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  • 親族 ― わたしたちの最も身近な人たち
  • ごみの中から宝物
  • 職場で証言する
  • まったく驚くべき結末
  • 増加する人々を世話する
エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 2001
塔01 2/15 8–11ページ

ケニアでふさわしい人々を探す

ケニアは大自然の壮大な美しさに満ちた国です。青々と茂った森,広大な平原,灼熱の砂漠,雪に覆われた山々が,魅力的なこの国に美観を添えています。ケニアは,100万頭を超すヌーや絶滅の危機に瀕しているサイの生息地です。草原を横断するキリンの大きな群れを見ることもできます。

滑空する力強いワシから,甘美な歌声で明るい調べを空に響かせる色とりどりの無数の鳥たちまで,空の生き物も豊富です。そしてもちろん,象やライオンも見過ごすわけにはいきません。ケニアで目にする景色や耳にする音は忘れがたいものです。

ところで,この美しい国の至る所で聞かれる別の種類の音があります。それは,希望の音信を語り告げる数多くの声です。(イザヤ 52:7)それらの声は40以上の民族や言語グループの人々に達しています。そのような意味で,ケニアは霊的な美しさに満ちた国でもあるのです。

ケニアの人々はたいてい宗教心があり,喜んで霊的な事柄を話し合います。とはいえ,話のできる人を見いだすのは努力を要する問題になっています。ほかの多くの国と同様,ケニアにおいても変化が生じているからです。

厳しい経済状況のため,多くの人が生活様式を調整しなければならなくなっています。伝統的に家庭内で働いてきた女性が,今ではオフィスで働いたり,道端で果物,野菜,魚,編んだかごなどを売ったりしています。男性は,家族を養おうと,長時間くたくたになるまで働いています。子どもたちでさえ,炒ったピーナッツやゆで卵の包みを小さな腕にいっぱい抱えながら,通りで売り歩いています。そういうわけで,日中はほとんどの人が家にいません。こうした状況なので,王国の良いたよりの宣明者たちは調整を図ることが必要になりました。

エホバの証人の諸会衆は,家の外で毎日の活動に携わっている人,さらには友人,親族,ビジネスマン,職場の同僚にもっと重点を置いた奉仕をするよう提案されました。兄弟たちはそれにこたえ応じ,どこでも人がいれば話しかけています。(マタイ 10:11)宣教の分野を拡大するこうした努力は,成果を生んだでしょうか。確かに,成果がありました。幾つかの例を考えてみましょう。

親族 ― わたしたちの最も身近な人たち

ケニアの首都ナイロビには約300万人が住んでいます。市の東部に住む退役した元陸軍少佐は,これといった理由もないのにエホバの証人のことをよく思っていませんでした。そして息子がエホバの証人であることに,ひどく失望していました。ある年の2月,その退役将校は160㌔余り旅行して,大地溝帯に位置するナクルという町に住む息子の家に行きました。息子は,訪れた父親に「永遠の命に導く知識」a という本を贈りました。父親はそれを受け取って帰りました。

元将校は,家に帰ってから妻に本を渡しました。妻はエホバの証人が発行した本だとは知らずに読み始めました。聖書の真理に少しずつ心を動かされるようになった妻は,読んだことを夫にも話しました。好奇心に駆られて,夫もその本を読み始めました。二人は,本の発行者が分かると,それまでエホバの証人について真実を教えられていなかったことを認めました。地元のエホバの証人と連絡を取り,聖書研究を始めました。その夫婦は,自分で本を読み,たばこを吸ったり売ったりするのはクリスチャンにふさわしくないことに気がつきました。(マタイ 22:39。コリント第二 7:1)それで,自分たちの店にあったたばこをためらわずに全部処分しました。数か月後,二人はバプテスマを受けていない伝道者になり,間もなく地域大会でバプテスマを受けました。

ごみの中から宝物

首都圏のところどころでは集落が不規則に広がり,数十万人もの人が暮らしています。そこには泥,木材,金属スクラップ,波形トタンなどで作った家が何列も並んでいます。会社や工場の仕事が少なくなると,人々は何とかして急場をしのぎます。ジュアカリ(スワヒリ語で「厳しい日差し」という意味)の働き人たちは太陽に照りつけられながら,古い車のタイヤからサンダルを作ったり,捨てられたブリキ缶から灯油ランプを作ったりします。ごみ捨て場やごみ入れの中に再利用できる紙や缶や瓶がないかと探し回っている人もいます。

