか。

      5 状況は年々悪化しています。この状態が終わるときはあるのでしょうか。確かにあります。エホバが古代のソドムとゴモラに対して行なった事柄は,神が定めの時に裁きを執行されることを明らかに示しています。神は邪悪な者たちを完全に滅ぼされますが,ご自分の忠節な僕たちは救出されます。

      生活の中でだれが,あるいは何が第一になっているか

      6 (イ)ロトの娘たちと結婚しようとしていた若い男たちに関する話には,時宜にかなったどんな教訓が含まれていますか。(ロ)ロトの娘たちは,婿になるはずだった男たちの態度によってどんな試みに遭いましたか。

      6 救われるのは真の敬虔な専心を表わす人々だけです。この点に関して,ソドムとゴモラが滅ぼされる前に,エホバのみ使いがロトに述べた事柄を考慮してください。「あなたにはほかにだれかがここにいますか。婿や息子や娘,そして市内にいるあなたに属する者を皆この場所から連れ出しなさい! わたしたちはこの場所を滅びに至らせようとしているのです」。それでロトは,自分の娘たちと結婚することになっていた若い男たちに話します。「立って,この場所から出なさい。エホバはこの都市を滅びに至らせようとしておられるからだ」と繰り返し勧めます。その男たちはロトの家の者たちとかかわりがあったために,救出される特別の機会を与えられましたが,彼らは自分で行動を起こさなければなりませんでした。エホバへの従順を証明する,明白な証拠を提示する必要がありました。ところがそうするどころか,彼らの目にロトは「冗談を言っている者のように見えた」のです。(創世記 19:12-14)事情を知ったロトの娘たちがどのように感じたかは想像することができるでしょう。それはロトの娘たちの神への忠節を試みるものとなりました。

      7,8 (イ)み使いたちが,家族を連れて逃げるようロトに勧めた時,ロトはどんな反応を示しましたか。それが賢明なことでなかったのはなぜですか。(ロ)ロトとその家族が救出されるために肝要なのは何でしたか。

      7 翌日の朝早く,み使いたちはロトをせき立てるようになりました。「立って,あなたの妻とここにいるあなたの二人の娘とを連れて出なさい! この都市のとがのゆえにあなたがぬぐい去られてはいけない」と,み使いたちは言います。ところが『彼は手間どっていました』。(創世記 19:15,16)なぜでしょうか。何がロトを引き止めていたのでしょうか。最初にロトをこの地に引きつけたもの,つまり,ソドムにあった物質的な関心事でしょうか。もしそういうものに執着するなら,ロトはソドムと共に滅んでしまうでしょう。

      8 み使いたちは同情心から,家族の者たちの手をつかみ,その都市から出るようせき立てます。町外れでエホバのみ使いはこう命令します。「自分の魂のために逃げよ。後ろを振り返ってはいけない。この地域のどこに立ち止まってもならない。ぬぐい去られることのないよう,あなたは山地に逃れよ!」それでもロトはためらっていました。最後に,それほど遠くないところに行くことが許され,それからロトとその家族は逃げます。(創世記 19:17-22)これ以上遅らせることはできません。肝要なのは従順でした。

      9,10 (イ)ロトの妻が確実に保護されるためには,夫と共にいるだけでは不十分だったのはなぜですか。(ロ)ロトの妻が死んだ時,ロトとその娘たちに,さらにどんな試みが臨みましたか。

      9 しかし,ソドムから出ても救出はまだ完了していませんでした。創世記 19章23節から25節にはこう記されています。「ロトがゾアルに着いたとき,日はすでにその地の上に出ていた。そのときエホバは,硫黄と火の雨をエホバのもとすなわち天からソドムとゴモラの上に降らせられた。こうしてこれらの都市を,すなわちその地域の全域とそれらの都市のすべての住民またその地の植物を覆してゆかれた」。しかし,ロトの妻はどこにいましたか。

