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ご存じでしたかものみの塔 2012 | 11月1日
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聖書時代には,どんなペンとインクが使われたのでしょうか。
葦のペン。西暦1世紀ごろのエジプトのもの
聖書には使徒ヨハネの書いた手紙が3通収められていますが,ヨハネは3通目の結びで,「わたしにはあなたに書くべきことがたくさんありましたが,インクとペンで書いてゆくことを望みません」と述べています。ヨハネの用いた原語のギリシャ語を字義どおりに訳せば,「黒い[インク]と葦」で書くのを望まない,ということです。―ヨハネ第三 13,「ギリシャ語聖書 王国行間逐語訳」(英語)。
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ご存じでしたかものみの塔 2012 | 11月1日
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大抵のインク,つまり「黒い」顔料は,煤や油煙を,接着剤ともなるゴムと混ぜ合わせたもので,乾燥させた状態で売られており,使う時には,水で溶いてちょうどよい濃さにする必要がありました。そのようなインクでパピルスや皮紙<パーチメント>に文字を書いた場合,インクはその表面で乾くだけで,染み込まなかったので,書き間違えたら,湿らせた海綿で拭って書き直すことも容易にできました。それで,書士は海綿を筆記用具の一つとして常備していました。古代のインクに関するこうした細かな点を知れば,聖書筆者たちが何を念頭に置きつつ,神の覚えの書から名前を拭い去られる,つまり消し去られることについて述べたのかも,推察できます。―出エジプト記 32:32,33。啓示 3:5,「王国行間逐語訳」。
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