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  • 墓 ― 古代の信条をのぞき見る窓
    目ざめよ! 2005 | 12月8日
    • 墓 ― 古代の信条をのぞき見る窓

      時間を何千年も昔にさかのぼって,バビロニアのシュメールにある,繁栄する王都ウルにいる,と想像してみてください。シュメール人の大行列がその都市を出発して墓地に入り,つい最近亡くなった支配者の墓の中へと傾斜路を下りて行きます。墓室の壁と床には敷物が張り巡らされており,室内が荘厳なシュメール美術で飾られています。墓の中に入って行く兵士や下男や女たちの行列には,楽士たちも伴っています。皆,きらびやかな装飾品を身に着けています。役人たちは誇らしげに,自分の地位を表わす勲章を着けています。こうした華やかな群衆の中に,雄牛やろばの引く,人の乗った兵車が何台かあって,それらの動物の脇には世話をする人も付き添っています。全員が自分の位置に着くと,音楽の伴奏と共に宗教儀式が行なわれます。

      その儀式において成すべき事柄が終わると,楽士から僕まで各々が,この時のために携えて来た小さな粘土製の器,石の器,あるいは金属製の器を銅のつぼの中に浸し,特別に用意された薬を飲みます。それから,皆が整然と所定の位置に身を横たえ,静かに気持ちを落ち着かせて眠り,死んでゆきます。他の人が手早く動物をほふります。働き人たちが墓に通じる傾斜路を埋め,墓を完全に封鎖します。シュメール人の信条によれば,彼らの神なる王は今や,随行するきらびやかに着飾った忠節な家来や護衛兵と共に,埋葬された兵車に乗って,栄光のうちに死後の世界へ向かうのです。

      考古学者のレナード・ウーリー卿は,イラク南部で研究調査をしていた時,古代ウルの墓地に,今述べたような王族の墓を16基も発掘しました。薄気味悪いとはいえ,それは目覚ましい発見でした。「それらの墓に埋蔵されていた富は,メソポタミア考古学において今もって他に例を見ないものだが,その中には,今では大英博物館とペンシルバニア大学博物館の展示室に優雅な趣を添えている,シュメール美術の最も有名な幾つかの作品も含まれていた」と,ポール・バーンは自著「種々の墓とミイラ」(英語)の中で述べています。

  • 墓 ― 古代の信条をのぞき見る窓
    目ざめよ! 2005 | 12月8日
    • [20ページの図版]

      ウルの王族の墓に埋葬されていた女性従者の,シュメール風の頭飾りと装身具

      [クレジット]

      © The British Museum

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