ごみの中から宝物が見つかるのですか。その通りです。一人の兄弟は次のように回想しています。「ぼさぼさ頭で顔のいかつい,がっしりした体つきの男性が,古新聞や古雑誌のいっぱい入ったビニール袋を運びながら,わたしたちの大会ホールの敷地に入ってきました。その男性はウィリアムと名乗ってから,『「ものみの塔」誌の最近号はありますか』と言いました。この人は何をたくらんでいるのだろうと思って,わたしはやや不安な気持ちでした。雑誌を5冊見せると,彼は1冊ずつ見てから,『全部ください』と言いました。驚いたわたしは自分の部屋に帰って,『あなたは地上の楽園で永遠に生きられます』b の本を持って戻りました。楽園の絵を見せて,人々と無料で行なっている聖書研究のことを説明してから,『ウィリアム,明日も来て,一緒に研究を始めませんか』と勧めました。何と彼は勧められた通りにしたのです。

「ある日曜日,ウィリアムが初めて集会に来ました。その日は,わたしが公開講演を行なっていました。入ってきたウィリアムは,聴衆をちらっと見てから,演壇の上にいるわたしを見ると,会館から飛び出して行ってしまいました。なぜそのようにしたのか後で尋ねたところ,ウィリアムは恥ずかしそうに,『みんながあまりにもきちんとしているので,居ても立ってもいられなかったんです』と答えました。

「研究が進むにつれて,ウィリアムの生活は聖書の真理によって変化し始めました。体を洗い,髪の毛を切り,清潔できちんとした服を着るようになり,間もなく定期的に集会に出席するようになりました。『永遠の命に導く知識』の本が発表されると,それを用いてわたしと研究しました。その間に,神権宣教学校で2回話をし,バプテスマを受けていない伝道者になりました。ウィリアムが特別一日大会でバプテスマを受けて霊的な兄弟になった時,わたしはとても感激しました」。

ウィリアムは「ものみの塔」誌の価値を最初にどこで知ったのでしょうか。「ごみ捨て場の紙くずの中から雑誌を見つけました」。そうした意外な方法で宝物を見つけたのです。

職場で証言する

わたしたちは,職場で非公式の証言の機会を逃さないよう絶えず注意を払っているでしょうか。ナイロビの会衆の長老であるジェームズは職場での非公式の証言により聖書の真理に導き入れられました。そして今度はジェームズ自身が,その方法によって他の人に真理を伝える点で熟達しました。例えば,ある時ジェームズは,一人の男性社員が「イエスは救いたもう」と書かれたバッジをつけてオフィスに入って来るのを見ました。ジェームズは福音宣明者フィリポに倣って,その同僚に,「あなたはその言葉の意味がほんとうに分かりますか」と尋ねました。(使徒 8:30)その質問がきっかけで,素晴らしい話し合いがなされました。聖書研究が始まり,その男性はのちにバプテスマを受けました。ジェームズが成功した例はほかにもあるでしょうか。本人に話してもらいましょう。

「トムとわたしは同じ会社に勤めていました。社員用のバスで一緒になることがよくあり,ある朝,たまたま一緒の席に座りました。わたしは協会発行の本を読んでいるところでしたから,トムにもよく見えるように本を持ちました。期待した通り,トムが関心を示したので,わたしは喜んで本を貸しました。トムは読んだことにたいへん感銘を受け,聖書研究をすることに同意しました。現在では,妻と共にバプテスマを受けたエホバの僕となっています」。

ジェームズは続けてこう語っています。「わたしたちの会社では昼休みによく,とても興味深い会話が交わされます。そのような場で,それぞれ違う機会でしたが,エフライムとウォルターに会いました。二人ともわたしがエホバの証人であることを知っていました。エフライムは,エホバの証人に対してひどい反感が示されている理由を知りたいと思っていました。ウォルターは,エホバの証人と他の宗教との違いについて幾つか疑問を持っていました。二人はどちらも,わたしから聖書に基づく答えを聞いて得心し,聖書研究に同意しました。エフライムは急速に進歩し,やがて妻と共にエホバに献身しました。今では,長老として奉仕しており,妻は正規開拓者です。一方,ウォルターは強い反対に遭って研究用の書籍を捨ててしまいました。しかし,わたしが粘り強く勧めたので,研究を再開しました。今ではウォルターも長老として奉仕する特権にあずかっています」。ジェームズが職場で非公式の証言の機会をとらえた結果,全部で11人が真のクリスチャンになりました。

まったく驚くべき結末

ビクトリア湖畔の小さな村で,埋葬式のために友人や親族が集まっていました。参列者の中に年配のエホバの証人がいました。その兄弟は学校の教師をしているドリーという女性に近づき,死者の状態や,死を永久に取り除くというエホバの目的について説明しました。ドリーが好意的に反応するのを見た兄弟は,「あなたが町に帰ったら,きっと,わたしたちの仲間の宣教者が訪ねて来て聖書を教えてくれますよ」と言いました。

