-
ヒンズー教 ― 解放の道の探求神を探求する人類の歩み
-
-
最も際立った神々のうちの三柱は,ヒンズー教徒がトリムールティと呼んでいる,三位一体,つまり三つ組の神々の中に含まれています。―ヒンズー教の他の神々については,116,117ページの囲み記事をご覧ください。
28 この三つ組の神々は創造者ブラフマー,維持者ビシュヌ,および破壊者シバで構成されており,その各々は少なくとも一人の妻,もしくは配偶者を持っています。ブラフマーは知識の女神サラスバティーと結婚しています。ビシュヌの妻はラクシュミーです。一方,シバの最初の妻はサティでしたが,彼女は自殺しました。彼女は犠牲の火に身を投じた最初の女性だったので,最初の殉死寡婦となりました。以来,何世紀もの間にヒンズー教徒の幾千人もの未亡人が神話上の彼女の模範に倣って,夫を火葬にする積みまきの上で我が身を犠牲にしました。もっとも,この慣行は今では法律で禁じられています。シバにはまた,幾つかの名や称号で呼ばれる,もう一人の妻がいます。優しい姿の彼女はパールバティー,およびウマー,それに金色の方ガウリーとして知られていますが,ドゥルガーやカーリーと呼ばれる彼女は怖い女神です。
-
-
ヒンズー教 ― 解放の道の探求神を探求する人類の歩み
-
-
31 シバとはどんな神ですか。
31 普通,マヘーシャ(最高の主),およびマハーデーバ(偉大な神)と呼ばれているシバは,ヒンズー教第二の最大の神で,この神を崇拝する分派がシバ派と呼ばれています。この神は,「偉大な苦行者,ヒマラヤ山麓に座って瞑想にふけるヨーガ修業者の師」として説明されており,また「豊じょうをもたらす,最高の造物主マハーデーバとしての色情的性格」でも有名です。(「世界宗教百科事典」)シバはリンガ,つまり男根像を用いて崇拝されています。―99ページの写真をご覧ください。
-
-
ヒンズー教 ― 解放の道の探求神を探求する人類の歩み
-
-
ナタラージャ ― 炎の輪で囲まれた,踊る姿のシバ
-
-
ヒンズー教 ― 解放の道の探求神を探求する人類の歩み
-
-
[図版]
左上から右回りに,ナタラージャ(踊るシバ),サラスバティー,クリシュナ,ドゥルガー(カーリー)
-