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    若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え,第2巻
    • セクション9

      霊的成長

      一番大変だと思うものはどれですか。

      ❏ 聖書を研究する。

      ❏ エホバ神に定期的に祈る。

      ❏ 自分の信仰について他の人(特に学校の友達)に話す。

      ❏ 聖書の規準に従うのがなぜ賢明かを理解する。

      一番大変だと思う事柄に関してどんなことを目標にしたいか,下に書いてみましょう。

      __________

      34章から38章では,どうすれば自分の霊性を強め,聖書の規準に従い,人生に方向づけと目的を与える目標を定められるか,知ることができます。

  • なぜ聖書の規準に従うべきなのだろう
    若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え,第2巻
    • 34章

      なぜ聖書の規準に従うべきなのだろう

      あなたは学校の食堂で二人の女の子と昼食を取っています。すると,最近転校して来た男の子が食堂に入って来ます。

      一人の子がこう切り出します。「ねえ,ブレットはあなたのことが好きなのよ。あなたをじっと見ているでしょ。何だかくぎづけって感じ」。

      もう一人の子があなたの方に身を乗り出し,「それに,付き合っている子はいないんだって」とささやきます。

      わざわざ言われなくても知っています。ついこの間,ブレットから自宅のパーティーに誘われたのです。もちろん断わりましたが,行っていたらどうなっただろうとひそかに考えていました。

      すると突然,最初の子がこう言います。

      「残念! わたしには彼氏がいるんだ。そうでなかったら今すぐブレットと付き合うんだけどなあ」。

      そして,けげんそうにあなたを見ます。ああ来るな,とあなたは思います。

      「ねえ,どうして男の子と付き合わないの?」

      恐れていた質問です。内心では,だれかと付き合いたいのです。でも,デートは結婚する用意ができるまで待つのが最善だと言われてきました。デートができないのは……

      「宗教のせいなんでしょ?」と二番目の子。

      『何で分かるの?』とあなたは思います。

      その子があざけるようにこう言います。「いつも聖書,聖書,聖書だよね。たまには少しぐらい楽しいことができないの?」

      聖書の規準に従おうとして,ばかにされたことがありますか。もしあるなら,何かを得損なっているのではないかと感じたかもしれません。デボラという少女も,そのように感じました。「聖書の規準は厳しすぎると思いました。学校の友達の気ままな生き方をうらやましく感じました」と語っています。

      現実を認識する

      経験は最良の教師とよく言われますが,それはいつでも真実であるとは限りません。実際,詩編作者アサフのように,他の人の過ちから学ぶことは賢いだけでなく,聖書に調和したことでもあります。アサフは一時期,神の規準は厳しすぎると考えました。しかし,神の道を捨てた人たちの歩みを調べることによって,現実を認識しました。アサフはのちほど,その人たちが「滑りやすい地」にいると結論しました。―詩編 73:18。

      こうしたことを念頭に置いて,若い人たちが語った以下の言葉に注目してください。一時期,聖書の規準を捨てて,性の不道徳に陥った人たちの言葉です。

      ● どんなことが考えや行動に影響を与えましたか。

      デボラ: 「学校では,みんな付き合っている子がいて,楽しそうでした。友達と一緒にいて,みんながキスしたり抱き合ったりしているのを目にすると,うらやましさや寂しさを感じました。わたしは好きな男の子のことをよく何時間も考えていました。そのため,その子と一緒にいたいという気持ちが強まりました」。

      マイク: 「性を美化するものを読んだり見たりしていました。友達と性について話すうちに好奇心が高まりました。そして,ある女の子と二人きりでいた時に,体に触れ合ったりしてもセックスまでは行かずにすむ,いつだってやめられると思ったのです」。

      アンドリュー: 「僕はインターネットでいつもポルノを見ていました。お酒をたくさん飲むようになり,聖書の道徳規準に全く敬意を持たない若者たちとよくパーティーへ行きました」。

      トレーシー: 「結婚していないのにセックスをするのはいけない,と頭では分かっていましたが,それを憎んでいませんでした。結婚する前に性関係を持つつもりはありませんでした。でも,感情が理性を圧倒してしまったんです。しばらく良心が麻痺してしまい,罪の意識を少しも感じませんでした」。

      ● そうした生き方をして幸福になりましたか。

      デボラ: 「最初は,自由になった,やっと友達に溶け込めると感じ,うれしかったのですが,そうした気持ちは長く続きませんでした。自分は純真さを失い,汚れていて,つまらない人間だと思うようになりました。純潔を守らなかったことを本当に後悔しています」。

      アンドリュー: 「間違った欲望に容易に屈するようになりました。しかし同時に,罪悪感に駆られ,自己嫌悪に陥りました」。

      トレーシー: 「不道徳のために,わたしの青春はめちゃめちゃになりました。自分たちは楽しくやっていけると思っていたのですが,そうなりませんでした。互いに相手を苦しめ,惨めにさせ,傷つけました。毎晩,ベッドの中で泣きながら,エホバの方法で行動していればよかったと後悔しました」。

      マイク: 「自分の一部が死んでしまったように感じました。自分の行動が他の人に与えた影響から目をそらそうとしましたが,できませんでした。快楽を求めて人を傷つけてしまったことを思い知らされ,つらい気持ちになりました」。

      ● 聖書の道徳規準は厳しすぎると思っている若者に,どんなアドバイスをしたいと思いますか。

      トレーシー: 「エホバの規準に従い,同じようにしている人たちと交わってください。そのほうが幸せになれます」。

      デボラ: 「自分や自分の望む事柄だけが関係しているわけではありません。自分の行動は他の人にも影響を与えるのです。そして神のアドバイスを無視するなら,自分自身も傷つけることになります」。

      アンドリュー: 「人生経験が少ない時期は,友達の生き方が刺激的に思え,友達の態度に染まりやすいものです。それで,友達を賢明に選ぶ必要があります。エホバに依り頼むなら,ひどく後悔せずにすむでしょう」。

      マイク: 「エホバが与えてくださっている極めて貴重なものの中に,尊厳や貞潔さがあります。自分をコントロールできずに,そうした賜物を手放すのは,自分を安売りするようなものです。自分の抱えている問題を親や円熟した人に話すのです。もし間違いをおかしたなら,すぐそのことを打ち明けて状況を正してください。エホバの方法で物事を行なうなら,真に平安な気持ちを抱けます」。

      聖書の規準 ― 束縛するもの? それとも保護するもの?