      10 ロトの妻は夫と共に逃げましたが,ロトのすることに完全に同意していたのでしょうか。ロトの妻がソドムの不道徳行為を少しでも容認していたことを示す記録は全くありません。それでも,神に対する彼女の愛は,自分の家や自分がそこに残してきた物質的な物に対する愛着よりも強かったでしょうか。(ルカ 17:31,32と比較してください。)緊迫した事態のもとに置かれたとき,彼女の心のうちにあるものが明らかになりました。一行がすでにゾアルの近くまで来ていた時,もしかしたらその都市に入ろうとしていた時かもしれませんが,ロトの妻は不従順にも後ろを振り向きました。そして,聖書に記述されているように,「塩の柱となった」のです。(創世記 19:26)ロトとその娘たちは,またしても忠節の試みに遭うことになりました。すでに死んだ妻に対するロトの愛着,すでに死んだ母親に対する娘たちの気持ちは,この災いをもたらしたエホバへの愛より強いものでしたか。自分と非常に親しい者がエホバに不忠節になった場合でも,彼らは神に従い続けるでしょうか。ロトと娘たちは,エホバに全幅の信頼を置き,後ろを振り向きませんでした。

      11 エホバが備えてくださる救出について,この部分から何を学びましたか。

      11 確かにエホバは,敬虔な専心を保つ人々を試練から救い出す方法を知っておられます。清い崇拝において結ばれた家族全体を救い出す方法,そして個々の人を救い出す方法をご存じです。人が本当に神を愛する時,神は彼らを扱う際に深い思いやりを示されます。「神ご自身がわたしたちの造りをよくご存じであり,わたしたちが塵であることを覚えておられる」のです。(詩編 103:13,14)しかし,エホバによる救出は,敬虔な専心を保つ人々,つまり,その専心が純粋な人,忠節の表明として従順を示す人だけにもたらされます。

      大いなる救出のための愛ある備え

      12 エホバは,わたしたちが熱烈に期待している救出をもたらす前に,愛あるどんな備えを設けることを意図しておられましたか。

      12 エホバはノアの時代とロトの時代に引き起した事柄によって,邪悪な人々をすべて永久に除き去られたわけではありません。聖書が述べているように,それは来たるべき事柄の型となったに過ぎません。エホバは,それらの事柄が到来する前に,ご自分を愛する人々に益を与えるため,さらに多くの事柄を行なうことを考えておられました。ご自分の独り子であるイエス・キリストを地に遣わすことを意図しておられたのです。イエスは地上で,完全な人間アダムが神に示すべきであった,また示すことができた専心を実証することにより,神のみ名に加えられたそしりを取り除くことになっていました。しかし,イエスは,アダムの場合よりもはるかに難しい状況のもとでそのことを行なわれるのです。イエスは,信仰を働かせるアダムの子孫が,アダムの失ったものを得ることができるよう,ご自分の完全な人間としての命を犠牲として捨てるのです。それから,忠節な人間の「小さな群れ」が神に選ばれ,天の王国でキリストと共に治め,あらゆる国の人々から「大群衆」が集められて,新しい人間社会の基盤が形作られます。(ルカ 12:32。啓示 7:9)それが成し遂げられると,神は壮大な救出の業を行なわれますが,その救出を予示していたのが,大洪水およびソドムとゴモラの滅びに関係した出来事です。

      断固たる行動がいま緊急に必要とされる理由

      13,14 ペテロが,ロトの時代とノアの時代における不敬虔な人々の滅びを例として用いたことから,何が学べますか。

      13 神の言葉を研究する人々は,エホバがご自分の僕たちを救い出すために幾度も行動されたことを知っています。それでもほとんどの場合,聖書には,『その時と同じように,人の子の臨在の時もそうなるでしょう』とは記されていません。使徒ペテロが聖霊の霊感を受け,これら二つの例だけを選んだのはなぜですか。ロトの時代とノアの時代に生じた事柄は,どのような点でほかの例と違うのでしょうか。

