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宇宙的な論争を永久に解決するものみの塔 1990 | 7月1日
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しかしこれまでのところ,エホバがモーセの律法契約の下にあった生来のイスラエルのために戦われたように,霊的イスラエルのために戦士なる神となって戦われたことは,いわゆるキリスト紀元の期間を通じて一度もありませんでした。神は,ユダヤ人に扇動されたローマの兵士が,カルバリでイエス・キリストを苦しみの杭につけて死刑にする事態をさえお許しになりました。それは,西暦70年にエルサレムが二度目の滅びを被る37年前のことでした。その滅びはローマ人によってもたらされました。
3,4 モーセの時代からヒゼキヤ王の時代に至るまで,神はご自分が戦士であることをどのように示してこられましたか。しかし霊的イスラエル人の場合,神の戦いと彼らの戦いに関してどんなことが言えますか。
3 預言者モーセの時代からエルサレムのヒゼキヤ王の治世に至るまで,エホバ神はイスラエル国民のために奇跡的な方法で戦われ,イスラエル人は凶器をもってエホバ神のもとで戦いました。(申命記 1:30; 3:22; 20:3,4。ヨシュア 10:42)しかし,霊的イスラエルの場合はそうではありません。エルサレム市外でのイエス・キリストの死から今世紀に至るまで,この戦士なる神が神のイスラエルのため,文字通りの戦いを行なわれたことはありません。
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宇宙的な論争を永久に解決するものみの塔 1990 | 7月1日
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エホバは近く軍事行動を再開される
7 エホバは戦士なる神として,どんな称号で呼ばれるようになりましたか。今も神はそのような地位を占めておられますか。
7 古代イスラエルの神は,エホバ ツェヴァーオート,つまり万軍のエホバとして知られ,そのように呼びかけられるようになりました。(サムエル第一 1:3,11)ローマ 9章29節(ジェームズ王欽定訳)でクリスチャンの使徒パウロは,イザヤ 1章9節に言及し,こう書いています。「万軍(英語,Sabaoth)の主,われらに胤を残したまうことなくば,われらソドムのごとくになり,ゴモラに等しかりしならん」。また,クリスチャンの弟子ヤコブは,「刈りし者たちの叫びは,万軍(英語,sabaoth)の主の耳に入れり」と書いています。(ヤコブ 5:4,欽定; アメリカ標準訳)このようにパウロもヤコブも,西暦1世紀に,神を万軍のエホバとして位置づけました。その後の18世紀間,神は古代イスラエルのために行なわれたような肉的な戦いを,霊的イスラエル,つまり神のイスラエルのためには行なわれませんでした。それでも神は,依然として万軍のエホバであられます。
8-10 (イ)天での戦争を許可したのはどなたですか。その戦いを行なうのにミカエルが最も適していたのはなぜですか。(ロ)天における戦争はどんな結果をもたらしましたか。また,エホバの大いなる日の戦争までに,どれほどの時間が残されていますか。
8 「異邦人の時」が終わった1914年にメシアの王国が誕生した時,エホバ神の天の領域で戦争が起こりました。(ルカ 21:24,欽定)その戦争を許可したのはだれですか。エホバ神ご自身です。神は即位したみ子をミカエルという名で戦場に送り出されました。このミカエルはその名に含まれている質問,つまり「だれか神のようであろうか」という質問に答えるのに最も適した方だからです。ミカエルは万軍のエホバの戦う代表者として,ただちに行動に出ました。
9 したがって,啓示 12章7節から10節にはこう記されています。「また,天で戦争が起こった。ミカエルとその使いたちが龍と戦った。龍とその使いたちも戦ったが,優勢になれず,彼らのための場所ももはや天に見いだされなかった。こうして,大いなる龍,すなわち,初めからの蛇で,悪魔またサタンと呼ばれ,人の住む全地を惑わしている者は投げ落とされた。彼は地に投げ落とされ,その使いたちも共に投げ落とされた。そして,わたしは大きな声が天でこう言うのを聞いた。『今や,救いと力とわたしたちの神の王国とそのキリストの権威とが実現した! わたしたちの兄弟を訴える者,日夜彼らをわたしたちの神の前で訴える者は投げ落とされたからである』」。
10 天におけるその戦いから70年余りが経過した現在,エホバの大いなる日の戦争が勃発して,神がご自身を万軍のエホバとして現在の人類の世代にお示しになるまでに,『短い時』しか残されていません。―啓示 12:12。ゼカリヤ 14:3。
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