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睡眠 ― ぜいたく? それとも不可欠?目ざめよ! 2003 | 3月22日
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体内の生物時計は,化学物質によって制御されており,それらの物質の多くはすでに特定されています。その一つはメラトニンで,このホルモンが眠気を催させると考えられています。脳で作られるメラトニンが,眠りに入る前に体の代謝を低下させる,と考える科学者もいます。メラトニンが分泌されると,体温が下がって脳に流れ込む血液が減り,筋肉は徐々に緊張を失って弛緩状態になります。
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睡眠 ― ぜいたく? それとも不可欠?目ざめよ! 2003 | 3月22日
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睡眠中に体内でレプチンが分泌され,普通はこのホルモンが満腹になったことを体に知らせます。ところが,必要以上に起きていると,レプチンの生産量が減り,炭水化物を欲しくなるのです。
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睡眠 ― ぜいたく? それとも不可欠?目ざめよ! 2003 | 3月22日
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さらに,科学者たちは最近,ヒポクレチンあるいはオレキシンというタンパク質を発見しました。それは脳で作られて,目覚めているのに一役買っています。ヒポクレチンと食事の間には,どんな関係があるでしょうか。
物を食べると,体内でレプチンが作られ,満腹になったと感じます。そしてレプチンは,ヒポクレチンの生産を抑えます。言い換えれば,脳にレプチンが多いほど,ヒポクレチンが少なくなり,結果として眠くなります。国によっては,昼食後に一眠りして仕事を休むシエスタがあるのも,そのためかもしれません。
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