ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目89 7/22 14–15ページ
  • 「神の責任ではありません」

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 「神の責任ではありません」
  • 目ざめよ! 1989
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 世界的な兄弟関係
  • 人々は,神が悪を許さなくなる時が来ることを本当に望んでいるか
  • 「神が悪を許しているのはなぜか」
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1978
  • ヨブ記の目立った点
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 2006
  • 顧みてくださる神がおられますか
    顧みてくださる神がおられますか
  • 聖書の18番目の書 ― ヨブ記
    『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
もっと見る
目ざめよ! 1989
目89 7/22 14–15ページ

「神の責任ではありません」

昨年12月,259人を乗せたパンアメリカン航空103便が,テロリストによって空中で爆破された時,ギャロウェーのローマ・カトリック司教,モーリス・テイラーは,神に対して,次のような苦々しい言葉を語りました。

「父よ,あなたが愛の神であるなら,なぜこのようなことが起きるのをお許しになったのですか。何百もの無実の人の命が奪われるのを,どうして許されたのですか。なぜロッカビーの住民10人の命が奪われたのですか。ロッカビーのことなど聞いたこともない大勢の人が,スコットランドのこの町の通りや畑でぞっとするような死を遂げたのはどうしてですか。なぜこんなに多くの人が,死別という,残酷で悲惨な重荷に耐えなければならない事態を許されるのですか」。

犠牲者の中には,米国のシラキュース大学の学生が幾十人も含まれていました。同大学の友愛会の一つで寮母をしていた,ミルドレッド・サチュックは,爆弾を仕掛けたテロリストについて,「ああいう連中は地獄に吹っ飛ばしてやるべきよ」と言いました。

また,次のようにも報じられました。「接客乗務員ポール・ギャレットさん(41)は,航空会社での15年にわたる勤務を終え,パリでブティックを開く予定だった。『いたたまれない悲劇は,このフライトを最後に,退職する予定だったということです』と,カリフォルニア州ミルブレーの友人,ジャン・マクマイケルは語った」。

ポールの両親,アーネスト・ギャレットとナディーン・ギャレットは,ミルブレーに住むエホバの証人ですが,ギャロウェーの司教やシラキュース大学の寮母とは際立って対照的な反応を示しました。ポールの両親の反応は,ニューヨーク市の仲間の証人から送られた哀悼の手紙に対する,二人の返信の中によく表われています。

世界的な兄弟関係

「カール,忙しいスケジュールの中から時間を割き,あのような心温まる手紙をお送りくださり,ありがとうございます。ほかにもたくさんの手紙をいただいております。ノルウェー,イタリア,フランス,英国,さらにはカメルーンのエホバの証人から,600通近くの葉書や電報や手紙をお寄せいただき,世界中から250回余りのお電話を頂戴いたしました。ポールはパンアメリカン航空で非常に長いあいだ接客乗務員をしておりましたので,大勢の方々と面識がありました。葬式は,パリ,サンフランシスコ,フロリダ州ジャクソンビルで行なわれ,合計1,385人の方々にご出席いただきました。

「私たちの会衆と近隣の会衆に交わる地元の証人たちが,家事を引き受け,食料品の買い出し,食事の支度,掃除などをしてくださり,私たちがもう大丈夫だということになるまで,一瞬たりとも私たちだけにしておかないよう,2週間,交替で我が家に泊まってくださいました。世界中のエホバの証人は,確かに『彼らの間に愛』を有しています。―ヨハネ 13:35。

「私たちの家族に慰めを差し伸べ,哀悼の意を表するよう派遣された,パンアメリカン航空の代表者の女性は,『私は皆さんを慰めに来たのですが,逆に慰められました。この度,こちらの皆さんには,ほかの人たちとは違う何かがあることに気づきました』と述べました。その意味を尋ねられた時,その女性は,『こちらの皆さんは,本当に互いを気遣っています』と答えました。

「感謝すべきことに,私たちは聖書を理解し,『時と予見しえない出来事』による犠牲者が確かに出ることを知っています。(伝道の書 9:11)このことを理解しているので,私たちは決して,ギャロウェーのカトリック司教がしたように,この惨事に関して不当にも神を責めたり,冒とくしたりはいたしません。息子の死は,神の責任ではありません。あの司教は,エホバは愛の神ではないと言っているようなものです。―ヨハネ第一 4:8。

