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第5部 ― 西暦前1000年ころ-前31年 ― 価値のない,神話上の神々目ざめよ! 1989 | 3月8日
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そのような物語の典型が,西暦前8ないし9世紀ごろのギリシャ詩人と言われる有名なホメロスの「イリアス」と「オデュッセイア」の中に示されています。オリンポス山の神話的な神々と人間 ― 英雄として崇められている,神と人間の中間的存在も含まれている ― との関係を強調したホメロスの作品は,ギリシャの宗教が容易に用いることのできる情報源となりました。「神話と宗教が重なり合っている」理由はそこにある,と作家のG・S・カークは説明しています。
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第5部 ― 西暦前1000年ころ-前31年 ― 価値のない,神話上の神々目ざめよ! 1989 | 3月8日
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ホメロスがアレクサンドロスに影響を与えたことは,まず疑いありません。熱心な読書家であったアレクサンドロスは,ホメロスの神話的な著作を熱愛していたからです。事実,アレクサンドロスは「イリアス」を暗記したと言われています。ということは,1万5,693行の詩を記憶したという意味ですから,これは尋常な業ではありません。
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