      エホバは「幸福な神」です。そして,あなたも幸福であるようにと望んでおられます。(テモテ第一 1:11。伝道の書 11:9)聖書に記されている規準は,わたしたちの益になります。確かに,自由を制限し束縛する拘束衣のように見ることもできるでしょう。しかし実際のところ,聖書の道徳律は人を保護するシートベルトのようなものなのです。

      あなたも聖書に信頼を置くことができます。聖書の規準に従う生き方を選ぶなら,エホバを喜ばせるだけでなく,あなた自身も益を得るのです。―イザヤ 48:17。

      次の章では…

      あなたも神の友になれます。その方法を調べてみましょう。

      かぎとなる聖句

      『わたし,エホバは,あなたの神,あなたに自分を益することを教える者である』。―イザヤ 48:17。

      アドバイス

      聖書の規準に従うのが賢明であることを弟や妹にどのように説明できるか,考えてください。自分の信じている事柄について話すのは,信仰を強める効果的な方法です。

      知っていましたか

      エホバとの関係はほんの一瞬で損なわれてしまうことがあります。しかし,修復するには何年もかかる場合があります。

      やろうと思うこと

      聖書の規準に従うのが賢明であることを理解するために,こうする __________

      世の規準に従っている人をうらやましく思うようになったら,こうする __________

      この章の内容で親に聞きたいこと __________

      考えてみましょう

      ● 神の律法に従わないことの結果に関しては,経験は最良の教師という言葉が当てはまらないのはなぜですか。

      ● デボラ,マイク,アンドリュー,トレーシーの言葉から,どんなことを学びましたか。

      ● 聖書の規準は制限が多いとみなす人がいるのはなぜですか。しかし,それはなぜ近視眼的な見方だと言えますか。

      [285ページの拡大文]

      “悪行のために懲らしめを受けて打ちのめされるほうが,悪行を隠そうとして苦しむよりましです。”― ドナ

      [288ページの図版]

      聖書の規準は幸福の妨げとなるどころか,あなたを保護する

  • 手本にしたい人 ― アサフ
    若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え,第2巻
    • 手本にしたい人 ― アサフ

      アサフは困難な時期を経験しています。周りの人たちはみな神の律法を破り,何の罰も受けていないように見えます。そのため,神を喜ばせようと努力する価値があるだろうか,と疑問に思うようになります。こう述べています。「わたしが自分の心を清めたことも,潔白のうちに自分の手を洗うことも,確かに無駄なことなのだ」。しかし,アサフは深く考え,見方を変えます。邪悪な者たちがどんなに楽しんでいても,それは一時的にすぎないことに気づいたのです。アサフはどんな結論を下したでしょうか。エホバにこう歌っています。「わたしにとって,あなたのほかに,地には何の喜びもありません」。―詩編 73:3,13,16,25,27。

      あなたも,神の規準に従って生きることの価値に疑問を抱くことがあるかもしれません。しかしアサフのように,表面に現われていない部分に目を向けましょう。エホバの律法を無視する人たちの状況について考えてください。その人たちは本当に平安でしょうか。神に忠実を保つ人たちにはない幸福の秘訣を何か持っているでしょうか。そのようにじっくり考えていくなら,あなたもきっと,「神に近づくことは良いことなのです」というアサフの言葉に同意できるでしょう。―詩編 73:28。

  • どうすれば神の友になれるだろうか
    若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え,第2巻
    • 35章

      どうすれば神の友になれるだろうか

      ジェレミーはとても悲しい経験を通して,神の友であることの価値を認識するようになりました。こう言います。「12歳の時,父が家を出て行きました。ある晩,ベッドで祈り,父が帰ってくるようにしてください,とエホバに懇願しました」。

      ジェレミーは失意のうちに聖書を読み始め,詩編 10編14節に来た時,深い感動を覚えました。そこにはエホバについてこう書かれていたのです。「不幸な者,父なし子は,あなたに身をゆだねます。あなたは自らその助け手となってくださいました」。ジェレミーはこう述べています。「エホバが僕に語りかけて,あなたを助けよう,わたしがあなたの父だ,と知らせてくださっているように思いました。父としてエホバ以上の方がいるでしょうか」。

      あなたがジェレミーと同じような状況にあるかどうかは別として,聖書によれば,エホバはあなたがご自分の友になるようにと願っておられます。事実,聖書は,「神に近づきなさい。そうすれば,神はあなた方に近づいてくださいます」と述べています。(ヤコブ 4:8)これが何を意味するか,考えてください。エホバ神は,目に見えず,あなたと対等の仲間ではないとはいえ,ご自分の友となるようあなたに勧めておられるのです。

      とはいえ,神との友情を築くには努力が求められます。例えで考えてみましょう。室内に置いた鉢植えは,ほうっておくと枯れてしまうことは知っているでしょう。元気に育てるには,定期的な水やりや適した環境が必要です。神との友情についても同じことが言えます。では,神との友情を育てるには,どうしたらよいでしょうか。

      研究の重要性

      友情には,双方向のコミュニケーション,つまり聴くことと話すことの両方が関係します。神との友情も同じです。聖書を読んで研究するなら,神がわたしたちに語っておられる事柄を聴くことができます。―詩編 1:2,3。

      確かに,勉強することはあまり好きではないかもしれません。テレビを見たり,ゲームをしたり,友達と一緒に過ごしたりするほうがいいと思う若者は少なくありません。しかし,神との友情を培いたいなら,近道はありません。み言葉を学ぶことによって,神の言われることを聴く必要があります。

      でも心配しないでください。聖書の研究を骨の折れる仕事とみなす必要はありません。自分は勉強家でないと思っていても,楽しめるようになれます。まずすべきなのは,研究の時間を取り分けることです。「わたしは予定を立てています。朝一番に聖書を1章読んでいます」と言うのはライスという少女です。15歳のマリーヤの予定はそれとは異なっています。「毎晩,寝る前に聖書を少し読んでいます」と述べます。

      自分で計画的に研究していくに当たり,まず292ページを見てください。それから,神の言葉の研究を30分ほどできる時はいつか,書いてみましょう。

      __________

      時間の予定を立てるのは始まりにすぎません。いざ研究してみると,聖書は必ずしも読みやすいわけではないことに気づくでしょう。「聖書には,単調であまり面白くないところがあります」と率直に述べる11歳のジェズリエルに,あなたも同意するかもしれません。そう感じても,あきらめないでください。いつも,友であるエホバ神の言われることを聴くために時間を取っていると考えて,聖書の研究に取り組んでください。あなたが打ち込むほど,研究は楽しくて報いの多いものとなるでしょう。

      祈りは肝要

      祈りは神に話しかける手段です。神が与えてくださった祈りという備えがどんなに驚くべきものか,考えてみてください。昼夜を問わず,どんな時でもエホバ神に呼びかけることができます。神はいつでも聞いてくださいます。それだけでなく,神はあなたの祈りを聞きたいと願っておられるのです。それで聖書は,「事ごとに祈りと祈願をし,感謝をささげつつあなた方の請願を神に知っていただくようにしなさい」と勧めているのです。―フィリピ 4:6。

      この聖句が示すとおり,エホバに話せる事柄はたくさんあります。それには,自分の問題や心配事などが含まれるかもしれません。また感謝している事柄を含めることもできるでしょう。あなたは友達から何か良いことをしてもらったなら,感謝を述べるのではありませんか。エホバに対しても同じことを行なえます。エホバはほかのどんな友達よりもずっと多くのことをあなたのためにしてくださっているのです。―詩編 106:1。

      あなたがエホバに感謝している事柄を幾つか書いてみましょう。

      __________

      確かに,不安や心配事が心に重くのしかかることもあるでしょう。しかし,詩編 55編22節にはこうあります。「あなたの重荷をエホバご自身にゆだねよ。そうすれば,神が自らあなたを支えてくださる。神は義なる者がよろめかされることを決してお許しにならない」。

      あなたが祈りに含めたいと思う気がかりな事柄を書きましょう。

      __________

      個人的な経験

      神との友情には,無視できない別の面があります。詩編作者ダビデは,「エホバが善良であることを味わい知れ」と書きました。(詩編 34:8)ダビデがこの詩編 34編を作ったのは,ある恐ろしい経験を切り抜けた直後でした。ダビデは自分を殺そうとするサウル王のもとから逃げていました。それ自体つらく苦しい経験です。しかも,敵であるフィリスティア人の間に身を隠さなければなりませんでした。死が避けられないように思える状況で賢く行動したダビデは,狂気を装って逃れることができました。―サムエル第一 21:10-15。

      ダビデは自分が巧みだったために間一髪で逃れられたと考えるのではなく,誉れをエホバに帰しました。詩編 34編の前のほうでこう書いています。「わたしが尋ねると,エホバはわたしに答えてくださり,わたしのすべての怖れからわたしを救い出してくださった」。(詩編 34:4)ですから,ダビデは自分自身の経験をもとに,「エホバが善良であることを味わい知れ」と勧めることができたのです。a

      自分の生活の中でエホバが気遣ってくださっていることを示すような経験を何か思いつきますか。もしあるなら,下に書いてみましょう。ヒント: 目をみはるようなことでなくてもよいのです。毎日のちょっとした祝福,当たり前に思ってしまいそうなものを考えてみてください。

      __________

      あなたは親から聖書について教えてもらったかもしれません。もしそうなら,それは祝福です。それでも,あなた自身が神との個人的な友情を築く必要があります。もしまだそうしていないなら,この章の情報を活用して,友情を築き始めてください。エホバは努力を祝福してくださるでしょう。「求めつづけなさい。そうすれば与えられます。探しつづけなさい。そうすれば見いだせます」と聖書は述べているからです。―マタイ 7:7。

      第1巻,38章,39章も読んでみましょう

      次の章では…

      他の人に神について話すのは難しいと感じていますか。自分の信じている事柄をどのように説明できるか考えてみましょう。

      [脚注]

      a 「味わい知れ」という部分を「身をもって知りなさい」,「自分で見いだしなさい」,「経験によって知るでしょう」と訳している聖書もあります。―「現代英語訳」,「今日の英語訳」,「基礎英語聖書」。

      かぎとなる聖句

      「自分の霊的な必要を自覚している人たちは幸いです」。―マタイ 5:3。

      アドバイス

      聖書を毎日5ページ読めば,1年ほどで読み通すことができます。

      知っていましたか

      あなたがこの本を読んでいることや,聖書に基づく助言にこたえ応じていることは,エホバがあなたに個人的な関心を抱いておられることを示すものです。―ヨハネ 6:44。

      やろうと思うこと

      聖書の個人研究からもっと益を得るために,こうする __________

      もっと定期的に祈るために,こうする __________

      この章の内容で親に聞きたいこと __________

      考えてみましょう

      ● どうすれば聖書の個人研究をもっと楽しいものにできますか。

      ● エホバが不完全な人間の祈りを聞きたいと思っておられるのはなぜですか。

      ● どうすれば自分の祈りの質を改善できますか。

      [291ページの拡大文]

      “小さいときは,いつも同じような祈りをしていました。でも今は,その日その日の良かったことや悪かったことについて祈るようにしています。全く同じ日というのはないので,決まりきった祈りにならずにすみます。”― イブ

      [292ページの囲み記事/図版]

      聖書を掘り下げる

      1. 聖書の中で読みたいと思う部分を選ぶ。理解できるよう知恵を祈り求めます。

      2. その部分を注意深く読む。時間をかけましょう。読みながら想像力を働かせてください。自分の感覚をできるだけ働かせましょう。出来事を見たり,登場人物の声を聞いたり,空気のにおいをかいだり,食物を味わったりするのです。その情景を頭の中で再現してみましょう。

      3. 読んだ事柄について考える。次のように自問してください。

      ● エホバはなぜこの記述をみ言葉に含められたのだろう。

      ● 登場人物のうち,見倣うとよいのはだれだろう。警告の例となるのはだれだろう。

      ● ここから,どんな実際的な教訓を引き出せるだろう。

      ● ここから,エホバとエホバの物事の行ない方についてどんなことを学べるだろう。

      4. エホバに短い祈りをささげる。その研究からどんな点を学んだか,それをどのように生活に当てはめようと思っているかを神に話してください。み言葉 聖書という贈り物を与えてくださったことをいつもエホバに感謝してください。

      [図版]

      「あなたのみ言葉はわたしの足のともしび,わたしの通り道の光です」。―詩編 119:105。

      [294ページの囲み記事/図版]

      第一のものを第一に

      忙しすぎて祈れませんか。聖書を研究する時間がないでしょうか。それは多くの場合,優先順位をどのように定めるかにかかっています。

      実験してみましょう: バケツに大きな石を幾つか入れます。そこに砂をバケツいっぱいに満たします。バケツには石と砂が入っています。

      次に,バケツを空にします。石と砂は取っておいてください。今度は順番を逆にします。まずバケツに砂を入れ,それから石を入れてみてください。全部は入らないのではありませんか。それは,最初に砂を入れたからです。

      要点は何でしょうか。聖書は,「より重要な事柄を見きわめるように」と述べています。(フィリピ 1:10)レクリエーションなどの小さなものを第一にすると,大きなもの,つまり霊的なことをする時間が十分取れないように感じるでしょう。でも,先ほどの聖書の諭しに従うなら,王国の関心事だけでなく,レクリエーションのためにも時間がある程度取れることが分かるでしょう。結局は,バケツに何を最初に入れるか,ということなのです。

      [290ページの図版]

      室内に置かれた鉢植えと同じように,神との友情も育てていく必要がある

  • 神を信じている理由をどのように説明できるだろう
    若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え,第2巻
    • 36章

      神を信じている理由をどのように説明できるだろう

      自分の信じていることをクラスメートに話すのをためらってしまう一番の理由は何ですか。

      ❏ 聖書の知識が不足している

      ❏ からかわれるのが怖い

      ❏ どのように会話を始めたらいいかが分からない

      自分の信じていることについて一番話しやすいと思う方法はどれですか。

      ❏ 一人の生徒に話す

      ❏ クラス全体の前で話す

      ❏ 聖書が教えている事柄についてレポートを書く

      あなたがきっかけを作れたら聖書の話し合いに応じると思うクラスメートの名前を書いてください。__________

      クラスメートの間では,神についての話はあまり人気のある話題ではないでしょう。ほかのこと,例えばスポーツや服や異性について触れると,たいてい話が盛り上がります。ところが,神の話をすると,途端に気まずい沈黙が漂うかもしれません。

      それは,友達が神を信じていないからというわけではありません。神を信じている若者も少なくないのです。とはいえ,神について話すのをきまり悪く思う人もいます。『そんな話はみんなに受けない』と思っているのかもしれません。

      あなたはどうか

      神についてクラスメートに話す気になれないとしても,気持ちは分かります。仲間外れにされたり,もっと悪いことに笑いものにされたりして,うれしいと感じる人はいません。自分の信じていることについて話すと,そうなるのでしょうか。そういうこともあります。しかし一方で,友達が意外な反応を示すという場合もあります。中には,この世界はどうなるのだろうか,どうして世の中にこんなに問題が多いのだろうか,といった疑問の答えを探している子も少なくないのです。友達は多分,こうした点について,大人と話すよりも自分と同年代の人と話し合うことを好むでしょう。

      とはいえ,宗教について話すとなると,気後れするかもしれません。でも,狂信者のようになる必要はありませんし,細かな点まで正確に話せるだろうかと心配する必要もないのです。自分の信じていることを話すのは,楽器を演奏することと少し似ています。最初は難しいことでしょう。でも練習すればだんだん易しくなり,努力は報われます。では,会話をどのように始めることができますか。

      普通,会話の糸口にしやすい事柄は何かしら見つかるものです。例えば,学校の授業で,最近の出来事が取り上げられるなら,聖書の見方を述べることができます。あるいは,クラスメートの一人に話してみることもできるでしょう。もっと簡単な方法は,あるクリスチャンの若者たちが行なっているように,自分の机の上に聖書の出版物を置いて,クラスメートの注意を引くかどうか見ることです。多くの場合,それは注意を引き,話し合いになります。

      あなたは今挙げた中で,どの方法を試してみたいと思いますか。__________

      自分の信じていることについてクラスメートに話せる方法をほかにも思いつきますか。もしあれば,下に書いてみましょう。

      __________

      学校の課題そのものが,自分の信仰について証言する機会となることもあります。例えば,授業で進化論が扱われる場合,どうしますか。創造を信じている理由をどのように説明できるでしょうか。

      創造を信じる理由を説明する

      「授業で進化論が取り上げられたのですが,僕の教えられてきた事柄とは何もかも違いました。進化が事実として扱われ,反論できない感じでした」とライアンは言います。ラクエルという少女もこう言います。「社会の先生が,次の授業で進化論を取り上げる,と言ったとき,うわーどうしようと思いました。みんなの意見がぶつかり合うこの問題に関して,わたしの立場を授業中に説明しなければならないからです」。

      授業で進化論が取り上げられたら,あなたはどんな気持ちがしますか。あなたは,神が「すべてのものを創造」されたと信じています。(啓示 4:11)また,優れた知恵をもって設計されたことの証拠は至るところに見られます。ところが教科書では,生物は進化してきたと教えられていて,先生もそのように言います。そうした“専門家たち”に反論することなどできるでしょうか。

      安心してください。進化論についてあなたと同じように感じている人はほかにもいます。実は,科学者の中にも進化論を受け入れていない人がかなりいるのです。学校の先生や生徒の中にも信じていない人は少なくありません。

      とは言っても,創造を信じている理由を説明するには,創造について聖書が実際に教えている事柄をはっきり理解する必要があります。聖書が直接述べていない事柄を問題にする必要はありません。幾つかの例について考えましょう。

      理科の教科書には,地球と太陽系は何十億年も前から存在している,と書かれています。聖書には,地球を含む宇宙全体が創造の一日目より前に存在していたと記されています。それで,地球や太陽系が何十億年も前から存在していた可能性は十分にあります。―創世記 1:1。

      学校の先生は,地球がわずか6日間で創造されたとは考えられない,と言います。聖書は,創造の6日間の各々の日が文字どおりの24時間だったとは述べていません。

      授業の中で,動物や人間が長い間に変化してきたという例が取り上げられました。聖書は,神が生き物を「その種類にしたがって」創造した,と述べています。(創世記 1:20,21)そのことは,生命が無生のものから発生したとか,神が一つの細胞から進化の過程を開始させた,といった考えを支持するものではありません。とはいえ,それぞれの「種類」には数多くの変種が現われる可能性があります。ですから,それぞれの「種類」内で変化が生じることを聖書は否定していません。

      この章をここまで読んできて,先生やクラスメートが次のように言ったら,どのように話したいと思いますか。

      「人間は進化の産物だということは,科学によって証明されている」。__________

      「神は見えないから信じない」。__________

      信じている事柄に確信を持ってください

      あなたがクリスチャンの家庭に育ったのであれば,創造を信じているのは,単にそう教えられてきたからかもしれません。しかし,かなり成長した今は,信じている事柄の確かな根拠を理解し,「理性」によって神を崇拝したいと思うでしょう。(ローマ 12:1)それで,『わたしは何に基づいて創造者の存在を確信しているのだろう』と自問してみてください。14歳のサムは人体の造りに注目し,こう言います。「とても精密で複雑です。各部すべてがうまく連携して働きます。人間のこの体が進化によるものとは考えられません」。ホーリーという16歳の少女も,こう述べています。「糖尿病と診断されたので,体の機能についていろいろと勉強しましたが,驚くことばかりでした。例えば膵臓は,胃の後ろに隠れた小さな臓器ですが,血液やほかの臓器がうまく機能するのに本当に役立っているんです」。

      あなたが創造者の存在を確信している理由を以下に三つ書いてください。

      1. __________

      2. __________

      3. __________

      神や創造を信じているからといって,何もきまり悪く思ったり恥ずかしがったりすることはありません。証拠からして,わたしたち人間が優れた知恵をもって設計され造られたと考えるのは,全く理にかなったことなのです。

      結局のところ,論理を無視した信仰を大いに必要とするのは,創造ではなく進化のほうです。実際,理由もなく偶然に生じた数々の奇跡を信じる必要があるからです。理性を働かせてじっくり考えれば,自分がなぜ神を信じているのかを説明する自信もわいてくるでしょう。

      次の章では…

      あなたは自分と同じ年ごろの子がバプテスマを受けるのを目にします。あなたもその段階に進む用意ができていますか。

      かぎとなる聖句

      『わたしは良いたよりを恥じてはいません。実際それは,信仰を持つすべての人にとって,救いのための神の力なのです』。―ローマ 1:16。

      アドバイス

      自分の信じていることについて話す時,顔の表情や態度にも気をつけましょう。きまり悪そうに話すなら,周りの子からあざけられやすくなるかもしれません。一方,学校の友達が自分の意見を述べる時のように確信をこめて話すなら,友達からの敬意を得やすくなるでしょう。

      知っていましたか

      先生方の中には,進化を証明するよう求められると,それができないことに気づき,進化論を受け入れているのは単にそう教えられてきたからにすぎないということを認めるようになる人がいます。

      やろうと思うこと

      クラスメートと聖書についての話し合いを始めるために,こうできる __________

      なぜ創造者を信じているのかと聞かれたら,こう言う __________

      この章の内容で親に聞きたいこと __________

      考えてみましょう

      ● 自分の信じていることを他の人に話すのはなぜ重要ですか。

      ● 自分が創造を信じている理由を学校で話すとき,どんな方法だと話しやすいですか。

      ● すべてのものを創造した方に対する感謝をどのように表わすことができますか。―使徒 17:26,27。

      [299ページの拡大文]

      “学校は,わたしたちだけが伝道できる区域です。”― イライダ

      [298ページの図版]

      楽器の演奏と同様,自分の信仰について話すには技術が必要。でも,練習すれば上手に説明できるようになる

      [300,301ページの図版]

      信じている事柄を説明するのは不安ですか。そうした気持ちは克服できます

  • バプテスマを受けるべきだろうか
    若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え,第2巻
    • 37章

      バプテスマを受けるべきだろうか

      次の文は正しいですか,間違いですか。

      バプテスマはクリスチャンに求められている。

      ❏ 正しい

      ❏ 間違い

      バプテスマを受ける主な目的は,罪に陥らないよう自分をとどめること。

      ❏ 正しい

      ❏ 間違い

      バプテスマによって救いに至ることができる。

      ❏ 正しい

      ❏ 間違い

      バプテスマを受けていなければ,自分の行動に関して神に言い開きをしなくてもよい。

      ❏ 正しい

      ❏ 間違い

      友達がバプテスマを受けるなら,自分もバプテスマを受ける用意ができているということになる。

      ❏ 正しい

      ❏ 間違い

      神の規準に従っていて,神との友情を培い,自分の信じている事柄を他の人に話しているなら,当然バプテスマについて考えていることでしょう。しかし,その段階に進む用意ができたかどうか,どうすれば分かりますか。その答えを得る助けとして,まず上の文の正誤について考えてみましょう。

      ● バプテスマはクリスチャンに求められている。

      正しい。イエスは弟子たちにバプテスマを受けるよう指示されました。(マタイ 28:19,20)実際,イエス自身もバプテスマを受けました。キリストのあとに従うには,バプテスマに関して決定ができるほどに成長し,また受けたいと心から願うようになった段階で,バプテスマを受ける必要があります。

      ● バプテスマを受ける主な目的は,罪に陥らないよう自分をとどめること。

      間違い。バプテスマはあなたがエホバに献身したことを公に象徴するものです。献身は,何かを隠れてこっそり行なおうとするのをとどめる,感情の伴わない契約のようなものではありません。むしろ,エホバの規準に従って生きたいと願うので,自分の命をエホバにささげるのです。

      ● バプテスマによって救いに至ることができる。

      正しい。聖書は,バプテスマが救いを得るための重要な段階であると述べています。(ペテロ第一 3:21)しかしバプテスマは,災害に見舞われた場合のために加入する保険のようなものではありません。エホバを愛し,心をこめてエホバに永遠に仕えたいと願うので受けるのです。―マルコ 12:29,30。

      ● バプテスマを受けていなければ,自分の行動に関して神に言い開きをしなくてもよい。

      間違い。ヤコブ 4章17節はこう述べています。「正しいことをどのように行なうかを知っていながら行なわないなら,それはその人にとって罪なのです」。これは,バプテスマを受けているかいないかにかかわりなく,当てはまります。それで,何が正しいかを知っていて,自分の人生について真剣に考えられるほど成長しているなら,おそらく,親や他の円熟したクリスチャンと話し合う時と言えるでしょう。その話し合いを通して,バプテスマに向けてどのように進歩すればよいかが分かるでしょう。

      ● 友達がバプテスマを受けるなら,自分もバプテスマを受ける用意ができているということになる。

      間違い。バプテスマを受けようという決定は,本人が心から進んで行なうものでなければなりません。(詩編 110:3)バプテスマは,エホバの証人になるとはどういうことなのかを十分に理解し,その責任を担う用意ができていると確信してから受けるべきものです。―伝道の書 5:4,5。

      生き方を変える段階

      生き方を変える段階であるバプテスマは,数多くの祝福へとつながります。しかし同時に,あなたが個人的に行なったエホバへの献身にふさわしく生きる,という重大な責任が伴います。

      あなたはその段階に近づいていますか。もしそうなら,それは喜べることです。あなたの前には,考え得る最も大きな特権が控えているのです。それは,心をこめてエホバに仕え,エホバに本当に自分をささげていることを示すような生き方をするという特権です。―マタイ 22:36,37。

      次の章では…

      真に有意義な生き方をするため,どのように目標を定めることができるかを調べましょう。

      かぎとなる聖句

      「あなた方の体を,神に受け入れられる,生きた,聖なる犠牲として差し出しなさい。これがあなた方の理性による神聖な奉仕です」。―ローマ 12:1。

      アドバイス

      親に手伝ってもらって,あなたが霊的に進歩する上で助けとなってくれる人を会衆内で見つけてください。―使徒 16:1-3。

      知っていましたか

      バプテスマを受けることは,あなたが救われる者であることを示す「印」の肝要な部分です。―エゼキエル 9:4-6。

      やろうと思うこと

      バプテスマを目指して進歩するために,聖書の教えの中でもっとよく理解したいものは __________

      この章の内容で親に聞きたいこと __________

      考えてみましょう

      ● バプテスマが非常に重要な段階なのはなぜですか。

      ● 若い人がまだ早すぎるのにバプテスマを受けてしまう原因として,どんなことが考えられますか。

      ● 若い人は,賢明ではないどんな理由で献身とバプテスマをためらうかもしれませんか。

      [306ページの拡大文]

      “自分はバプテスマを受けたんだと意識していたので,賢明な決定を下し,良くない結果につながるような行動を避けることができました。”― ホーリー

      [307ページの囲み記事/図版]

      バプテスマについてよく尋ねられる質問

      バプテスマは何の象徴ですか。水に浸され,次いで引き上げられることは,自己本位な歩みに関して死に,エホバのご意志を行なうために生かされることを意味します。

      自分の命をエホバにささげるとは,どういう意味ですか。それは,自分自身に対する所有権を放棄し,神のご意志を行なうことを他の何よりも優先させると約束することです。(マタイ 16:24)バプテスマよりも前に,祈りのうちにエホバに正式に献身するのはふさわしいことです。

      バプテスマの前から,どんな生き方をしているべきですか。神の言葉と調和した生き方をし,自分の信じていることを他の人に語っている必要があります。また,祈りとみ言葉の研究によって,神との友情を培っていなければなりません。他の人から圧力を受けたからではなく,自分で選んだのでエホバに仕えているべきです。

      バプテスマを受けるべき特定の年齢がありますか。年齢は主要な要素ではありません。それでも,献身の意味が理解できるほど十分に成長している必要があります。

      バプテスマを受けたいのに親から待つようにと言われたら,どうすべきですか。親はあなたに,クリスチャンの生き方に関してもっと経験を積んでほしいと願っておられるのかもしれません。親のアドバイスを大切にし,その時間を用いてエホバとの友情を成長させてください。―サムエル第一 2:26。

      [308,309ページの囲み記事]

      ワークシート

      バプテスマを考えていますか

      以下の点を考慮し,自分の進歩の度合いをチェックしましょう。引照聖句を開いて読んでから,答えを書いてください。

      あなたは今,エホバに対する確信をどのように示していますか。―詩編 71:5。__________

      あなたは,自分の知覚力を訓練して正しいことと悪いことを見分けられるようになったことをどのように示していますか。―ヘブライ 5:14。__________

      どれほど頻繁に祈りますか。__________

      あなたの祈りはどれほど具体的ですか。また,エホバを愛していることが祈りの中でどのように表われていますか。―詩編 17:6。__________

      祈りに関するあなたの目標を何でも書いてみましょう。__________

      どれほど定期的に聖書の個人研究を行なっていますか。―ヨシュア 1:8。__________

      個人研究としてどんなことを行なっていますか。__________

      個人研究に関するあなたの目標を何でも書いてみましょう。__________

      あなたは意味深い仕方で宣教奉仕に携わっていますか。(例えば,聖書の基本的な教えを説明できますか。関心を示した人を再訪問していますか。家庭聖書研究を司会できるよう努力していますか。)

      ❏ はい ❏ いいえ

      親が出ていない時でも,奉仕に参加していますか。―使徒 5:42。

      ❏ はい ❏ いいえ

      宣教奉仕に関するあなたの目標を何でも書いてみましょう。―テモテ第二 2:15。__________

      あなたは自分が集会に定期的に出席していると思いますか。それとも定期的でないと思いますか。―ヘブライ 10:25。__________

      集会にどんな仕方で参加していますか。__________

      親が出席できない時でも(親の許しが得られるなら),出席していますか。

      ❏ はい ❏ いいえ

      あなたは神のご意志を行なうことを本当に喜びとしていますか。―詩編 40:8。

      ❏ はい ❏ いいえ

      あなたが仲間の圧力に抵抗した実際の例を挙げることができますか。―ローマ 12:2。__________

      エホバへの愛を強く保つために,どのようにしようと考えていますか。―ユダ 20,21。__________

      たとえ親や友達がエホバに仕えるのをやめたとしても,あなたは仕え続けますか。―マタイ 10:36,37。

      ❏ はい ❏ いいえ

      [310ページの図版]

      結婚と同じく,バプテスマは生き方を変える段階。軽く考えるべきものではない

  • どんな生き方をしたらよいのだろう
    若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え,第2巻
    • 38章

      どんな生き方をしたらよいのだろう

      「初めは,将来のことなんて気にしていませんでした。でも卒業が近づくにつれて,これから実際に社会に出て,実際に仕事に就き,実際にいろいろな支払いをするんだという実感がわいてきました」。―アレックス。

      家から遠く離れた所へ旅行する計画を立てているとしましょう。おそらく,まず地図を見て,どの道を通るのがいちばん良いかを決めることでしょう。将来の計画を立てることもそれと似ています。エホバの証人の支部事務所で奉仕しているマイケルという若者は,「本当にいろいろな選択肢があります」と述べています。では,非常に多い選択肢の中からどのように選んだらよいのでしょうか。「かぎとなるのは目標です」と,マイケルは言います。

      目標を,自分の目指している目的地とみなしてください。やみくもに歩き回るだけでは,そこに到達できないでしょう。いわば地図を取り出して行路を定めるほうが,はるかに勝っています。そうするなら,箴言 4章26節にある,「あなたの足の行路を平らにせよ」という諭しに従っていることになります。その句は「現代英語訳」では,「自分がどこに向かっているかを知りなさい」と訳されています。

      今後あなたは,神への崇拝,仕事,結婚,家族その他の肝要な事柄に関して,たくさんの重要な決定を行なうことになります。自分がどこに向かっているかをまず知るなら,賢明な選択がしやすくなるでしょう。それに加え,人生における行路を定めていく中で,無視してはならない要素が一つあります。

      「あなたの造り主を覚えなさい」

      真の幸福を得るには,賢王ソロモンの述べた,「まだ若いうちに,あなたの造り主を覚えなさい」という言葉を心に留める必要があります。(伝道の書 12:1,「今日の英語訳」)つまり,神を喜ばせたいという願いに基づいて,人生におけるさまざまな選択を行なってゆくべきなのです。

      神を喜ばせることを優先させるのが大切なのはなぜでしょうか。聖書は啓示 4章11節でこう述べています。「エホバ,わたしたちの神よ,あなたは栄光と誉れと力を受けるにふさわしい方です。あなたはすべてのものを創造し,あなたのご意志によってすべてのものは存在し,創造されたからです」。天と地のすべての生き物は,創造者に恩義があります。あなたは,創造者が「命と息とすべての物」を与えてくださったことに感謝していますか。(使徒 17:25)エホバ神から与えられたものすべてに対する感謝ゆえに,ぜひとも何かお返ししたいという気持ちになるのではありませんか。

      創造者をしっかりと思いに留めている多くの若いエホバの証人は,全時間奉仕を行なってきました。では,あなたの前に開かれている胸の躍るような奉仕の分野について,幾つか考えてみましょう。

      開拓奉仕。正規開拓者は多くの時間を宣教奉仕に費やします。訓練と経験を通して,聖書の教え手としての技術を磨きます。

      必要の大きな所で奉仕する。王国宣明者があまりいない所に移動する人もいます。また,新しい言語を学んで近隣の外国語会衆で奉仕したり,外国へ移動したりする人もいます。a

      宣教者奉仕。健康で体力のある,資格にかなった開拓者が,外国で奉仕するための訓練を受けます。宣教者たちは興奮に満ちる充実した生活を送ります。

      ベテル奉仕。ベテル家族の成員はエホバの証人の支部事務所で奉仕します。聖書文書の生産や発送を行なう支部もあります。

      インターナショナル・サービス。インターナショナル・サーバントは他の国へ赴き,王国会館や大会ホールや支部施設の建設を援助します。

      宣教訓練学校。資格のある独身の長老と奉仕の僕が,組織上の事柄や公の話の面で訓練されます。卒業生の中には,外国での割り当てを受ける人もいます。

      行路を定める

      全時間奉仕は崇高な目標であり,計り知れない祝福をもたらします。とはいえ,前もってよく考える必要があります。例えば,こう自問してください。『自分には,自活する上で役に立つ,どんな能力や技術があるだろうか』。

      ケリーは開拓者になるという明確な目標があったので,仕事に関して行路を定めました。「自活しながら宣教を行なえる仕事を選ぶ必要がありました」と述べています。

      ケリーは職業科の高校に進み,それによって当初の目標をとらえることができました。「わたしがしたかったのは全時間宣教で,ほかのものは全部二の次でした」と言います。ケリーは自分の行なった選択に満足していて,「最善の決定ができたと思います」と語っています。

      導きを求める

      慣れない土地を旅行している場合,だれかに道を尋ねる必要が生じることもあるでしょう。将来の計画を立てる場合も同じです。他の人の意見を聞きましょう。箴言 20章18節は,「相諮ることによって計画は堅く立てられる」と述べています。

      親に導きを求めることは肝要です。それと共に,生き方に敬虔な知恵が表われている,円熟したクリスチャンにアドバイスを求めることもできます。ベテル家族の一員で20代のロベルトはこう勧めています。「会衆や近隣で良い手本となっている大人を見ることです」。

      だれよりもエホバ神は,あなたが人生において最大の幸福をもたらす選択ができるように助けたいと願っておられます。ですから,自分の将来に関して『何がエホバのご意志であるかを見分けてゆく』ための助けを神に求めてください。(エフェソス 5:17)生活のあらゆる面で,箴言 3章5,6節の次の諭しに従ってください。「心をつくしてエホバに依り頼め。自分の理解に頼ってはならない。あなたのすべての道において神を認めよ。そうすれば,神ご自身があなたの道筋をまっすぐにしてくださる」。

      もっと情報を得るために,「若い人は尋ねる ― どんな生き方をしたらよいのだろう」のDVDを見てみましょう。30以上の言語で入手できます

      [脚注]

      a 164ページを見てください。

      かぎとなる聖句

      「『わたしを試みるように』と,万軍のエホバは言われた。『わたしがあなた方に向かって天の水門を開き,もはや何の不足もないまでにあなた方の上に祝福を注ぎ出すかどうかを見よ』」。―マラキ 3:10。

      アドバイス

      全時間奉仕を何年も行なってきた人たちに近づいて,どうしてその奉仕を行なうことにしたのか,どんな祝福を受けてきたと感じているか,聞いてみましょう。

      知っていましたか

      電気が家電製品を動かすように,神が与えてくださる聖霊は,神への奉仕において多くを成し遂げるようあなたを動かすことができる。―使徒 1:8。

      やろうと思うこと

      奉仕からもっと喜びを得られるよう助けてもらうために,話してみたい人 __________

      この章の内容で親に聞きたいこと __________

      考えてみましょう

      ● あなたにはどんな能力や技術がありますか。

      ● エホバを賛美するために自分の能力をどのように用いることができますか。

      ● この章で紹介されている全時間奉仕の中で,いちばん魅力を感じるのはどれですか。

      [313ページの拡大文]

      “僕は両親をとても尊敬しています。宣教でのたゆみない熱心さや,家計が苦しい時のやりくり,全時間宣教を行なうよう励ましてくれたことなど,そのすべてが僕に良い影響を与えました。”― ジャロード

      [314ページの囲み記事]

      ワークシート

      自分の目標

      目標にしたいところにチェックをつけましょう。空欄は,自分なりの目標を立てたり,新しい目標を書いたりするために使いましょう。

      宣教の目標

      ❏ 奉仕時間を月に__________時間にまで増やす

      ❏ 出版物を毎月__________冊配布する

      ❏ 自分の信じていることを話すときに聖書を使う

      ❏ 再訪問を毎月__________件行なう

      ❏ 聖書研究を始める

      他の目標: __________

      研究の目標

      ❏ 聖書を毎日__________ページ読む

      ❏ 毎週の集会の予習をする

      ❏ 聖書に関連した次の論題を調査する __________

      会衆での目標

      ❏ 毎回の集会で,少なくとも1回は注解する

      ❏ もっと親しくなりたい年上の人に自分のほうから話しかける

      ❏ 会衆のお年寄りや体の弱い人を訪問する

      他の目標: __________

      記入した日 __________

      6か月後に見返して,目標をどの程度達成したか調べてみましょう。必要に応じて,目標を調整したり加えたりしましょう。

      [312ページの図版]

      目標があれば,自分のエネルギーを無意味に浪費しないで済む

  • 書いてみよう ― 霊的成長
    若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え,第2巻
    • セクション9

      書いてみよう ― 霊的成長

      あなたが霊的な目標をとらえる上で,どんなことが妨げとなっているかもしれませんか。

      __________

      それらを克服するために,どんな具体的な行動を取ることができますか。

      __________

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