ドリーの住んでいるところはケニアで3番目に大きな都市です。そのころ,そこで奉仕していたエホバの証人の宣教者は4人だけでした。年配の兄弟は実際には,ドリーを訪問する件についてそれらの宣教者のだれかに知らせたわけではありません。兄弟は,そうなると確信して疑わなかったのです。そして何とその通りになりました。まもなく,一人の宣教者の姉妹がドリーと会い,聖書研究が始まりました。ドリーは現在バプテスマを受けていて,彼女の幼い娘は神権宣教学校に入校しており,二人の息子もバプテスマを受けています。ドリーは開拓奉仕学校に出席する喜びも経験しました。

増加する人々を世話する

非公式の証言が強調された結果,ケニアではさらに多くの人が良いたよりを聞けるようになりました。現在,1万5,000人以上の伝道者がこの非常に重要な業に忙しく携わっており,昨年のキリストの死の記念式には4万1,000人を超える人が出席しました。ケニアの各地で集会の出席者数が伝道者数の2倍になることは珍しくありません。そのため,さらに多くの王国会館が必要とされてきました。

王国会館は主要な都市でも,へんぴな地域でも建てられています。ナイロビの北東約320㌔の所にあるサンブルという孤立した町の王国会館もその一つです。1934年,その町は,サンブルの言葉で「きらきら輝いている」という意味のマラーラルと名付けられました。なぜなら,その町で初めての波形トタン屋根が陽光を浴びて光っていたからです。62年後,マラーラルに波形トタン屋根の建物がもう一つ建てられました。この建物も「きらめき」,「光って」いますが,それはこの建物がその地における真の崇拝のための場所だからです。

ケニアのこのへんぴな地域で最初の王国会館を建設するために15人の伝道者が払った努力は素晴らしいものでした。資金が限られていたので,兄弟たちは地元で用意できる材料に頼らなければなりませんでした。赤土を水で湿らせ,垂直に立てた柱の間にそれを詰めて壁を作りました。平らにならした壁には牛糞と灰を混ぜたものが塗られ,何年ももつ丈夫な仕上げが施されました。

建物の柱を手に入れるため,兄弟たちは木を伐採する許可を得ました。しかし,一番近い森でも約10㌔離れていました。兄弟姉妹は,その森まで歩いて行き,木を切り倒してから枝を落とし,建設現場まで柱を持ち帰らなければなりませんでした。あるとき,森から帰る途中で警察官に呼び止められ,その許可は無効だと言われたことがありました。警察官は特別開拓者に,木を切ったかどで逮捕すると言いました。地元で著名な,警察にもよく知られている一人の姉妹は,「もしわたしたちの兄弟を逮捕するなら,わたしたち全員も逮捕しなければならないんですよ。みんな木を切ったんですから」と堂々と言いました。すると,警察官は兄弟たち全員を行かせました。

森には野生動物がいたので,そこを歩くことには危険が伴いました。ある日,一人の姉妹が木を切り倒しました。木が地面に倒れた瞬間,一匹の動物が跳び上がって走っていくのが見えました。姉妹は,ちらっと見えた黄褐色から,ただのインパラだと思いました。ところが,後で足跡を見て,ライオンだったことが分かったのです。そうした危険にもかかわらず,兄弟たちは会館を完成させました。そしてその王国会館は,エホバの賛美となる建物として「きらきら輝いて」います。

1963年2月1日はケニアの神権的な歴史において重要な日でした。その日,最初の支部事務所が開設されたのです。それは7.4平方㍍の一室でした。1997年10月25日は,ケニアの神権的な歴史におけるもう一つの里程標になりました。複数の建物からなる7,800平方㍍の新しいベテルが献堂されたのです。完成したプロジェクトは,3年に及ぶ献身的な労苦の結晶でした。25の異なる国から来た自発奉仕者たちは,雑草の生い茂る3.2㌶の泥地を新しい支部施設にふさわしい美しい庭園のような場所に変えました。その施設はベテル家族80人が住めるようになっています。

わたしたちには,エホバがご自分の民のために行なってこられたことを喜ぶべき十分な理由があります。感謝すべきことに,エホバは,ケニアでふさわしい人々を探す業を拡大し強化するようご自分の僕たちの心を奮い立たせ,ケニアを霊的な美しさに満ちた国にしておられるのです。

[脚注]

a ものみの塔聖書冊子協会発行。

b ものみの塔聖書冊子協会発行。

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