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聖書の11番目の書 ― 列王記第一『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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3 (イ)列王記の書を書いたのは疑いもなくだれでしたか。どうしてそう答えますか。(ロ)それはいつ書き終えられましたか。列王記第一はどんな期間を扱っていますか。
3 列王記の書を書いたのはだれですか。これらの書の中で預言者たち,特にエリヤやエリシャの業が強調されていることは,筆者がエホバの預言者であることを示しています。言葉遣い,文章構成,および文体に見られる類似性は,エレミヤ書と同じ筆者であることを示唆しています。列王記やエレミヤ書にだけ出ていて,聖書のほかの書には出て来ないヘブライ語の言葉や表現は少なくありません。しかし,もしエレミヤが列王記を書いたのなら,どうしてエレミヤのことがその中で述べられていないのでしょうか。そうする必要はありませんでした。なぜなら,彼の業はその名の付されている書の中で扱われていたからです。その上,列王記はエレミヤの評判を高めるためではなく,エホバとその崇拝を大いなるものとするために書き著わされたのです。実際のところ,列王記とエレミヤ書は大半の部分で互いに補い合っており,一方が省いている点を他方が埋め合わせています。その上,例えば列王第二 24章18節から25章30節とエレミヤ 39章1節から10節; 40章7節から41章10節; 52章1節から34節の場合のように,並行記述もあります。ユダヤ人の伝承はエレミヤが列王記第一および第二の筆者であることを確証しています。
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