「また,この事故で学生さんを亡くした,シラキュース大学の友愛会の寮母は,『ああいう連中は地獄に吹っ飛ばしてやるべきよ』と言いましたが,私たちは,そのようにしてテロリストに対する復しゅうを求めることもしません。そうした事柄は,『復しゅうはわたしのもの,わたしが返報する』と言われる神にゆだねます。―ローマ 12:19。

「最後に,これも重要なことですが,すばらしい復活の希望は,愛する息子に再会するまで,毎日私たちを支えてくれるでしょう。昔の人ヨブは,『人が死ねば,また生きられるでしょうか』と尋ねました。聖書はその質問に対して,イザヤ 26章19節で,『あなたの死者たちは生きます。……それらは起き上がります』と答えています。息子が,神のみ前で良い名を得て,エホバの証人として忠実のうちに死んだことは,私たちにとって慰めです。神は復活の時にその名を思い出してくださるでしょう。(伝道の書 7:1,脚注。ヨハネ 5:28)確かに,息子を失った悲しみは感じますが,復活の希望があるので,『希望を持たないほかの人々のように悲しむことはありません』」。―テサロニケ第一 4:13。

ポールが死んで妻のドミニクが残されました。ドミニクはフランスのパリに住むエホバの証人であり,ポールの両親と同じように感じています。そしてやはり,夫を失った悲劇を神の責任とは考えていません。勇気と希望をもって将来に立ち向かっています。

人々は,神が悪を許さなくなる時が来ることを本当に望んでいるか

昔,ヨブという名の人は,エホバからのものではない災いに遭っていましたが,「不当なことをなさるのは,あなたにとって善いことでしょうか」と尋ねてエホバを非難しました。エホバはそれに対する答えとして,「あなたは自分が正しい者とされるために,わたしを邪悪な者とするつもりか」と問われました。(ヨブ 10:3; 40:8)神はヨブを教え諭すため,公正,知恵,力,愛というご自分の属性を反映する天地の創造物を幾つも回顧されました。(ヨブ 38-41章)ヨブは自分の間違いと自分のことばかり気にかけている態度に気づき,「私は撤回し,塵と灰の中でまさしく悔い改めます」と言いました。―ヨブ 42:6。

人は,自分自身の罪の行ないによって,自分や他の人々に多くの災いをもたらします。自分自身は,悪を許し,悪を行なうにもかかわらず,神が悪を許しておられることを非難するのです。(ローマ 2:1,21-24と比較してください。)人の悪にはたくさんの種類があります。うそ,だますこと,盗み,圧制,淫行,姦淫,同性愛行為,殺人,銃や爆弾の製造,戦争や革命など,あらゆるものに自己正当化や偽善や冒とくが満ちています。社会学者の中には,特定のグループに対する偏見や抑圧によって,社会は,反乱が起きる基盤や,捨て鉢になった人々が ― 言い訳できることではありませんが ― 過激なテロリストになり,関係のない無実の人々を殺すような基盤を作りだしてきた,と強く主張する人さえいます。(出エジプト記 1:13,14; 列王第一 12:12-14,16,19; ミカ 7:3,4; マタイ 7:12と比較してください。)確かに,「人が人を支配してこれに害を及ぼした」という伝道の書 8章9節の言葉は,真実です。

もし神が人間の悪を許されなかったなら,もし悪を阻むために力ずくで介入されていたなら,自分たちの自由が侵されているという,人間の抗議の大合唱が高い天にまで達していたことでしょう。人間は実際,神が人間の個人的な悪を許してくださることを望んでいますが,悪をまいてもその結果を刈り取らないですむことを願っているのです。―ガラテア 6:7,8。

そうした人々には,ヨブが示したような正直さと謙遜さが欠けています。ヨブは,自分の災いの源がエホバではないことを理解した時,悔い改めました。今日の社会は,神と共に歩んではおらず,それゆえに,その歩みによる災いを刈り取っています。『自分の歩みを導くことさえ,歩んでいるその人に属しているのではない』からです。(エレミヤ 10:23)幾千年にもわたる人間の歴史は,これが真実であることを証明しています。

しかし,この世代が終わる前に,キリストの王国がサタン的なこの事物の体制に取って代わり,こうした状況は変化します。(ダニエル 2:44。マタイ 24:34。コリント第二 4:4。ヨハネ第一 5:19)その時には,『嘆きも,涙も,苦痛も,死ももはやない』のです。エホバ神が,「見よ! わたしはすべてのものを新しくする」と言っておられるからです。―啓示 21:1,4,5。ペテロ第二 3:13。

[15ページの図版]

接客乗務員ポール・ギャレット

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする