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睡眠 ― ぜいたく? それとも不可欠?目ざめよ! 2003 | 3月22日
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深い眠り(ノンレム睡眠の第3,第4段階)の間は,血圧と心拍数が低下するため,循環系は休養することができ,心臓血管疾患の予防になります。
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睡眠 ― ぜいたく? それとも不可欠?目ざめよ! 2003 | 3月22日
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健康に不可欠
しかし,それだけではありません。睡眠によって,遊離基(フリーラジカル)― 細胞の老化にかかわり,さらにはがんを引き起こすと言われる分子 ― の代謝が促進されます。最近シカゴ大学が行なった研究では,11人の健康な若い男性を6日間,一日に4時間しか眠らせませんでした。その期間の終わりに,その若者たちの細胞の機能は60歳の人のようになっており,血液中のインシュリン濃度は糖尿病患者に匹敵するほどでした。睡眠が不足すると,白血球やコルチゾールというホルモンの生産も影響を受け,感染症や循環器系の病気にかかりやすくなります。
睡眠が心身の健康に不可欠であるのは間違いありません。初の睡眠研究センターを米国スタンフォード大学に設立したウィリアム・デメントの意見では,「睡眠は,どれだけ長生きするかを示す最も重要な指標らしい」のです。ブラジル,サンパウロにある睡眠研究センターの研究員デボラ・スシェキは,こう述べています。「睡眠不足の体で何が生じているかを知ったら,睡眠は時間の浪費で怠け者のものと決め込む前によく考えるだろう」。―上の囲み記事をご覧ください。
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