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世界の言語の起源はバベルの塔?ものみの塔 2013 | 9月1日
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うなり声,それとも複雑な言語?
人間が最初に話していた言語は,どのようなものだったのでしょうか。聖書によれば,最初の人間アダムは,動物や飛ぶ生き物すべてに名前を付ける際,新しい単語を造ることができました。(創世記 2:20)また,妻に対する気持ちを言い表わす詩を作りました。妻のエバも,神が何を命じておられたか,神に従わないならどんな結果になるかをはっきり述べました。(創世記 2:23; 3:1-3)ですから,人間は最初から言葉で十分に意思を通わせ,考えや気持ちを思いどおりに表現できました。
バベルで言語が混乱させられたため,人間が知的な面でも肉体的な面でも力を結集する能力は阻害されました。とはいえ,バベルで生じた新たな言語は,最初の言語と同じように複雑なものでした。何世紀もたたないうちに,人間は活気のある都市を建設し,強力な軍隊を編制し,国際的な交易を行なうようになりました。(創世記 13:12; 14:1-11; 37:25)数多くの語彙や詳細にわたる文法がなかったなら,そのような進歩を遂げることはできなかったでしょう。聖書に書かれているとおり,最初の人間の言語やバベルで導入された言語は,原始的なうなり声やわめき声ではなく,複雑な言語だったのです。
現代における研究結果は,その結論を裏づけています。「ケンブリッジ 言語百科事典」(英語)には,こう述べられています。「調査の対象となったどの文化にも,それがいかに“原始的”なものであれ,十分に発達した言語のあることが分かった。いわゆる“文明”国の言語に匹敵する複雑な言語である」。同様にハーバード大学の教授スティーブン・ピンカーも,自著「言語の本能」(英語)の中で,「石器時代言語といったものはない」と述べています。
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