      14 その点を明確に示しているのが,ユダ 7節です。そこにはこう記されています。「ソドムとゴモラおよびその周りの都市も,……永遠の火による司法上の処罰を受け,警告の例としてわたしたちの前に置かれています」。そうです,由々しい罪を犯したそれらの都市の人々の滅びがとこしえにわたるものであったのと同様,現在の邪悪な体制の終わりに邪悪な人々に臨む滅びも,とこしえにわたるものなのです。(マタイ 25:46)ノアの時代の洪水も同様に,とこしえの裁きを論じた文脈の中で言及されています。(ペテロ第二 2:4,5,9-12; 3:5-7)それでエホバは,ロトの時代とノアの時代の不敬虔な人々の滅びによって,不義を習わしにする人々を永久に滅ぼしてご自分の僕たちを救い出すことを実証されたのです。―テサロニケ第二 1:6-10。

      15 (イ)邪悪な習わしに携わる人々に,どんな緊急な警告が与えられていますか。(ロ)かたくなに不義を行ない続ける人々すべてに対して公正が行なわれるのはなぜですか。

      15 邪悪な者たちの滅びは,エホバにもエホバの僕たちにも喜びをもたらしません。エホバはご自分の証人たちを通して,「立ち返れ。あなた方の悪の道から立ち返れ。なぜなら,……どうしてあなた方が死んでよいであろうか」と人々に勧めておられます。(エゼキエル 33:11)それでも,人々がこの愛ある訴えに注意を払いたいという気持ちを示さず,自らの利己的な生き方をかたくなに続ける時,エホバはご自身の聖なるみ名を尊ばれるゆえに,また不敬虔な人間の手によって虐待されている忠節な僕たちを愛されるゆえに,どうしても公正を行なわなければなりません。

      16 (イ)予告されていた救出が非常に近いことを確信できるのはなぜですか。(ロ)何からの救出,また何への救出が行なわれますか。

      16 救出をもたらす神の定めの時は非常に近づいています! イエスがご自分の臨在および事物の体制の終結のしるしとして予告された態度と出来事は明確に現われています。そのしるしの特色が最初に見え始めたのは75年余り前のことですが,イエスは,不敬虔なこの世に対する神の裁きが執行される前に,「この世代」が過ぎ去ることは決してないと言われました。王国の音信があらゆる国民に対する証しのため,人の住む全地に十分な程度告げ知らされたとエホバが判断されたその時,この邪悪な世の終わりが到来し,それと共に,敬虔な専心を保つ人々が救出されます。(マタイ 24:3-34。ルカ 21:28-33)何から救出されるのでしょうか。邪悪な者たちの手にかかって忍耐することを余儀なくされた試練から,また義を愛するがゆえに日々の苦痛の種となっていた状況から救出されるのです。それは,病気と死が過去のものとなる新しい世への救出でもあります。

      救出を考えに入れた,神からの助け

      17 (イ)わたしたちは,思いを引き締めるどんな自問をすべきですか。(ロ)自分がノアのように「敬虔な恐れ」に動かされていることを,どのように証明できますか。

      17 わたしたちが個人的に考慮する必要がある質問は,『自分はその神の裁きに対する備えができているか』ということです。自分自身や,自分勝手な義の概念に頼っているなら,備えをしていることにはなりません。しかし,ノアのように「敬虔な恐れ」に動かされるなら,エホバがわたしたちに与えておられる指示に信仰をもってこたえ応じていることになり,それはわたしたちの救出につながります。―ヘブライ 11:7。

