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インドのカトリック教会 ― これからどうなるか目ざめよ! 1987 | 9月22日
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ヒンズー・カトリック教会?
カトリックの信仰を少しでも違和感のないものとし,インド人になじみやすいものとするために,同教会は,その崇拝に順応性を持たせることを奨励してきました。そのようなわけで,カトリック教会の司祭でアーシュラマ(ヒンズー教徒の修業所)の床に座って祈とう書を読む人がいるかと思えば,西洋の賛美歌を歌う代わりにベーダの呪文を唱えたり,さまざまな儀式の前にヒンズー教のニラビラック(真ちゅう製の石油ランプ)の火をともしたりすることもあるようです。
カトリックのある平信徒の言葉を借りれば,「このアイデアが目指すところは,ヒンズー教や他の宗教における普遍的要素を見極め,それらの要素と関連を持つ表象物や儀式を我々の崇拝に取り入れて,その崇拝を補い,かつ支えること」にあります。ケララ州の数々の教会に見られる宗教儀式や崇拝の方式は明らかに,カトリックの伝統とヒンズー教の習慣とを融合させたものです。
教会の行く末
インド滞在中に法王は,モハンダス・ガンジーの教えに言及して,「あらゆる国民の指導者たる者は,世界の諸問題の解決策が人間の心のうちにあることを信じ,その信念に基づいて行動しなければならない」と説きました。さらに法王は,若者に対して,「いにしえの大聖の教えに従う」よう勧め,「彼らの言葉には『不朽の知恵と真理』が含まれており,それは人生において前進するよう若者を鼓舞する」と述べました。
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インドのカトリック教会 ― これからどうなるか目ざめよ! 1987 | 9月22日
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[15ページの図版]
ヒンズー教のヨガのスタイルで座っているイエス・キリストの像。下に記されているのは『オーム』の祈とう文で,その下にあるのはダビデの星
サリーを身に着け,額に小さな点を付けたマリア像
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