-
韓国1988 エホバの証人の年鑑
-
-
画期的な訪問
重要な時がいよいよ訪れました。ホリスター兄弟が訪問した日以来初めてのこととして,世界本部から公式の訪問者があるのです。当時のものみの塔協会の会長ネイサン・H・ノア兄弟が韓国の土を踏んだのは,1956年4月27日,汝矣島<ヨイド>空港でのことでした。同空港では,1,500人の伝道者のうち500人がノア兄弟を歓迎しました。ノア兄弟に同行していたのは,ブルックリンの事務所で働くドン・アダムスと,東洋における地帯奉仕の訓練を受けていたロイド・バリー(現在は統治体の一員)でした。
ノア兄弟による六日間の訪問は,韓国の神権的な歴史における一つの里程標となりました。全国大会に集まった1,330人に対してなされたノア兄弟の最初の話は,聴衆に,韓国の兄弟たちが正しくエホバの世界的組織の一部であることを再確認させました。この大会で303人が,漢江<ハンガン>の肌寒い春の水に入ってバプテスマを受けました。将来の見込みを示すものとして,ソウル・スタジアムには3,473人が集まり,「創造者のもとに全人類を一致させる」と題する公開講演を聞きました。
ノア兄弟は,霊的に進歩するようこれら新しい人々を援助することが,いまの韓国における重要な業であると考え,その主な責任を支部の成員と宣教者たちに託しました。さらにノア兄弟は,一部の人々があまりにも早くバプテスマを受けて,聖書に関する十分な知識を身に付けていないことにも気づきました。結果として,途中で離れ落ちてしまう人が現われました。それでノア兄弟は支部の成員に,バプテスマは巡回大会かさらに大きな大会に限ってなされるべきであるという指示を与えました。この指示は助けとなりました。関心を持つ人々は今や,バプテスマを受けるまでにこれまでよりも長く研究をして,交わるようになり,証人として将来の責任を果たす備えができました。
-
-
韓国1988 エホバの証人の年鑑
-
-
[175ページの図版]
1956年4月27日,韓国の汝矣島<ヨイド>空港に飛行機で到着した当時のものみの塔協会の会長,ネイサン・H・ノアを歓迎する兄弟姉妹たち。ノア兄弟に同行しているのは,ドン・アダムスとロイド・バリー
-