      18 新しい世へ救出される備えをする上で,神権的権威に対する純粋な敬意を学ぶことが重要なのはなぜですか。

      18 詩編 91編1節と2節は,エホバが今でも与えてくださる保護を受ける人々を美しく描写し,こう述べています。「至高者の秘められた所に住む者は,自ら全能者の陰に宿り場を得ることになる。わたしはエホバに申し上げよう,『あなたはわたしの避難所,わたしのとりで,わたしの依り頼むわたしの神です』と」。ここに描かれている一群の人々は,親鳥の強力な翼の下にいる雛鳥のように,神に保護されています。彼らはエホバに全幅の信頼を寄せています。エホバが至高者であり,全能者であられることを認識しています。その結果,親が行使するものであろうと,「忠実で思慮深い奴隷」が行使するものであろうと,神権的な権威を敬いそれに従います。(マタイ 24:45-47)わたしたちも個人的にそうしているでしょうか。ノアのように,『エホバが[わたしたちに]命じられるすべてのこと』を行なうことや,エホバの方法で物事を行なうことを学んでいますか。(創世記 6:22)もしそうしているなら,エホバがご自分の義にかなった新しい世へ救出するため,わたしたちに与えておられる備えにこたえ応じていることになります。

      19 (イ)わたしたちの比喩的な心臓とは何ですか。それに注意を払うことが肝要であるのはなぜですか。(箴言 4:23)(ロ)この世的な誘惑にどう反応すべきかについて,ロトの模範からどのような益が得られますか。

      19 その備えには,わたしたちの比喩的な心臓に注意を払うことが含まれています。「エホバは心を調べる方」です。(箴言 17:3)そして,外面がどのように見えるかということではなく,むしろ内なる人,つまり心が大切であることを理解するようわたしたちを助けてくださいます。わたしたちは周囲の世とは異なり,暴力や不道徳行為に身を任せることはありませんが,自分がそうした事柄に誘われたり,そうした事柄を楽しみとしたりしないよう用心する必要があります。ロトのように,そうした不法な行為の存在そのものを,苦痛に感じるべきです。悪を憎む人々は,悪にふける道を探し求めたりしません。しかし,悪を憎まない人々は,実際に悪い行ないを避けてはいても,思いの中では,できたらそれを行ないたいと願います。「エホバを愛する者たちよ,悪を憎め」― 詩編 97:10。

      20 (イ)聖書は,物質主義的な生き方を避けるようどのように警告していますか。(ロ)物質主義に関する聖書の肝要な教訓がわたしたちの心に達しているかどうかは,どうしたら分かりますか。

      20 エホバは,不道徳行為だけではなく,物質主義的な生き方をも避けるよう,愛をもってわたしたちを教育しておられます。『命を支える物と身を覆う物とがあれば満足しなさい』というのが,み言葉の諭しです。(テモテ第一 6:8)ノアとその息子たちは,箱船に入った時,自分の家を後にしなければなりませんでした。ロトとその家族も,命を守るためには家と持ち物を捨てなければなりませんでした。わたしたちは何に愛着しているでしょうか。「ロトの妻のことを思い出しなさい」。(ルカ 17:32)「ですから,王国と神の義をいつも第一に求めなさい」と,イエスは勧めておられます。(マタイ 6:33)わたしたちはそうしていますか。エホバの義の規準を導きとし,神の王国の良いたよりをふれ告げることがわたしたちの生活の第一の関心事となっているなら,わたしたちは実際に,神の新しい世への救出を目的とした,一つの民のための備えにこたえ応じているのです。

      21 救出に関するエホバの約束は間もなく果たされると正当に期待できるのはなぜですか。

      21 イエスは,ご自分が王国の力のうちに臨在される時のしるしが成就するのを見る,敬虔な専心を保つ人々に対して,「あなた方は身をまっすぐに起こし,頭を上げなさい。あなた方の救出が近づいているからです」と言われました。(ルカ 21:28)あなたは,そのしるしが詳細な点に至るまで現実となるのを見てこられましたか。では,救出に関するエホバの約束が果たされる時は非常に近いという確信を抱いてください。『エホバは,敬虔な専心を保つ人々をどのように試練から救い出すかを知っておられる』ということに,揺るぎない信仰を抱いてください。―ペテロ第二 2:9。

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