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インドの鉄道 ― 全土に張り巡らされた巨大ネットワーク目ざめよ! 2002 | 7月8日
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4,000年以上昔,インド北部にはれんが職人がいました。しかしそれらの人たちは,自分たちのれんががインド亜大陸の巨大な鉄道網に用いられるとは夢にも思わなかったことでしょう。
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インドの鉄道 ― 全土に張り巡らされた巨大ネットワーク目ざめよ! 2002 | 7月8日
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古代のれんが
英国統治期間中(1757年-1947年),インド亜大陸の鉄道は,軍隊の長距離輸送に理想的な手段となりました。インドで初めて鉄道が開通してから3年の間に,技師たちは,現在のパキスタンにある,カラチとラホールとを結ぶ線路を敷設しました。労働者たちは,レールを安定させるために敷く小石を入手することができませんでしたが,ハラッパという村の近くで窯焼きれんがを見つけました。スコットランド人の技師ジョン・ブラントンとウィリアム・ブラントンは,そのれんがが経済的でふさわしい代用物になると考えました。労働者たちが地中に埋まるそれら大量のれんがを掘り起こしている最中に,未知の言語が刻まれた粘土製の小型の彫像や印章も出土しました。それでも,最重要の鉄道建設工事が中断することはありませんでした。ハラッパで掘り出したれんがの上に,約160㌔におよぶ線路が敷設されました。65年後,考古学者たちはハラッパの遺跡を計画的に発掘し,4,000年以上昔の,古代メソポタミアと同時代のインダス文明の遺物を掘り出しました。
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